ピースオブケイク

多部未華子ちゃん主演。2015年公開。綾野剛、菅田将暉なども出てる。多部未華子ちゃん演じる貞操観念バグり女志乃ちゃんと、綾野剛演じる志乃ちゃんの新しいバイト先の店長京志郎が恋に落ちる超絶リアルラブストーリーだった。

「愛がなんだ」を劇場で観れなかった悲しみから、恋愛モノ邦画を立て続けに3本観た。アマゾンプライムで。アマゾンプライムはすごい。なぜかというといっぱい映画が観れるから。(TSUTAYAでパッケージ見ながら1時間くらいかけて選ぶのも大好き。)

「勝手にふるえてろ」「人のセックスを笑うな」最後に、「ピースオブケイク」を観た。パソコンがあるのは一階の事務室のため、ギイギイ鳴るボロボロの回転椅子と戦わなければアマゾンプライムを利用できない。大変劣悪な環境だったが、なんとか耐え抜いた。お尻がめちゃくちゃ痛い。

今日は「ピースオブケイク」の走り書きメモをする。わたしはすぐに忘れるから、どっかに書いておかなきゃいけない。でもそれを書いた場所も忘れるから、インターネッツに頼ることにした。

物語は、主人公志乃ちゃんが支配欲激強彼氏に最高級ホテルのスウィ〜トルームでボコられるところから始まる。志乃ちゃんはどうやら会社の彼女持ちの同僚とワンナイトラブしてしまったらしく、支配欲つよつよ彼氏はそれに激おこ。ぶたれ、デカベッドに押し倒され、服を乱暴に脱がされていく志乃ちゃん。衣装がすごい。ピンクのストールにピンクのキャミソールにピンクのブラジャー。志乃ちゃんは彼氏のためだけに生きてるみたいな服だった。「俺と別れたくないならもっと必死になれよ!」と叫ぶ彼氏に冷たい目線を返す志乃ちゃん。その後ピンクローターを自分で洗ってるのも、ピンクの下着と相まって、すごくみじめに見えた。わたし、ピンク大好きだけど、ピンクは「女の子」のための色として、創作の幅があるなあと思った。ステレオタイプの「女の子」の色がピンクなら、志乃ちゃんのお洋服や下着のピンクは、彼氏に「言うこと聞く女が好きって言ってたじゃん。だから言うこと聞くよ」と怒鳴る志乃ちゃんの空っぽさとか、彼氏への媚びとかが、こびりついたピンクだなあと思った。

でも結局志乃ちゃんはその彼氏に執着もなんにもしてない。引っ越した先の隣の家に住む、新しいバイト先の店長に運命感じちゃって、初めて自分から好きになる恋愛をする。

冒頭志乃ちゃんが「どうしてわたしがいいのか分からなかった」というのだけど、これはめちゃくちゃWAKARUなあになった。全編渡って、わたしは志乃ちゃんのことを好きになれなかった。もし好きな人の近くに、彼氏の近くにこういう人間が居たら、最悪最悪最悪!の気持ちになったけど、冒頭のこの台詞だけ、めちゃくちゃ分かる。自己肯定感の低い人間が、他人に承認を求めたところで、詰みでしかない。だって、結局好きだよ!って言われても、嘘でしょって思って終わり。わたしの好きをずっと受け止めてくれればいい、と初めは思っていても、結局愛されたくて、愛してくれない相手が憎くて憎くて仕方なくなる。相手はちゃんと自分のこと好きなはずなのに、信じられない自分をまた嫌いになって、の繰り返しで、だからわたしは恋愛がド下手クソ。愛が重い人間は何をやってもダメ。志乃ちