見出し画像

【ゲームレビュー】Metal: Hellsinger【超絶ヘドバンリズムFPS / メタルミュージック】

PS5コントローラーを使用。クリア済み。※本稿はPC(Steam)版『Metal: Hellsinger』のプレイを基に執筆しています。

レビューの最後に実際のプレイ動画も貼っているので、参考になれば何よりです。


あらすじとゲーム概要

◆ 悪魔の大軍を強力な武器とメタルミュージックで迎え撃つ、コルナサイン&ヘドバン不可避の超絶リズムFPS。極上のメタルでリズムを刻み、最高の武器で悪魔共を切り刻め。

本作の主人公「アンノウン」。声を失っているため、本作でのセリフは無い。

「アンノウン」と呼ばれる主人公は、奪われた声を取り戻すため地獄の牢獄から脱出し、「赤き審判」に立ち向かう。

だが、「赤き審判」は「アンノウン」がもたらすという破滅の予言を回避するため、地獄の軍勢を送り込むのだった。

ここから「アンノウン」と道中で出会った喋る骸骨「パズ」の、地獄と天界を巻き込む壮絶な戦いが始まるのだった。

声を失くした主人公の代わりに語り部となってくれる相棒の「パズ」。

本作は上記したようにリズムFPSとなっており、リズムゲームのタイミングを合わせてボタンを入力する要素とFPS作品の撃つ、回避、その他のアクションを行う要素が取り入れられている。

詳しくは他の項目で解説するが、簡単に説明するとゲームの仕組みとしては、リズムに合わせてタイミングよく特定のアクションを行うと攻撃が強力になったりする。

ゲーム進行方法としてはステージ制になっており、リズムやアクションを決めるとスコアも多く入手でき、各ステージ評価に登録される形だ。

メタル+リズム+FPS=最高

◆ 「Metal: Hellsinge」が持つ、他のリズムFPSとの最大の違い/本作の魅力と特徴はそのメタルミュージックを使用したサウンドトラックにある

本作に採用されているどの曲も本場のアーティストたちが参加しており、「Dark Tranquillity」「Arch Enemy」「System of a Down」等のメタル界の神々が参加している。

曲の完成度も高いモノが多く、メタル好きにはたまらない。もちろん、メタルをまだ知らない人はいても、メタルが好きではない人など存在しないわけだが。

ステージ内に流れる楽曲を変更する事も可能だ。

本題に戻ろう。
本作ではそれらの楽曲のリズムに合わせて撃つ、斬る、回避、トドメをさす等といったアクションを行っていく。

アクション面はかなり現代的なFPS、現代のDOOM系の様に、敵にトドメをさすシステムや回避などのアクションが採用されており、リズム作品としては破格のアクション性とアクション方面での爽快感をもたらしている

ゲームを進行する事で複数の武器を入手でき、それぞれ攻撃方法や得意な敵が異なる点も面白く、そういった方面でもアクションを楽しめる。

複数の武器が存在するので、好みに合わせて組み合わせ、華麗にビートを刻もう。

リズムアクションとしてはメタル特有のヘヴィなドラムスが聴き取り易く、ビートを刻みやすくなっている

アクションを適切なタイミングで行うとスコアがアップするだけではなく、攻撃の威力が上がったり、特定のアクションが繋がるようになっているので積極的に狙っていくと良いだろう。

ビートを繋げる事に関しては、回避やリロードが特に重要だ。

また、ビートを適切なタイミングで刻んて行く事でスコアの倍率が上がり、一定の倍率になると曲のヴォーカル部分が聴ける仕様となっている。メタルの神々の声を聴かない手はないのでこちらも積極的に狙っていくと良いだろう。

特に「Arch Enemy」の「Alissa White-Gluz」が参加する楽曲「Stygia」では、彼女の珍しくネコを被った声が聴けるので必聴だ。

ボリュームとやり込み

◆ 残念ながら、スコアアタック周りを考慮せずにクリアだけが目的ならばそれ程ボリュームは無い。本編クリアまで3時間程となっている。

ただ、実際には各ステージクリア後にチャレンジステージが複数解禁されたり、現在は無料アップデートで本編の続きにあたるローグライクモードが追加されているため、なかなかのボリュームになっている

