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第䞉郚🇺🇞動物看護垫 1st゚クスタヌンシップず「自信」が持おないスパむラルの始たり

第䞉郚は、いよいよ始たる、䞀般病院での゚クスタヌンシップの詳现ず、そこで突入した「い぀たでも自信が持おないスパむラル」の始たりに぀いお蚘茉しおいたす。

同じような倢を持぀人がこの蚘事にたどり぀いた時に、少しでも参考になるよう、少し詳しく曞いおいたす。けっこう長いので、興味のない方は、目次リンクを䜿っお読み飛ばしおくださいね。



前回の蚘事第二郚ぞのリンク


゚クスタヌンシップが始たるたで

゚クスタヌンシップをアレンゞしおくれたのはホスピタルマネヌゞャヌだった。しかし、そのレスポンスはあたり良いずは蚀えず、必芁な曞類を敎えるだけでも盞圓な時間がかかった。孊校に提出するための曞類には、゚クスタヌンシップ先に遞んだ病院の責任者、有資栌者の動物看護垫の名前や連絡先、蚭備の状況、平均的な患者数などの情報を蚘茉する必芁があったが、このような基本的な情報を集めるのさえ苊劎したのだ。そのため、本圓に圓日を迎えられるのか、䞍安な日々が続いた。

初めおホスピタルマネヌゞャヌずやり取りをしたのは12月半ばだった。そしお、実際の゚クスタヌンシップ初日は翌幎の3月27日ず決たった。すでに必芁なコヌスをすべお履修し終えおいた私は、゚クスタヌンシップが始たるたでの間、時間を持お䜙しおいた。

その間、䞍安を玛らわせるためにいろいろな掻動を詊みた。䟋えば、地元のシェルタヌでボランティアをしたり、同じシェルタヌが開催するドッグトレヌナヌ育成コヌスの䞀週間の実地研修に参加したりした。それは、私にずっお苊手意識のあった犬に少しでも慣れるための挑戊だった。このように、䞍安のあたり萜ち着いお埅぀こずができず、あれこれず準備をしおしたうのが私の癖だった。

結果ずしお、そうした䞋準備が圹に立ったかどうかは分からない。ただ、゚クスタヌンシップが始たるその日たで、私は自分なりに䞀歩ず぀準備を進めるこずで、自信を぀けようずしおいた。

迎え入れおくれた動物看護垫の印象

゚クスタヌンシップ初日、グルヌマヌに案内されおトリヌトメント宀に足を螏み入れるず、そこには個性あふれる3名の動物看護垫が出勀しおいた。

ノ゚ルは40代半ばの癜人で、18幎の動物看護垫経隓を持぀ベテランだ。4幎前にペンフォスタヌを卒業し、有資栌者ずなった圌女は、私のスキルを承認するスヌパヌバむザヌでもあった。すっぎんの顔に骞骚のタトゥヌをたずい、倧きな声でゞョヌクを飛ばす圌女の存圚感は圧倒的だった。トリヌトメント宀で最初に挚拶を亀わしたのも圌女であり、その埌も圌女には䜕床も助けられた。

ヘザヌは50代の癜人で、元バヌテンダヌずいう異色のキャリアを経お、40歳で動物看護垫に転身した。同じくペンフォスタヌを卒業した有資栌者であり、圌女もたたすっぎん姿が印象的だった。普段はゞョヌク奜きの圌女だが、私が初めお芋たずきは手術の準備に远われ、緊匵感を挂わせながらテキパキず動いおいた。そのギャップに、仕事ぞの真剣さを感じた。

もう䞀人は20代のヒスパニック系の看護垫・ミッチ。圌女はハンサムな顔立ちに女性的な名前、ネヌムプレヌトには“They/them”ず蚘されおいた。腕にはドラゎンボヌルのカラフルな韍のタトゥヌがあり、背䞭たで続くようなデザむンが特城的だった。若手であるこずが明らかな圌女がバケツずモップを手にしおいたので、“䜕か手䌝うこずはある”ず声をかけたずころ、圌女は目を芋お“ありがずう”ず瀌を述べ、名前も教えおくれた。その笑顔から、圌女の芪しみやすさが䌝わっおきた。

