ChatGPT 4o・o1・Pro Modeの違い、そしてo3 /ChatGPTを活用するために
AI技術の進化って、ほんとにあっという間ですよね。
ほんの数年前までは「AI? なんかすごそうだけど、自分には関係ないかも」という人が多かった印象がありますが、最近ではチャット形式でAIとやりとりしたり、画像を生成して遊んでみたり、気づけば私たちの身近にスッと入り込むようになりました。
OpenAIのChatGPTシリーズも、そんな「AIのある暮らし」を身近に感じさせてくれる代表的な存在だと思います。
文章の生成やプログラムのコード補助、さらには画像や音声の解析など、いろんな側面で頼りになるのが魅力ですよね。
そこで今回は、ChatGPTの各モデルである「ChatGPT 4o」「ChatGPT o1」「o1 Pro Mode」そして「ChatGPT o3」について、それぞれの特徴や強み、どんな場面で使いやすいかなどを紹介していこうと思います。
さらに、最近話題になっている「ハルシネーション(幻覚)」という現象についても、なぜそんなことが起こるのか、どうやって対処したらいいのかなどに触れてみます。
AIをすでに使っている人も、これから触れてみたいと思っている人も、ぜひ参考にしてみてください。
ChatGPT 4oとは?
まずはChatGPT 4oについてお話ししましょう。
月額20ドルのPlusプランで使えるプランで、私も使用しているのですが、個人的には「軽快&気軽に使える、めちゃくちゃ頼れるAI」という印象を持っています(時々おバカなところもありますw)。
回数制限はあるものの、無料プランでも利用できるというのがうれしいですよね。
テキストベースの質問にサクサク応えてくれますし、マルチモーダルという特性によって音声解析や画像解析にも一部対応しています。
対応言語も50以上と豊富なので、ちょっとした海外サイトの情報収集や外国語の文献を読むときに重宝するんです。
さらに、4oは応答速度がけっこう速いのが特徴で、リアルタイムでのチャット感覚で使いやすいのもポイントですね。
たとえば「英語でこういう文章を書きたいんだけど、自然な表現にするにはどうすればいい?」なんて質問をすると、瞬時にそれっぽい英文を生成してくれたりします。
逆に日本語を英語にするときも、そこそこ自然な表現を提案してくれるので便利ですよ。
ただし、4oはあまり複雑な推論や論理構築を必要とする場面には向いていないと感じるときがあります。
ここが「おバカ」と感じるところですが・・・
データの要約や簡単な翻訳にはいいけど、ガチガチの専門知識や緻密なロジックが絡むときは、ほかの上位モデルのほうが安心感があるかもしれません。
ChatGPT o1の特徴
さて、ここからは上位モデルのほうに話を移します。
こちらは月額200ドルのProプランで利用できるモデルです。
「ChatGPT o1」は、先ほどちらっと触れた「連鎖思考(Chain of Thought)」という能力が最大のウリです。
これは簡単に言うと、回答を導くまでのプロセスを段階的に考えられるということなんですね。
たとえば数学の問題なら、「まず問題文の条件を整理して、この式を導きます。次にこのステップで計算すると、こういう中間値が出ます。 そこからこの公式を使って…」
というふうに筋道を立てて答えを生成するイメージです。
普通のモデルだと、なぜか途中の計算過程が省略されてしまって、「結論だけ合ってる(あるいは間違ってる)」というモヤっとした状態になることがありますが、o1なら途中経過をきちんと踏んでくれるので、納得感が高いんですよ。
プログラミングのデバッグでも、この連鎖思考は大いに役立ちます。
コードのどの行がバグの原因か、どこで変数が正しく初期化されていないのか、論理フローの中でどの部分が問題を起こしているのかを、段階を追って説明してくれるので、本当に「一緒にコーディングしている相棒がいる」みたいな安心感があります。
高速かつ手軽に使うだけならChatGPT 4oや(いずれ、o3)でも困らないことも多いですが、より込み入った問題を解決したいときや、専門的な知識を駆使してほしいときには、o1がぐっと頼もしくなる印象ですね。
ちなみに月額20ドルプランでも、週50回という制限はありますが、o1が利用できます。
私はChatGPTを使用する際、まず最初に多数の指示や要望を盛り込んでo1で作成し、全体を確認します。その後、4oを用いて細かい内容を分割し、詳細に作り込んでいきます。
o1 Pro Modeの世界
そして、最上位モデルとして「o1 Pro Mode」を外すわけにはいきません。
企業向けや研究機関向けといった、とにかくプロフェッショナルな現場でAIをフル活用したい人向けに設計されています。
大量のデータサイエンスや複雑なプログラミング、さらには法律や医療など、専門分野の知識が必要なタスクにもめちゃくちゃ強いんですよね。
具体的な使い方のイメージとしては、たとえば法律事務所で大量の判例や条文を解析して、ケースに合致する法令や判例のパターンを整理してもらうとか。
あるいは研究者が膨大な文献を読み解く際に、効率よくまとめて要点を抽出してもらうとか。
もちろん利用料が高いので、個人ユーザーにはハードルが高いですが、組織として導入してしまえば、作業効率の向上やミスの軽減などの恩恵で、十分に費用対効果が見込めるはずです。
人間では到底無理なレベルの情報を短時間で処理してくれるため、まさに「エリート中のエリートAI」という呼び方がしっくりくるでしょう。
ChatGPT o3とは?
