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ティーゼリーを美味しく作るコツ②

「ティーゼリー」。
実は美味しい作り方にはコツがある。ということで前回のつづき。

紅茶ゼリーを家で作ってみてもあまり上手くいかなかったという場合、
「味が薄すぎた」「上手く固まらなかった」については前回の記事を参考に。

さて、今日解決したいのは
③色が透明にならない 
というお悩み。


右が若干濁ってしまっている紅茶ゼリー

さて、前回の冒頭でお伝えした基本のコツをここでおさらいする。

①急冷する

②カテキン(タンニン)カフェインの少ない茶葉を選ぶ

③お砂糖を入れる

④ゼラチンをしっかり混ぜとかす(⇒ムラを防ぐという意味でも前回も出来きた)

実はこれらのコツは、一つの共通した明確な目的がある。

それはずばり
「透明感」
を出すため。

ミルクゼリーのような一部のゼリーを除いて、ゼリーってプルプル感と同時に「透明感」に癒されないだろうか?
だから紅茶ゼリーも出来れば、透明感のあるクリアなゼリーにしたい。
(まるで化粧品の宣伝みたいだけど)

ゼリーを濁らせているものは?

ずばり、これは紅茶に含まれる「カテキン類(タンニン)とカフェイン」が結合し結晶化することで濁ってしまう現象「クリームダウン」が原因だ。(参考:紅茶の大事典 成美堂出版)
これはアイスティーでよく起きがちな現象だが、冷やし固めるゼリーについても同じことが起きやすい。
そしてこの現象は、特に「温度変化」がゆっくりであればあるほど起きやすいため、「急冷する」ことが特に大切になってくるのだ。

コツ①なにはともあれ「急冷」

そのため、ゼラチンと砂糖を入れてよく混ぜて溶けたら、私はなるべく早く紅茶ゼリー液の入った容器を氷を張った一回り大きいボウルやバットに浮かべて急冷している。とにかく早めに冷やしてから冷蔵庫へ。
ここを普通のゼリーを作る時のように、粗熱が取れるまで常温で置いてから冷蔵庫で冷やしていたら、茶葉によってはかなり濁ったゼリーになってしまう。(実践済み)
もちろん濁っても問題なく食べられるが、風味はやはり落ちる気がする。
なによりミルクティーではないのに濁っていると、少し違和感で美味しさも半減してしまう気がしている。

深い紅茶色の透明感

コツ②カテキン類(タンニン)の少ない茶葉を選ぶ

よく紅茶の教科書にはそう書いてある。
例として、”セイロンティーなら「キャンディー」、インドなら「ニルギリ」、または中国のキームンやインドネシアの茶葉などがおススメ”と書かれているものが多い。

確かに、紅茶本来のコクやパンチにつながる「カテキン類とカフェイン」が結晶化して濁るのならば、これらの成分が少ない茶葉を選ぶのが有効と言える。

ただ、私は個人的には「味が薄くなりやすい」というデメリットもあるように思っている。
前回の記事にも書いたのだが、味が薄いと若干物足りなさも感じてしまうので、濃いめに抽出したなら、これらの成分が増えて結果的には濁る原因になる可能性がある。

「ほのかに紅茶感のある綺麗なオレンジ色の紅茶ゼリー」を意図して作る時はそれもよし。
でも、「しっかり紅茶の香りも味もする食べ応えのある紅茶ゼリー」を意図するならば、私は一度や二度の失敗を恐れずに、ご自身が好きなお気に入りの紅茶を使ってぜひ作ってみてほしいと思う。

と言うのも次のコツで多少クリームダウンを軽減することが出来て透明感と美味しさを両立することが出来るからだ。

今回目指しているのは
ノンフレーバーティーでもしっかり紅茶の香りを感じられるゼリー

コツ③お砂糖を入れる

これは不思議なことだけれど、クリームダウンを防ぐのに一番簡単で有効な方法のように思う。
以前、紅茶のカフェで働いていた時、アイスティーのメニューが必ず甘いことには意味があるというのを実感した。
毎朝大量のシロップを作ることから始まる開店準備。
基本的にはノンシュガーのアイスティーが好きな私は、入れてほしくないな~と思っていたのだが、これは濁り防止もあるのだと当時教わった。
注文が入ってからお茶を淹れるので、クリームダウンしたから作り直そう、となるとお客さんも多い大きなお店では手が回らなくなってしまうという事情もあったと思う。

けれどお砂糖を入れるメリットは、それだけではない。
紅茶の香りも引き立ててくれる。
お砂糖の種類は、紅茶の味と色をクリアにすることを追求するなら、素材の脇役に徹する「グラニュー糖」がおすすめ。
けれど個人的には茶葉によって、よりまろやかな甘味としてきび糖や甜菜糖などを使うこともある。
近年お砂糖を控える傾向も増えているし、私自身も普段控えめにしたいので、入れたくない人の気持ちは分かる気がする。
もちろんお砂糖を入れないで作り、自分の好みの味付けを後からトッピングするのも味的にはあり。
でも少しでも加えると、透明度と言う点では特に助っ人になってくれるよ、というあくまで提案のひとつ。


シロップで味変するのもアリ!
色んなシロップで試食してる図

まとめ

しっかり紅茶感のあるぷるぷるゼリーを作るためには、
①濃いめに抽出する
②ゼラチンをむらなく混ぜる

クリアで香り高い紅茶ゼリーに仕上げるためには、クリームダウン現象を防ぐ。
ポイントは
①急冷
②茶葉選び
③お砂糖の力を借りる

作ってみたくなった人はぜひ、お試しあれ。







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