Re:VIEW Starter でトンボつきのPDFをつくる
まもなく技術書典8が開催されます。
いままさに入稿直前という方もたくさんいらっしゃるでしょう。
今回私も、TECHPLAY女子部の企画で技術書典デビューできることになりました。そして原稿は「Re:VIEW Starter」を使ってPDF化することになりました。
「Re:VIEW Starter」、はじめて知ったのですが、かゆいところに手が届く機能とそれを簡単に設定してすぐ使えるスマートさに感動しました。
印刷用にも、ノンブル、開き、ノドあきが自動的に設定されて便利このうえなしです。
ただ、DTPビギナー最大の壁「トンボ」をつける機能が見あたらず、いろいろ調べた結果、3つの設定追加でトンボをつけられることがわかりました。
1. gentombow パッケージを追加
トンボ生成パッケージの「gentombow」を追加します。
やり方はとても簡単。gentombowのレポジトリ から 「gentombow.sty」 をダウンロードして、Re:VIEWプロジェクト「 sty/」 フォルダ下にコピーします。
├─ sty
├─ gentombow.sty ⇐これ
├─ jumoline.sty
├─ mycolophon.sty
├─ mystyle.sty
├─ mytextsize.sty
├─ mytitlepage.sty
├─ reviewmacro.sty
├─ starter.sty
2. gentombowパッケージの利用設定
パッケージの利用設定は「sty/reviewmacro.sty」に追加します。
%% -*- coding: utf-8 -*-
%% from review-pdfmaker
\usepackage{fancyhdr}
\usepackage[pdfbox,tombo]{gentombow} ⇐これ
\pagestyle{fancy}
\lhead{\gtfamily\
パッケージのオプションの「pdfbox」は必須ですが、2番目の「tombo」はなくてもかまいません。指定しないとトンボの外側に以下のように日付が印字されます。
「tombo」オプションを指定することで日付を消すことができます。
なお、gentombowにはサイズ指定オプションがあり、強制的に出力サイズを指定するために以下のように書けるはずなのですが、
\usepackage[pdfbox,tombo-a5]{gentombow} ⇐サイズ指定は使えなかった
Starter環境ではこのオプションをうまく認識してもらえず、トンボなしになってしまいました。
3. documentclassのオプション追加
最後に「./config.yml」にある「texdocumentclass」にオプション「nomag」を追加します。
texdocumentclass: ["jsbook",
(略)
"dvipdfmx,uplatex,papersize,twoside,a5j,nomag,9pt,openright" ⇐追加
]
以上です。
これだけでDTPビギナーの敵トンボ付けをStarterでやってくれます。
お試しください!
Re:VIEW、Re:VIEW Starter, gentombowのおかげで、寄稿者は自分の記事に専念できてとても助かりました。開発・保守してくださっているみなさま、ほんとうにありがとうございます。
本記事を書くにあたりお世話になったサイト
Re:VIEW ナレッジベース Re:VIEWのことを詳しく知りたいひとはこちら
Re:VIEW Starter Re:VIEW の初期設定が画面でできるサイト
gentombow-ja gentombowの使い方、カスタマイズ方法など
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