「ChatGPT o3」についてですが、こちらは、公式の大々的な名称というわけではないようですが、「ChatGPT 4oとChatGPT o1の中間モデル」的な立ち位置として認識されているみたいなんですよね。
知っている情報を整理すると、4oほど軽量・高速特化ではなく、かといってo1ほどの高度な連鎖思考(Chain of Thought)には振り切っていない、ちょうど中間くらいのバランス型AIというイメージが強いです。
ただ、中間的ポジションといっても、「o3」がそこまで一目瞭然の特徴を持っているかというと、まだ評価が割れている部分もあるようです。
4oよりも一歩踏み込んだ推論ができる一方で、o1ほど丁寧に段階を踏むわけではないので、結果的には「どういう場面で使うのが一番ベストなのか」模索中といった印象です。
ある程度ディープな質問をしたいけれど、そこまで高いサブスク料金を払うほどでもない…というユーザーに向けて、無料〜低コスト帯で可能な限りの性能を引き上げたモデル、という見方もできるかもしれません。
プログラミングの質問をしてみると、4oよりも若干詳細なエラーメッセージ分析をしてくれたり、コードの改変を提案してくれたりする場面があるらしいです。
ただし、o1のようにがっつりステップを踏んで「ここが間違いで、この部分はこう修正して…」といったロジックを見せてくれるところまではいかない場合が多いそうです。
なので、本格的な研究や難易度の高いプログラミングをするには物足りないけれど、ライトユーザーがさらに一歩進んだ機能を使いたいという場合にぴったりなのかもしれません。
無料でどこまでできるのか、もしくは軽課金でどこまで拡張できるのかなど、まだ試験的要素もあるようなので、興味がある方はぜひ試してみると面白いでしょう。
性能比較の視点
ここまで「4o」「o1」「o1 Pro Mode」そして「o3」と並べてきましたが、ざっくりまとめると「スピード&手軽さを求めるなら4o」「中間的なバランスを求めるならo3(であろうという、今後の発展に期待して)」「連鎖思考で一段上の推論を狙うならo1」「専門的&複雑なタスクをバリバリこなしたいならo1 Pro Mode」って感じでしょうか。
もちろん4oやo3でも、多少の高度なことはできますし、o1やo1 Pro Modeも速度が遅いというわけではありません。
でも、それぞれのモデルが得意とするところが明確に違うので、用途に合わせて使い分けるのが賢いやり方だと思います。
たとえば文章生成の質という点では、ただ単に「ブログ記事っぽい文章をサクッと書かせたい」だけなら4oでも十分楽しめるかもしれません。
一方、学術論文の下書きを作るとか、法的に正確な文章を生成するとか、専門的な内容を深掘りした文章を書きたいなら、o1やo1 Pro Modeを検討したほうがいいでしょう。
o3はその中間を埋める存在として、より軽い文書作成からちょっと難しい議論の整理くらいまでをフォローしてくれるイメージなので、今後ユーザーの意見やニーズによって変化していく可能性がありますね。
ハルシネーション(幻覚)って何?
さて、AIモデルの話をしているときによく出てくるキーワードが「ハルシネーション(幻覚)」です。
これは、AIが実際には存在しない情報をさも本当のように回答してしまう現象のことを指します。
なんだかんだで「AIって正確そう」という印象を持つ人が多いかもしれませんが、実は案外、変な回答を堂々と返してくることがあるんです。
特に複雑な質問をすると、AIが無理に答えをひねり出そうとして、結果的に「それっぽいけどよく見ると完全に創作だった」という現象が起きやすいといわれています。
例を挙げると、参考文献として存在しない文献タイトルを作り出したり、プログラムのバグの原因を的外れに説明したり、数値計算であり得ない値を平気で提示したり…挙げ始めるとキリがありません。
これが日常の雑談レベルなら「それ違うよ!」と軽くツッコミを入れるだけで済むかもしれませんが、専門的な分野で間違った情報を出されると、致命的なミスにつながる可能性があるので要注意ですよね。
ただ、面白いのは、この「ハルシネーション」自体がAIの創造性につながる側面もあるんじゃないか、という見方があることです。
創作というのは事実とファンタジーを織り交ぜる行為でもあるので、AIが「何もないところから答えを生み出す」力を持っているとも言えるわけです。
もちろん実用面では困ることも多いので、完全にほめられたものではありませんが、あまりに厳格に「間違いは絶対に起こしてはいけない」としてしまうと、AIの自由度が下がってしまう恐れもあります。
このあたりは開発側とユーザー側で、どこまでの誤差を許容するかという線引きが大事になるでしょう。
ハルシネーションを避けるための工夫
では、このハルシネーションをどうやって抑えるか、あるいは対処すればいいのか。
いくつか考え方がありますが、まずは「そもそものデータの品質を上げる」というのが王道です。
