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日々是紅茶51「1月のとある日~スリランカ風ならこうなる?のお茶~」

スリランカの天然フレーバーティー

中国の「小青柑(シャオチンガン)」のセイロンティー版アレンジティー
Malwatte Valley Plantation社のもの

これは、スリランカで購入して自宅で寝かせていた「マンダリンティー」。
この外観から中国茶好きの方は「あ!」となる。
そう、中国では「小青柑」と言ってまだ青い未熟なミカンの中身をくり抜いて皮を乾燥させて、その中にプーアール茶を詰めたお茶が昔からあるのだ。
それをパク・・・いやそれにインスパイアされて作られた作品。
でも中身はスリランカらしく紅茶で、使用している柑橘はスリランカで生育している「マンダリン」。
当たり前だが、ただミカンの皮に詰めればいいってわけじゃない。
大体、こんな小さな果実のポケットに紅茶を詰めようとしたらピンセットでだって沢山は入れられないし茶葉が粉々になってしまう。
上手くいけば茶葉はその中で、更に熟成していき香りもうつっていくが、下手すれば、紅茶葉が酸化劣化(!)する可能性もある。
一緒にスリランカツアーに行った方は、自家製「小青柑」作りをしたことがあるがカビてしまった(涙)とおっしゃっていた。
そう美味しく上手に作るには、手間暇と絶妙な技術がかかっているのだ。
一度蒸気で柔らかくして詰め込み、更に乾燥させる。

そんなことに想いを馳せつつ、「ちょっと特別な時間に誰かとシェアしたいな」とか思い保管庫に大切にしまい込んでいたら、機会をうっかり逃していた。
で、今年のお正月明けにやっと開封したというわけだ。
しかもこのお茶は、「紅茶は基本一煎目でおわり」というイメージとは違い、何煎も美味しく楽しめる。
むしろ2煎目、3煎目が少しずつ味も柑橘の香りもより出てきて美味しい。中国発祥のお茶らしいなと思った。
そもそも、中に茶葉が驚くほどたっぷり、みっちりと詰め込まれている。
5煎まで楽しんだ後に中身を解体してみたが、茶葉一枚一枚の大きさしかり、入っている量しかり、信じられない位入っていた。
そりゃあ、一煎だけじゃ抽出されきれない茶葉がいるよね、と納得。
マンダリンの皮は、熟成させたからか、陳皮のように少し薬っぽいというか奥深い複雑さをもつ香りで、同じ柑橘のベルガモットのアールグレイとはまた違った良さを感じる。
渋みも穏やかで、でもうま味は感じられるので単体でも十分美味しく飲み切れそう。

まずはお茶単体でじっくり味わった後は、お茶のお供も添えて。

中国茶からインスパイアされたセイロンティーと
スリランカにインスパイアされた(?!)お煎餅を合わせる

この「マンダリンティー」はウバで購入したので、ウバと言えば私は「あんこ、栗、ポテチ、ドーナツ、おかき」を合わせるのが好き!ということで、この日は買ったばかりのお煎餅を。
このお煎餅、川崎大師の参道にある「吉田屋」さんのもの。
毎年、私は祖父の代わりに年末年始に川崎大師へ訪れるのだが、この日も祖父が食べられそうな柔いお土産を物色していたら・・・

ユニークな門松にいつも注目してしまう
年末の川崎大師

え、カレー味じゃなくて「スリランカカレー」味?!

と思わず二度見三度見して、自分用に即購入。
カレー味のお煎餅だったら、手に取らなかったかもしれない。
でも、そこに「スリランカ」がある限り試さないわけにはいかなかったのだ(笑)
裏の食品表示を見ても、恐らくスリランカみは感じなかったのだけど、それでもつい乗っかってみたくなるのは性。
「え~どうしてスリランカカレー味にしようと思ったんですか~?!」とお煎餅メーカーに聞きたくなる気持ちを抑えつつ、うきうきと持ち帰ってきたお煎餅を新年早々に開封する機会に。

結果的には、柑橘香るウバ「マンダリンティー」と「スリランカカレー味」のお煎餅は何の違和感もなく美味しくなじんだ。
しいて言えば、しっかり紅茶感が出てくる2,3煎目の方がいいかもしれない。
お湯を差しつつ、パクパク、再び注いではパクパク。
スリランカ味を口の中で探してみたけれど、正直私には・・・。
けれど!後ひく純粋に美味しいカレーせんべいで、あっという間に二人でペロっと一袋開けてしまった。
また川崎大師に行ったら買うかも(笑)

熟成したマンダリンの香りとスパイスの香りもよいマッチング。

この「マンダリンティー」、セイロンティー専門店「MITSUTEA」さんでも時期によっては取り扱いがあるので、ご興味ある方はお試しあれ。

こうしている今も
日々日々色んな紅茶が生まれている

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