少し遅れお出勀しおきたのは、ヒスパニック系のミスティだった。赀い髪ず長身、錻ピアスが目を匕く圌女は20代半ばで、州内のバヌゲン・コミュニティカレッゞで動物看護垫コヌスを受講䞭だった。すでに忙しい時間垯だったため、この日は軜く挚拶を亀わす皋床だったが、その埌の圌女の姿勢から、フレンドリヌで責任感のある性栌だず感じた。

初日を迎える前、珟堎のスタッフにどのように迎えられるのか党く想像できなかったが、フレンドリヌな挚拶や䌚話に、ここで゚クスタヌンシップを行えるこずがどれほど幞運なこずかを実感した。どの看護垫も個性豊かで枩かく、䌚話の䞭でしばしば䞋ネタが飛び亀うこずには驚いたがどの動物病院も䞋ネタ奜きが倚いのかず思ったが、のちに転職した際に、それは勘違いだったず気づく、それも含めお圌らのありのたたを受け入れる魅力に心を惹かれた。初日から、この人たちをきっず奜きになるだろうず確信しおいた。

病院の簡単な仕組み

私が゚クスタヌンシップを行った病院には、私ず同じオンラむン倧孊・ペンフォスタヌを卒業した有資栌の看護垫が2名、珟圚動物看護垫コヌスに通孊䞭の20代半ばの看護垫が2名圚籍しおおり、その他にも玄10名の看護垫が働く、建物の倧きさからは想像できない倧所垯だった。たた、ドクタヌは8名圚籍しおいたが、党員が毎日出勀するわけではなく、倚くお3名、通垞は2名䜓制で蚺療を回しおいた。

病院には5郚屋の蚺察宀があり、それぞれを効率よく䜿いながら、1コマ20分ずいう短い蚺察時間で患者を蚺おいた。蚺療時間は月曜日から金曜日が朝9時から倜8時たで、土曜日は午埌2時たでのスケゞュヌルで運営されおいた。たた、氎曜日ず金曜日にはデンタルクリヌニングや避劊手術などの手術が予定されおいた。

新人の看護垫は通垞「ルヌムランナヌ」ずしお勀務を開始する。この圹割は、飌い䞻ず患者を埅合宀から蚺察宀に案内し、来院理由や日頃の食事内容、服甚䞭の薬などを問蚺しおドクタヌに匕き継ぎ、さらにトリヌトメント宀での凊眮の補助や薬の凊方・䌚蚈たでを担圓するものだ。しかし、私の堎合は「トリヌトメントテック」ずいう圹割を担圓し、ルヌムランナヌず共にトリヌトメント宀で行われる凊眮を䞻に孊ぶこずになった。このポゞションは、ある皋床経隓のある看護垫が任される圹割だったため、日々倚くのスキルを吞収する機䌚に恵たれた。

トリヌトメント宀は蚺察宀の奥に䜍眮しおおり、ほずんどの凊眮がここで行われおいた。さらにその奥には、デンタルクリヌニングや雄猫の去勢手術など簡単な凊眮を行うための専甚台があり、さらに奥には手術埌の患者を収容するケネル゚リアがあった。たた、トリヌトメント宀の奥には別郚屋ずしおレントゲン宀や手術宀が配眮されおおり、か぀お病院がボヌディングサヌビスを提䟛しおいた名残で、倚くの犬を収容できる倧きなケネル宀も残されおいた。

゚クスタヌンシップの進め方

このような病院の仕組みの䞭で、私ぱクスタヌンシップ生ずしおトリヌトメントテックの技術を孊んだ。シフトには組み蟌たれおいたものの、戊力ずしお扱われるこずはなく、䞻な目的は孊校から通達された「スキルリスト」に蚘茉されたスキルを習埗するこずだった。これらのスキルは実際に習埗しおいる様子をビデオに撮圱し、レポヌトを添えお提出する必芁があった。そのため、日々の業務の䞭で、自分が䜕のスキルを習埗し、提出するのかを明確にし、スヌパヌバむザヌやその日勀務しおいるトリヌトメントテックに䌝えお教えおもらう、そしおタむミングを芋蚈らっお撮圱を行う、ずいうプロセスを繰り返しおいた。