学習データが不正確だったり偏っていたりすると、いくらAIのアルゴリズムが優秀でも、結果的におかしな回答を引き起こしやすくなるんですよね。
また、「モデル自体のチューニングやフィードバックループをしっかり回す」というのも大切です。
要は、間違いがあったら人間が教えてあげる仕組みを整えて、AIが学習を重ねるごとに精度を高めていくイメージです。
さらに、実際にAIが出した答えを鵜呑みにせず、「人間が最終的にチェックする」という姿勢も重要でしょう。
これはAIだけでなく、どんな道具でも言えることかもしれませんが、医療や法律、金融など、取り扱う情報が重大な分野は特に慎重を期す必要があります。
AIを「作業効率を高めるためのパートナー」として捉え、最終判断は人間が行うという意識があれば、ハルシネーションが起きても大惨事にはならずに済むと思います。
AIツール選びとコスト感覚
「ChatGPT 4o」「ChatGPT o1」「o1 Pro Mode」そしてまだ未公開ですが「ChatGPT o3」など、どれが自分に向いているのか選ぶのはなかなか悩ましいですよね。
無料から高額な月額料金までさまざまですが、「かけたコストに見合ったリターンがあるか」を考えると分かりやすいかもしれません。
たとえば、ビジネスで使うなら、月額数万円払っても、そのおかげで作業時間が大幅に減ったり、ミスが減ったりして利益が上がれば、十分に元が取れるでしょう。
コンテンツ作成を効率化したり、大量のデータ分析を任せたりできるなら、大きなアドバンテージになるはずです。
一方で、個人や副業レベルで「ちょっとAIに手伝ってもらいたい」という程度なら、無料のプランや、月額20ドルの4o試してみて、より本格的なサポートが必要だと感じたらo1を検討し、それでも足りなくなったらo1 Pro Modeに切り替える、という段階的な使い方もいいと思います。
いきなり月額200ドルを払うのは抵抗があるかもしれませんからね。
実際に使ってみると、自分の作業フローに合うか合わないかが見えてくるので、「まずは無料版や手軽なプランから始めて、必要に応じてアップグレード」がベターでしょう。
AIと人間の共創時代へ
ここまで見てきたように、AIができることは本当に多岐にわたっていて、しかも日々進化し続けています。
とはいえ、まだ「ハルシネーション」などの問題も抱えているし、倫理面での課題やデータの扱い方など、クリアしなければならないハードルもたくさんあるのが現実です。
だからこそ、人間がAIをただの「すごい機械」として見るのではなく、「一緒に仕事をしたり、創作したりする相棒」として位置づけ、AIの得意分野は任せ、人間ならではの判断力や発想力で最終的な形に仕上げていく…そういう共創スタイルがますます重要になっていくんじゃないかと思うんです。
「AIがさらに進化して、人間の仕事が全部奪われちゃうんじゃ?」と心配する声もあるかもしれませんが、むしろAIが苦手な領域を人間がカバーしつつ、得意なところを活かしてもらうほうが、結果的にお互いの良さを引き出せるんじゃないでしょうか。
AIは大量の情報を分析したり、複雑な計算を一瞬でやってのけるけれど、人間の直感や柔軟な発想はなかなか真似できないところがありますよね。
そうした補完関係が生まれることで、今まで以上にクリエイティブな世界が切り開ける気がします。
まとめ
OpenAIのChatGPTシリーズ、「ChatGPT 4o」「ChatGPT o1」「o1 Pro Mode」「ChatGPT o3」についてご紹介しました。
それぞれの特徴を簡単に整理すると、4oは低コストで手軽に使え、多言語対応やマルチモーダル機能が魅力です。
o3は4oより推論力が強化され、中間的な性能で幅広い用途に対応可能(と、思う)。
o1はさらに高度な論理構築やプログラミングに強みを発揮し、o1 Pro Modeはプロフェッショナル向けの高性能モデルです。
一方で、どのAIにも「ハルシネーション(幻覚)」と呼ばれる問題があり、AIが誤った情報を提示することがあります。
そのため、重要な場面では人間が最終チェックを行い、データの品質管理や継続的な調整が欠かせません。
とはいえ、AIは単なる効率化のツールにとどまらず、新しいアイデアや発想をもたらしてくれるパートナーでもあります。
初めてAIを使う方は、まず無料プランのChatGPTを試すことで、その便利さに驚くでしょう。
さらに深く活用したい方は、用途や予算に応じて4oやo1、Pro Modeを選ぶのがおすすめです。
AI技術は日々進化しており、新しいモデルやプランが続々登場しています。
そのたびに「どう活用しよう?」と前向きに考えることで、仕事や生活がもっと楽しくなるでしょう。
AIと一緒に新しい価値を生み出す「共創」の可能性は広がっています。
この記事をきっかけに、ぜひ自分に合ったAIとの付き合い方を見つけてみてください。