中国に「ほっかむねこ」を 盗作販売される弱小作家の記録②弁護士に相談編
中国による盗作が判明し、自分がとるべき対応をざっくり考えた。
1)周知拡散をすること 2)法的手段に訴えること
前者についてはSNSを通してTwitterでは3000ほどRTされた。
(8年活動していてフォロワーが600人という私にしては、かなり多い)
法的手段についてはー やはり専門家が必要だろう。
弁護士といっても離婚調停や遺産相続に詳しい人と話しても仕方が無い。
専門弁護士の紹介サイトから、現在の状況を説明し
「著作権、知的財産、中国での裁判」に強い専門家を紹介してもらった。
明らかな盗作行為ー 法律違反をされている事は間違いない。
ただ、そんな著作権的理論が通用する問題ではないのでは、との非常に嫌な予感がしていた。それは相手が「中国だから」なのだが、その予感をより明確にするためにも
法知識だけでなく、中国の情勢、過去の判例、著作物に関わる民度にも詳しい専門家と話す必要があった。
折り返し電話をかけてくれたのは、弁護士のIさん。
商標等の知的財産業務、中国関連業務を担っている。
彼から聞いた話を全てここに記すと長くなるが
結論から言えばー 「たとえ勝訴をしても問題解決にならない」。
日本国内で、著作権を巡る裁判で「勝訴」したなら
一定の効力をもち、安堵と結果が得られるのが普通だろう。
ところがそんな常識が通用しないのが中国。
弁護士が引き受ける案件の中でも今回のは
「著作権」「国をまたいでいる」「中国」と三拍子揃った場合、非常に高難度な依頼になるという事だ
リスクについて簡単にまとめると
1) 膨大な費用と時間
広い中国で逃げ続ける問題の盗作組織を追う為の調査費
日本とは別に必要となる「中国の弁護士」
短くみても半年ー 長引く可能性大
500万円〜さらにかかる可能性
2) 中国での裁判
日本国で裁判をしても差し押さえ出来ない現実
中国側に「財産」がある状況
中国での裁判 → 裁判制度が日本とは違う→苦戦
3) 勝訴しても敵は夜逃げして再犯する
上の二つをクリアして勝ったとしても
問題企業は、夜逃げしたり社名を変えて同じ犯罪を繰り返す
万一上記会社がやめても、類似した別の会社が同じデータを使って盗作を始めるという中国の盗作裁判の事例が過去にも多々あり、裁判が根本的な解決とならない
現実問題、1)〜3)を背負って
それでも法律上で長期、戦い続けるのは
クレ○ンしんちゃんやジ○リの様に
「いくらでも無限にお金を投入しても問題ない企業」
という見解を示されました。
(個人の貧しい作家がするなという意味ではありません。
ただ、金銭、精神、周囲への負担
広い意味でこの裁判に賭けて自分が生命を維持する事が容易ではないという問題です)
儲かるデータを盗んだら、敗訴しようが何だろうが何度でもコピー販売をする。
それが中国の《販売者の民度》ー
勿論わたしも、ある程度の費用負担を覚悟はしていましたが
やはり一番ハードルの高さを感じたのは「再犯」です。
500万払ってもまだ足りなくて、何年もかけて勝訴して、
最後には夜逃げして再犯されるー 裁判に終わりが無い
という現実の話はあまりに強烈でした・・・
誇りのために作家は死んで、相打ちと思いきや、敵はピンピンした状態で復活するって話ですね。仮にクラウドファンディングを利用してもー
ゴキブリ以上の生命力を持つ盗作集団を相手に、集まったお気持ちが勿体ないです。
台所を漁る虫と同じことで、
悪いとか謝罪とかそういった観念が彼らにはないので
死ぬまで逃げ続けて盗作から得た利益を貪り続けるのでしょう。
勝訴が勝訴にはならない国に
時間と財産を賭けて裁判するというのは
無名な作家にとって、生命を賭けた大勝負になる
そんな苦しい現実を突きつけられたなか、
戦い方のひとつである「情報発信」「拡散」が一つの
結果を出しました。
この事件に関する投稿について
Twitterでは3000RTを超え
Facebookでは100近いシェアをされています
(無名作家の私にしては多いです)
https://twitter.com/hockamneco/status/1239113092602052608?s=20
それと直接の関連があるかわかりませんが
NETSEAに販売されていた偽ほっかむメモ帳
shopee(台湾サイト)で販売されていた筆箱
二点の出品が取り下げられました。
NETSEAは私が要求したのですが
shopeeは不明です。
誰かが動いてくれたのかもしれませんし
出品者が「やばいかも」と思ったのかもしれません。
盗人企業を捕まえるのが容易でない状況下
いま出来ることのひとつが、事実の拡散、販売の中止要請だと思います。
フォロー、RTなどでご協力を頂ければありがたいです。
また該当の偽商品を見つけた方には、
購入されないことはもちろんですが、通報までいただけるとありがたいです。
該当の商品を製造している盗作元の特定が出来れば一番ですがー
商品を入荷し販売しているサイトには、今の所教えてもらえません。
中国のwebや卸市場にお詳しい方がおられましたら、ぜひ力をお貸しください。
続く
拡散用の画像などは自由にご使用ください
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