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天心はなぜ蹴らなかったのか

天心VSメイウェザーが終わった。

天心選手お疲れ様でした。

試合内容に関しては「メイウェザーが強すぎて怖い」という感じで「格闘技そのものを無くした方が良いのでは?」と思ってしまうくらいの衝撃だった。

元々横綱を相手に、相手の土俵で相撲をとるようものなので、結果的に外国人横綱が小結あたりの力士を余裕でうっちゃっる感じになったと思う。

でも天心選手は本当に頑張ったと思う。

改めてお疲れ様です。

しかし一つだけ不満が残る。


「なぜ蹴らない」


試合前の情報では「蹴ったら罰金5億」と、まるで小学生の「あそこは地雷ポイントだから、踏んだら即死亡だよ」くらいの理不尽な決まりごとがあったらしい。

でもダチョウ倶楽部の芸風を見て育った日本人からすると、むしろこれは「蹴れ」と言ってるようなものではないか。

「押すなよ押すなよ理論」である。

私はこの試合を「いつ蹴りがでるのか」を楽しみにして見ていた。

超ハラハラした。

大晦日のメインカードという大場面で「必殺5億キック」を繰り出すようなものなら、会場はセミファイナルの堀口恭司の一本勝ちを上回る盛り上がりをみせたはず。



「蹴ったら5億」の契約の詳細はよく知らないけど、もしも「蹴り一発につき5億」ならもっと興奮する。

リングサイドの実況も蹴りが一発出るたびに「10億!15億!20億!」と叫び、まるで有名絵画のオークション現場を生で見ている気持ちにさせてくれるはず。



試合が終わるころにはメイウェザーの足はボコボコで再起不能になり、天心の方は借金まみれになって別の意味で再起不能になっていたかも。

しかしこれこそ格闘技。

「骨を切らせて肉を断つ」ほどの捨て身の精神。

神童から借金王への華麗な天心(転身)だ。

刺激的な年越しになると思う。

なので、今回はそもそも大会のイベント名から間違っていたと言わざる得ない。

「やれんのか!」ではない。

「蹴れんのか?」である。



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