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アグニを着火したのはスパイスだけじゃない
明日やろうはバカ野郎。
昨日蒔かれた種は、覚えている限りすべて今日のうちにワンアクションを起こそう!
そう思わせてくれる人と出会った。
着火してもらったこの火をそのまま何もせずに絶やしてはいけない。
ということで、昨晩は数時間前に購入したばかりのスパイス達を開封して、早速カレーを作った。
実は前日もカレーを作ったばかりだったけれど、どうしても今すぐにカレーを作りたかったのだ。
普段は油にスタータースパイスを熱して、玉ねぎを炒めて、ニンニクと生姜と加えて、トマトをいれて、パウダースパイスを入れて、、、というようなカレー作りに慣れている私にとって、後入れでも美味しく作れるミックススパイスでのレシピは逆に新鮮で作っている最中も楽しかった。
早速、会話に上がっていたモリンガもちょい足し。
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昨日は、良質なスパイスを購入できた以上に、思いがけず素敵な出会いとわくわくするようなお話を聞くことが出来て、満ち満ちた午後のひとときを過ごした。
穏やかで優雅な立ち居振る舞いと優しい笑顔の内側に、なんともアツイ情熱がほとばしるようなピカピカの紳士。
そして、私のスローな理解力にも優しくフォローを入れつつ、相槌を入れながら緩やかに話を広げてくださる自然体な女性。
教養の高さや観察力の鋭さ、思慮深さ、そして茶目っ気。
お二人がテンポよくどんどん色んな世界の話をしてくれた。
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チリが入っていないので辛味はお好みにできる
なんと贅沢な時間だったろう。
おしまいには、私のビジネスのコンサルみたいなアイディアの提案までしてくれて、後日の宿題?笑というおまけまで付けてくれた。
「いいもの、価値のあるものは広めなければいけないでしょう?
ならばなぜ、君がいいと思っているものを今常に持ち歩いていないのか?」とか「どうしてやってみないのか?」とか私の狭い思い込みや常識を外してくれるようなことをとても真っすぐに言ってくださった。
長年日本で商売をしてきた一流のビジネスマンである彼が、突然訪問してきた平凡な私に世界をちょっとずつ良くしていくための仕事のヒントを教えてくれているかのような時間だった。
なんだか、幸せな時間を過ごす時って、胸がいっぱいなると感じるけれど、昨日のそれはなんだか違った。
どちらかというと、胸ではなく肚の辺りにぐっと力が入って、お腹の中で着火スイッチが入ったような感じ。って伝わるだろうか。
(アーユルヴェーダでは、消化力の火を「アグニ」と呼ぶ。消化器に主に内在しているが、単純に食物の消化だけではなく、知識や感情などソフト面の消化をも司っていて、体内の様々な部分にある。そのことを体感するような出来事だった。)
帰り道、すごく久しぶりに高揚感と自分のやりたい!という情熱が静かに戻ってきたことを実感した。
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今年に入って、やっとスリランカ訪問を決めて、色々動き出した矢先の、身近な人の死期。
気持ちを切り替えて、介護に集中しようとしたのも束の間、旅立ってしまったことへの空虚感。
残された家族や地元の人との再会していくにつれて、見えてくる色んなこと。
いつもは「我が強すぎる」と言われるくらいの私なのに、何か自分の体内の中身がしゅるしゅるとしぼんでしまったような感覚でいた。
無理に物事を進めようとしない。
抗わないで受け入れがたいことを受け入れる。
そうした「静」の時間を持つことが必要なんだと言い聞かせながらも、半ば焦りやなんとも言えない無気力感が纏わりついていた。
けれど、スパイスを一つ買いに行っただけのつもりが、思いがけず情熱的な彼らと出会い、もう一度私のお腹の辺りにあるらしいやる気スイッチに火をくべてくれた。
そしてまた、美味しい豆カレーとお茶、カレートーストを試食という名でごちそうになって、食べ損ねたランチまでいただいてしまうという、私のちゃっかり体質を発揮する展開に。
私は自分の残された人生の時間を、本当に会いたい人に会ったり、本当に行きたいところへ行ったりするために、またこういった想定外の時間も楽しむために使いたい。
もちろん愛する人を想う時間も立ち止まる時間もすべて必然のタイミングで起こるのだと思うけれど。
それでも、その想いを持ちながら自分の人生を生きることも大切な気がする。人生は本当に誰しもいつ終わるかわからないのだから。
私は、いつでもどこへでも自由に行ける人でありたい。
自分の好奇心に蓋をしたくない。
彼らの瞬発力と自分軸を見習いたく、まずはこの時ばかりはご機嫌にスパイスカレーを作ったというのが夕べの出来事。
ああ、やはりスパイスって好き。
すごくいい時間だった。作る時間も食事の時間も。
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抹茶とモリンガをトッピング食べ比べ
アグニを活性化させることはやる気スイッチを着火することなんだな。
いつ誰に火をくべられるか、分からないものだ。
私もいつか誰かの心の火もくべられる人になりたい。
ありがたし、昨日の彼らとの時間。
また次に会ったときには私も何かわくわくのギフトが出来ますように!
スリランカ、行ってきます!