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新しいプラクルアンを手に入れ無い理由
HoDaと申します。タイ、バンコクに住居しております。2002年にタイに移って参りましたので在タイは20年を越えました。こちらでは、タイのお守り「プラクルアン」について、色々書きます。
今回は、なぜ私が比較的新しいプラクルアンを扱わないかの理由について書きたいと思います。見てくれ、ファッション重視の方にとりましては、無益な情報となりますので、これ以上はご覧にならず、引き続き「それっぽい」ヤツを不誠実な売り手からご入手ください。
以前より何度か申し上げましたように、プラクルアン、クルアンラーンは星の数ほど存在しますので、すべてを網羅するのは至難の業となります。シアンと呼ばれる「プラクルアンの目利き」の方々でさえ、専門をお持ちで、専門外のプラクルアン・クルアンラーンに関しましては、「これはわからない」とハッキリ仰います。
私自身はと申しますと、仏歴2490年代から2520年代のお守りを好んでおります。その時代のゲージアジャーン(お守りに不思議な力を籠める事ができる高僧)が遺されたプラクルアンに最初に興味を持ったからです。しかし、私だけではなく業界全体としましても、この時をのお守りを扱われるのが主流なように見えます。
時折、2540年代、2550年代といった比較的「新しい」お守りでも、感覚的にグッと来た場合は、入手にいたる場合も全くないわけではありませんが、基本的に私は新しいプラクルアンはあまり触手が伸びません。
例えば、人気のある昔のプラクルアンの「復刻版」である新しいプラクルアンは、ゲージ・アジャーンがモラナパープ(「ご遷化」。つまりお亡くなりになっている事を指します)された後に発行されていますので、物理的に、そのゲージ・アジャーンによってプークセッ(「祈祷」「入魂」)される事はありません。ま、当たり前ですね。ですから、その価値を「数量を限定」してみたり、特別な材料として昔の、プークセッされたプラクルアン・クルアンラーンの一部を使用するなどして上げようとしているように私には見えます。現代にも高名なゲージ・アジャーンはいらっしゃいますが、私自身はやはり昔のゲージアジャーンに心惹かれます。
基本的に、古いお守りで、価値(市場価値。需要)の高いお守りは、偽物が作られ、市場に出回るのですが、偽物にもレベルが色々とあり、視界に入った一瞬でわかる偽物(日本の某個人間売買サイトなどでよく見かけます…)から、シアンの方々でさえ、後になって気づくレベルの、かなり精巧に作られた偽物もあります。
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