アラスカ1人旅記録 vol.15


(次回からの続き)
崖の上にて目が覚めたコジマ青年。
今が何時なのか未だ分からないが、
まずは確認。
Q.食料は?
A.ある。
Q.地図は?
A.破れそうだけどある。
Q.命は?
A.かろうじてある。
よし、ひとまず大丈夫なようだ。

おさらいするが私は今崖にいる。
いろいろ探してみたが
この100mほどの崖を降りるしか方法はないようだ。
でも結構急だな、、。
落ちたらただでは済まないだろうな。。

まず荷物は安全確保の為、
そのままに身一つで降りてみる。
お、見た目に反して親切そうな崖だ。
試行錯誤の末、
なんともあっさり、15分ほどで降りられた。
おれロッククライミング向いてるのかも🧗‍♀️
と舐めたことを呟く。

次は荷物を取りに行くために崖を登る。
こちらの方が大変だった。
土が緩んでいて、ずり落ちそうになるのである。
何度もひっくり返った。死ぬかと思った。。
死の感覚と戯れたのち、何とか再び崖の上へ。

やはり降りるのは簡単で、
同じく15分ほどで降りる事ができた。
何故最初から荷物と共に降りなかったんだろう、、と思いつつ、
何にせよこれでまた一歩生きて帰る未来に近づいた。

地図をもう一度確認し、
あとはひたすら川上に向かって歩く。
この川に沿って歩いていけば橋に着くはずなのだ。
そうすればバスに乗れ、私は生きて帰る事ができる。

それにしても想像してたより遥かに大きい河である。
半分は凍っていて、流れが速い。
ムースの足跡がところどころにある。

30分ほど歩いただろうか。
全く橋が見えてこない。
え、方向は合ってるんだろうか。
もうそろそろ見えてきてもいいと思うんだが。

もう30分歩く。
まだ橋は見えてこない。
雪が少しずつ降ってきて寒い。
本当に合っているのか?
もしかして反対方向だったのか、、?
一度木陰に移動してサンドイッチのお昼を食べながらもう一度地図を確認する。
やはり方向は合っているようだ。

ムムム。
ふと見上げると山ちゃんが見える。
「山ちゃん頼むで、、!」
再び歩き始めた私、行くっきゃない!

その更に30分後、
遠くの方にどうやら橋らしきものが見えてきた。
よし!!!
、、ん???
何か橋の前にも河流れてね、、!?

道は橋にそのまま繋がってるかと思いきや、
なんと私の歩いていた道と橋との間にも細めの河が流れているのである。

何てこった。。
ここに来てまだ神様は私を試すのか、、、
もうやる事は決まっている。
河を渡るしかない。
事前のレクリエーションで同様のケースを想定した対応を習っていた。

できるだけ流れの少ない場所を探す。
もしできたら向こう岸に荷物を投げる。
濡れたら困るものをビニールに入れる。

よし、準備完了。
今回は荷物は投げずに背負ったまま。
河に足を踏み入れる。
冷た!!!
凍死する、、、🥶
もう行くっきゃない!
ザブザブと踏み込む。
深い箇所は腰ほどの深さもあるが
気にしている暇はない。
何とかかんとか河を渡り切った。

すげーじゃんおれ。
やればできるじゃん。
てか足の感覚ないぞ、冷たすぎるぞ。🥶
靴も靴下も脱いでとりあえず乾かす。

時間はおそらく昼頃。
私はやっと橋、つまり道に出る事ができたのだ。
遭難終了である。
心から安堵し、元気が出てきた。
私はこれからもどうやら生きられるようだ。
この状況から帰って来れるんだったら、もう何でもできるじゃん。
生きてるって、すごいやん。。
可能性しかないやん。
とサンボマスターの歌詞みたいな気持ちになった。

さぁ、生きて帰ろう。

次回、コジマ再び山の中へ、、!?
お楽しみに⛰️🏔️

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