スキルリストには党郚で30個のスキルが蚘茉されおおり、そのうちビデオ撮圱が必芁なものは14個あった。䟋えば、電話応察、患者の受け入れ、カルテの管理などのコミュニケヌションスキルや、衛生や安党察策に関するプロトコルの習埗など、患者に盎接觊れる必芁のないスキルは比范的早い段階でクリアするこずができた。䞀方で、觊蚺、保定、採血、投薬、爪切りなど、犬ず猫それぞれに察しお凊眮を行い、その様子をビデオ撮圱しお提出する必芁があるスキルに぀いおは、実際の患者ずタむミングを合わせる必芁があったため、より蚈画的に進める必芁があった。

゚クスタヌンシップは2孊期目の終わりに第1回目、そしお4孊期目の終わりに第2回目が行われる。第1回目では犬ず猫を䞭心ずした基本的なスキルを孊び、第2回目では倧型動物銬・牛・ダギや゚キゟチックアニマルうさぎ・ねずみ・鳥に関する技術、さらに犬や猫に関する䞭玚スキルが含たれる。スヌパヌバむザヌのノ゚ルは、第1回目の゚クスタヌンシップが比范的基本的なスキルで構成されおおり、経隓の浅い看護垫でも珟堎で早く身に付けられるものが倚いこずを理解しおいた。そのため、私が1日でも早くスキルを完了できるよう、呚囲の看護垫たちにも協力を䟝頌し、スキルの進捗を垞に把握しおくれた。

その結果、私の病院ぞの出勀は週に23回ず限られおいたものの、5月䞊旬にはすべおのスキルを完了するこずができた。このようにノ゚ルや呚囲の看護垫たちの支えを受けながら進めた゚クスタヌンシップは、開始前の䞍安に反しおあっずいう間に終了した。

ビデオ撮圱が必芁なスキルの習埗に぀いお

觊蚺、保定、採血、投薬、爪切りなどは、ビデオ撮圱が必芁なスキルに含たれおいた。これらのスキルは、YouTubeに数倚くの参考動画がアップされおおり、予習に困るこずはなかった。たた、ペンフォスタヌ自䜓も倚くの教育動画を公開しおいたほか、VETgirlやat Doveずいったサブスクリプション制のサむトも定評があり、動物病院では研修資料ずしお採甚されるこずもあった。ただし、これらのサむトは幎䌚費が必芁だった。

私はむメヌゞトレヌニングや事前準備が埗意だったため、珟堎で䜕床も緎習を重ねなくおも、たった1回の緎習でスキルを習埗できるこずが倚かった。䟋えば、猫の銖の静脈から採血するスキルは、少し経隓のある看護垫でも手こずるこずがあるが、運よく鎮静剀を投䞎されおおずなしくしおいる猫がやっおきた際に挑戊し、成功した。その時にビデオ撮圱も行っおいたため、たった2回の緎習で、このスキルを提出枈みずするこずができた。

しかし、その埌、猫の採血を実践する機䌚はなくなっおしたった。スキルを完了した埌は、若手看護垫たちに緎習の堎を譲るべきだず考えたからだ。振り返れば、「もっず緎習したい」ず自分の垌望を䌝えおもよかったのかもしれない。ただ、゚クスタヌンシップが早く終わり、その埌スムヌズにフルタむムで採甚される流れになったため、倧きな問題にはならなかった。

むしろ、今になっお思うのは、結果的に1幎半の経隓で緊急病院に転職し、その埌、理想の総合病院に進むこずができたのは、゚クスタヌンシップをいち早く終わらせ、資栌を取埗したおかげだったずいうこずだ。そう考えるず、私はうたくやっおこれたのかもしれない。

それでも、「ずにかく早く終わらせる」こずを優先したスキル習埗の姿勢には課題があったず思う。自信を持おないたた終えおしたったスキルが残ったこずは、今もなお反省点ずしお私の心に重くのしかかっおいる。

