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【ゲームレビュー】Dead Space Remake - デッドスペース リメイク版【TPSサバイバルホラー】

PS5 コントローラーを使用。オリジナル版クリア済み。本作クリア済み。
※本稿はPC(Steam)版『Dead Space Remake - デッドスペース リメイク版』のプレイを基に執筆しています。


あらすじとゲーム概要

◆ 伝説のTPSSFサバイバルホラー『Dead Space』にグラフィック面や操作性など、様々な角度からアップグレードを施した正式リメイク版。
史上最強のエンジニア『アイザック・クラーク』を操作して、醜悪な怪物『ネクロモーフ』蔓延る巨大艦『USGイシムラ』で起きた事件の謎を解き明かせ。

序盤から“普通”に顔を確認可能になった主人公『アイザック・クラーク』。

映像や演出面ではSFホラーで重要となる雰囲気作りが上手く、この手の作品好きにはたまらない。
巨大艦『USGイシムラ』内はさながらSFホラー映画『エイリアン』や『イベント・ホライゾン』を彷彿とさせる作りになっている。

オリジナル版と比べて、当然だがグラフィック面は大幅に進化を遂げており、特に光と影の表現が強化された影響でよりホラー作品的な演出の見栄えが良くなった。

照明が消えたエリア、暗いシーンでは敵が何処に潜んでいるか分からないので注意しよう。

オリジナル版をプレイしたのが大分昔なため筆者の覚えている限りになるが、今作ではストーリーの展開自体は大幅には変わっていないものの、特定のシーンの演出や表現方法が変更されている。
シーンによってはよりグロテスクに、あるいはより恐怖や狂気的な演出を観ることができる。

お馴染みのエレベーターのシーン。単純な映像面での進化だけでなく、血しぶきの演出が強化されている。

ストーリー面での大きな変更点は2つあり、一つはオリジナル版ではプレイヤーの『アバター』という側面を強くするために無口だった主人公が、今作であるリメイク版では話すようになった。

こちらは正直なところ、“話さない”という不自然さが無くなった事と主人公の物語を追う作品であるため、より物語が自然で説得力のあるモノになっているように感じられた。

オリジナル版では主人公が会話しない事が不自然だった。

もう一つはサブクエストが追加されたことによってオリジナル版ではダイアログでしか見る事の出来なかった情報を“実際”にプレイできるようになった。

どちらの要素も良い追加/変更点と言えよう。


その他の些細な変更点としては、次回作以降への伏線やオリジナル版にあったいくつかの矛盾点を修正している事が挙げられる。

クリア後にちょっとした追加要素も。

戦闘システム

◆ 『Dead Space』では、昨今ではスタンダードとなったTPS作品の基本的な操作性とアクションや攻撃方法を踏襲している。

大量の敵が出現して、さながらアクション作品の様なシーンも。

戦闘面で特徴的となるのが、敵の四肢や部位を切断する事によって大ダメージを与えられる点にある。
『Dead Space』で入手できる武器は初期武器である『プラズマカッター』を筆頭に、その殆どが敵の部位を切断する事が可能な武器になっている。

そして本作に登場する敵『ネクロモーフ』達は恐ろしくタフで、四肢の切断を行わなければなかなか倒れてくれない。そこで前述した武器を利用して、敵の弱点となる四肢を切断していくのが今作の醍醐味となるのだ。

脚を切断する事で機動力を奪おう。

その他にも、特殊な攻撃方法としては物体の動きを遅くする『ステイシス』と物体を遠くから動かすことのできる『キネシス』を使用する事が出来る。
『ステイシス』を使えば敵やオブジェクトを一時的に遅くして畳みかけたり、安全に処理する事が出来る。

物体を敵に投げ飛ばして怯ませてスキを作ろう。

『キネシス』は敵だけではなく、オブジェクトを掴み投げ飛ばす事ができる。敵をオブジェクトで撃破する事もできるので、弾薬の節約や強敵を撃破する際には重宝する。

節約して余った弾薬は売り払い、強化用アイテム『ノード』を購入して、武器の強化を早い段階で行う事もできる。

注意すべき点として『キネシス』を使用する事にこそ制限はないが、『ステイシス』は無制限に使用できるわけでは無く、主人公のアーマーに表示されるゲージが許す限りしか使用できない。
このゲージはステージ内に配置された回復用パネルやアイテムを使用する事で回復可能だ

ステイシスゲージ回復用のパネル。

これらの装備品は強化可能で、探索を通して入手できる『ノード』というアイテムを消費して強化していく。

強化の仕組みはオリジナル版から少々変化し、空っぽのノードが無くなった。

戦闘面では『リメイク版』になった事で新しく追加されたシステムとしては、敵との遭遇シチュエーションを変化させる『Intensity Director』というシステムが採用されており、繰り返しプレイをしてもマンネリ化し辛くなった点も面白い。
登場の仕方が固定の敵も当然だが存在するので、ご心配なく。

仕様と操作性の変化

◆ オプションから変更可能ないくつかの設定や、ゲーム内では無重力エリアでスラスターを利用した“無重力遊泳”が可能になったりと、現代の作品らしい追加点が見受けられる。

特に無重力エリアでの操作はなかなか面白く、ホラー作品としては『360度、何処に敵がいるのか?』とプレイヤーの不安を煽る事にも貢献している。

無酸素&無重力なエリアでのプレイはタイムリミットもある事で常に緊張感がある。

操作面での欠点としては、現代的なTPS作品ではお約束となっている素早く振り向く動作、通称『クイックターン』が追加されていない事が挙げられる。
これはオリジナル版に無かったため、開発元が“ワザと”そちらに寄せて追加しなかった形なのだが、正直なところ少々残念だ。

最適化とバグ

◆ ゲームはかなり最適化されているようで、筆者のプレイ&ライブ配信を同時で行うという特殊な環境でも殆ど問題なくスムーズに動作していた。

グラフィック設定はかなり細かく調整可能だ。

ただし、一部の環境ではカクツキとフリーズがたまに発生するようだ。筆者のプレイを例で出すと12時間程プレイして、序盤で二か所のカクツキと1度のフリーズが発生した。それ以降は特に問題は無かった。

こちらはゲーム解禁初日にプレイしたという事もあるので、直にアップデートで改善される事だろう。

--------------------【良い点】--------------------


+ 映像面の強化による没入感の増加。

+ 主人公が“話をする”ようになった事でストーリー面がより自然になった。

+ 『Intensity Director』の導入によるマンネリ感の減少。

+ オリジナルを踏襲したシンプルで奥深い戦闘システム。

--------------------【悪い点】--------------------


- 残念ながら『クイックターン』が追加されなかった。

- 一部の環境でたまに発生するカクツキとフリーズ。

---------------------【総評】--------------------


いくつかの現代的なシステムを取り入れつつも、オリジナル版の良いところと根本的な面白さをそのまま残したお手本の様なリメイク作品。
オリジナル版自体がTPSホラー作品としての完成度が高い作品である事もあり、『Dead Space Remake』もまた高品質なTPSホラー作品に仕上がっている。

サバイバルホラー作品が好きであれば、一度はプレイして見ることをオススメする。


プレイ動画をアップしているので、今作が気になった方はこちらを参考までにどうぞ。


他にもSteamで発売されている『プラットフォーマー』作品をこちらで:

『ローグライク』作品をこちらで紹介しています:

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