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プラ・ルアン・プー・トゥワッド

HoDaと申します。タイ、バンコクに住居しております。2002年にタイに移って参りましたので在タイは20年を越えました。こちらでは、タイのお守り「プラクルアン」について、色々書きます。

危険忌避。道中安全。護身。といえば…


先日(2023年10月)起こったイスラエルでのテロリズム。出稼ぎで当地にいたタイ人も多数被害にあい、また更に被害は増えるかもしれないというニュースは非常に痛ましい限りです。
 
今回のような人災または天災は、日々正しく生き、気を付けて生活していても防ぎようがありません。そういう時の為に、お守りを身に着ける、と私は考えているのですが、今回のイスラエルの件で、難を逃れタイに帰国された人のインタビュー放映を見ました。当時の状況をお話になっている場面で映し出されたのは、そう、プラクルアン。一目見てすぐに、それがプラ・ルアン・プー・トゥワッドであるとわかったのは、私自身が日ごろより信奉している事に加え、このお守りが、道中、旅の安全。危険忌避。護身のご利益で広くタイ人に知られているからでもあります。「やはりルアン・プー・トゥワッドか…」というのが正直な感想です。
 

ルアン・プー・トゥワッドのご利益に肖った人人



ルアン・プー・トゥワッドのご利益に肖り、難を逃れたエピソードは過去から現在まで数知れず、たとえ偽物でもご利益がある、とまで言われています。タイの著名人、有名人にも信奉されている方は多いのですが、フランス18代大統領シャルル・ド・ゴール将軍もプラ・ルアン・プー・トゥワッドを身に着け、何度も危険な状態から難を逃れたと言われています。
 
プラクルアンのお勉強をし始めた頃。何人かのシアン(「プラクルアンの目利き」)の方々に、どんなお守りを身に着けるのが良いですか?とお訊ねしましたところ、ほぼ全員の方々が、「あなたのような外国人は、旅をする機会が多いでしょうから、ルアン・プー・トゥワッドがいいですよ」と仰っていました。その頃は、ルアン・プー・トゥワッドのご利益で難を逃れた人エピソードも知らず、はあ、まあ、そうですか。ぐらいの腑抜けた返答をしていた自分も後年、色々を知るうちに、完全にルアン・プー・トゥワッドの信奉者となっております。
 

伝説の高僧、ルアン・プー・トゥワッド


ルアン・プー・トゥワッドは400年程前、アユタヤ期におられたタイ南部出身の高僧です。生まれて間もない赤ん坊の頃、昼寝中、大蛇(キングコブラ)に守られ、水晶玉を与えられた。僧侶となり行脚の際、船での道中、飲料水が無くなったが、海水に足を漬けると真水になった。など多くの伝説があります。
 
数々の奇跡を起こしたルアン・プー・トゥワッドは、仏閣化され、お守りの意匠となり、多くの寺院から発行されきており、現在でも新しいお守りが発行されています。新しいお守りは、リーズナブルな価格でお寺でチャオできますので、プラクルアン初心者の方々にもお薦めです。
 

ルアン・プー・トゥワッドのプラクルアンといえば…



プラクルアン業界、「レン・プラ」界隈におけるプラ・ルアン・プー・トゥワッドと言いますと、これは、パッタニー県ワット・チャンハイという寺院にて、*仏歴2497年から2512年までに発行され、高僧ルアン・ポー・ティム(**通称アジャーン・ティム)がプークセッ(祈祷)をされたプラ・ルアン・プー・トゥワッドの事を狭義で指す場合がほとんです。
 
*西暦に543を足すとタイ仏歴となります。西暦2024年は仏歴2567年。

**同じお名前の有名高僧がおられますので、アジャーン・ティムというお名前が一般的。同じお名前の高僧が複数おられる場合は、所属した寺院名とセットで説明されます。
 

2497年に発行された初版(ルン・レークと言います)のプラ・ルアン・プー・トゥワッドは霊草などを固めた素材、ヌア・ワーンでできており、現在高額で取引されるプラクルアンの一つです。アジャーン・ティムのご遷化(モラナパープと言います)された2512年に発行されたプラクルアンが最後のお守りとなります。
 

アジャーン・ティムとアジャーン・ノーン


アジャーン・ティムのモラナパープ以降、ルアン・プー・トゥワッドのお守り作成、祈祷の後継者として指名されたのが、お弟子様でおられたアジャーン・ノーンであり、ワット・チャンハイから発行されたお守りと、アジャーン・ノーンが所属されたワット・サイカーオ発行のお守りが存在します。アジャーン・ノーンは、アジャーン・ティムのお弟子様でおられましたが、年齢はそれほど変わらず(7歳の差)、アジャーン・ティムが施されたプラ・ルアン・プー・トゥワッドのプークセッ(祈祷)には、アジャーン・ノーンもご参加されていたため、ルアン・プー・トゥワッドの霊力をお守りに籠める術は長年習得されていた為、アジャーン・ティムの後継者としてご指名されたという経緯があります。


ルアン・プー・トゥワッドといえば、ワット・チャンハイ発行、アジャーン・ティム祈祷のプラクルアンが。次いでワット・サイカーオ発行(一部ワット・チャンハイ発行)、アジャーン・ノーン祈祷のプラクルアンがレン・プラ業界では人気です。ルアン・プー・トゥワッドはタイ南部で多く発行されていますが、西部パチュアップキリカーン県ワット・フアイモンコン発行のプラクルアンも、比較的新しいプラクルアンとなりますが、巨大ルアン・プー・トゥワッド座像と共に有名です。
 
先にも書きましたが、現在でも新しいプラ・ルアン・プー・トゥワッドは発行されており、新しいお守りはお寺で廉価(数十バーツぐらいから、あるかと思います)で入手可能です。

需要(人気)が高いアジャーン・ティム祈祷によるプラ・ルアン・プー・トゥワッドは、もちろん、高額となってきていますが、プラによっては、まだそれほど高くなっていないお守りもあります

前述ヌア・ワーン、ヌア・ローハッ(金属)数種、リヤンとよばれるコイン・メダルタイプと色々あり、またコンディションによって、値段も変わって来ます。タイミングによっては思いのほか安く入手する事も可能です。
 
そして、アジャーン・ティムのお弟子様であり、プラ・ルアン・プー・トゥワッド作成、祈祷の後継者であられたアジャーン・ノーンのプラ・ルアン・プー・トゥワッドも、じわじわと値上がりしているのも、当たり前といえば当たり前。
 
とりあえず、値段のことはさておき、高い物でも安い物でも、プラ・ルアン・プー・トゥワッドをお薦めします。

 
これより先、ルアン・プー・トゥワッド関連写真を掲載いたします。(ご紹介で、プラ友の方々の所にご出発されたプラクルアンも含みます)

尚、こちらの内容、写真を無断転用はお断りいたします。無断転用の場合は、写真使用料として一度につき、999USドル(ネット)をご請求いたしますのでご注意下さい。

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