い぀になっおも自信が぀かないスパむラルの始たり

私はせっかちで効率䞻矩、さらに向䞊心が高い性栌だったため、「䜕事もなるべく早く終わらせるこずが良い」ずいう考えがい぀の間にか癖になっおいた。その結果、呚囲から「すごい早いね〜」ず蚀われるこずが増え、それが正しいやり方だず信じるようになった。

しかし、第1回目の゚クスタヌンシップでも、第2回目の゚クスタヌンシップでもスキル習埗を急ぐやり方をしおしたったこずで、これが今埌働くうえで自信を削ぐ原因ずなったように思う。

資栌取埗を目指しお勉匷を始めた圓初、資栌や肩曞に振り回される日が来るずは想像しおいなかった。ただ、アラフォヌで移民、英語が䞍埗意、そしお未経隓の私が、アメリカ瀟䌚で雇甚されるためには、䜕らかのツヌルが必芁だず感じおいたのだ。

いざ珟堎に出おみるず、ニュヌゞャヌゞヌ州にはそもそも資栌制床がなく、サヌティフィケヌト制床も最近導入されたばかりだった。そのため、資栌やサヌティフィケヌトの有無に関係なく、すべおのテクニシャンが同じ凊眮を行うこずができた。ずはいえ、他州ず同じようにサヌティフィケヌト制床を普及させようずする動きがあり、サヌティフィケヌト保有者を優遇する方向に進み぀぀あった。その点では先手を打おた自分はラッキヌだずポゞティブに捉えるべきだったのかもしれない。

しかし、元来ネガティブで自信がない私は、資栌や肩曞に察しお呚囲が期埅する技術を自分が持っおいないのではないか、ず心配し続けるこずになった。呚囲からがっかりされるのではないかずいう䞍安が、頭から離れないのだ。英語ネむティブず同じように期埅され、掻躍したいず思う䞀方で、期埅が重荷ずなり、応えられる自信がなくなっおいく。そんな矛盟した感情に囚われ、私はい぀の間にか、い぀になっおも自信が持おないスパむラルに陥っおいた。第郚以降で觊れるが、自信を぀けるために転職した緊急病院での勀務時、そしおバヌンアりト埌に総合病院ぞ転職する際も、この自信のなさが぀きたずった。

恵たれた環境で苊しむ自分ず、自分を倉える決心

今思えば、実は、自信があっおもなくおも、倧きな問題ではないのかもしれない。経隓のある看護垫ほど、資栌を持っおいるこずず、実際に珟堎で通甚する実力が別物であるこずを理解しおいるはずだ。それでも、資栌があるずいうこずは、少なくずも意欲や基瀎的な知識を期埅されおいるずいう印象があった。そしお、病院の仕組みずしおも、資栌を持ち知識を有する看護垫を将来のリヌダヌずしお育おおいく颚朮があった。

しかし、この期埅が、英語が䞍埗意な私にずっおは非垞に倧きなプレッシャヌだった。アメリカに来おから、倚くのこずが思うようにできず、小孊生のような無力感を芚える日々が続いおいた。その䞭で、リヌダヌシップを期埅されるこずは、私にずっお非垞に苊しいこずだった。

自信の有無以䞊に、蚀葉の壁や文化の違いがもたらすプレッシャヌが、私にずっおは倧きな障害だったのかもしれない。倧奜きだず感じた動物看護垫の同僚たちずの自分の違いや埋たらない壁、開けない心の扉、それらが生んだ疎倖感。こんなに恵たれた環境で苊しんでいる自分に気づいたずき、私は自分を倉えなければならないず匷く思った。そもそもこれが、アメリカで働く本圓の目的だったずも思う。定期的にオンラむンでカりンセリングのようなセッションを受けるようになったのはこの頃からだ。そしおそれが、私を「自分が本圓にやりたいこずは䜕か」「自分の本音、魂の声を聞くずは」「自分らしく生きるずは」に぀いお深く考え、自分を倉えるきっかけずなった。

次回の蚘事に぀いお

次回の第四郚では、卒業盎前に行なった2回目の゚クスタヌンシップでの経隓、囜家詊隓合栌、そしお緊急病院ぞの転職たでを曞く予定です。










いいなず思ったら応揎しよう