ステージをクリアすると、ステージ毎に三つのチャレンジステージがアンロックされる。

特にチャレンジステージは攻略する事で主人公を強化する装備品を入手出来るので、スコアアタックをプレイする方などは攻略必須だろう。

やり込み方面は言うまでも無く、スコアアタックやランキングが用意されているので、やり込むプレイヤーは無限にプレイする事が出来る

ボス戦とステージ構成

◆ ボス戦自体は楽しいのだが、殆ど全てのボス戦が同じ敵になっており、面白みがない

ラスト以外は攻撃や一部の行動のバリエーションを多少変えた同じボスになっている。さすがにこっち方面まで開発の手が回らなかったのかもしれないが、非常に残念だ。

ボス敵である「赤き審判の化身」。冗談のように聞こえるかもしれないが、全ステージに登場する。

また、悪いというほどではないが、リズム+アクション要素の弊害か、ステージ構成と敵配置もややシンプルになっている。アクション要素を好むプレイヤーには少々物足りなく感じる事だろう。

リズムアクション特有の問題

◆ 殆どのリズムアクション作品が持つ宿命とでも言うべき問題点が存在し、本作もその呪縛からは逃れられずにいる。

それは“自分のタイミング”でアクションを行うのではなく、半強制的に“リズムのタイミング”でアクションを行う必要性がある事だ

アクション性が高い作品ゆえの欠点。

どういう事なのかわかりやすく説明しよう。

例えば、普通のアクションでは敵の攻撃を特定のタイミングで避けたり、スキを見て攻撃を行っていくわけだ。
ところが、本作の様にリズムに合わせて攻撃を行う必要があると、その敵のスキとリズムのタイミングが合わない事が多発する。回避も同様だ。

このズレはアクション作品が好きで、特に初見の直感的なプレイになれているプレイヤーほど違和感とフラストレーションを感じる事だろう

特に本作は後半のアクションが激しい部分が多く、それこそ本格的なクラシックFPSのような激しさで、アクション好きは妙な感覚になってしまうだろう。

序盤は敵が少なく、まだ何とかなるレベルだ。

リズムゲームであるために仕様がない部分ではあるが、購入を検討されている方はこちらの要素も考慮して欲しい。

一様の解決策も用意されており、スコアこそカウントされないが、オプションで全ての行動がリズム/ビートに合っているという判定になるモノが用意されているので、純粋なアクションを楽しみたい方はこちらをONにしてプレイすると良いだろう。

「常時オンビート」をチェックしておけば、通常のFPSの様な感覚でプレイする事も可能だ。

また、難易度も複数から選択可能なのでそちらもチェックしよう。

-------------------【良い点】-------------------


+ 完成度の高いメタル楽曲。

+ リズム系作品としてはアクション性が高い。

+ やり込み要素が多い。

+ オプション周りが充実している。

-------------------【悪い点】-------------------


- 同じようなボス戦とシンプルなステージ。

- リズムアクション特有の問題。

- ゲーム性の影響で特殊なテンポ/ジャンルのメタル楽曲は無し。

--------------------【総評】-------------------

リズムアクション作品特有のいくつかの問題点はあるものの、全体的に高いクオリティの作品に仕上がっている。

直近ではアップデートで追加されたモードもある事で、ある程度のボリュームも確保し、更に完成度が上がった。

本作が気になったのだら、メタルを聴き、ヘドバンをしながらプレイしてみて欲しい。最高のメタル体験ができる事だろう。


プレイ動画をアップしているので、本作が気になった方はこちらを参考までにどうぞ。


他にもSteamで発売されている『プラットフォーマー』作品をこちらで:

『ローグライク』作品をこちらで紹介しています:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?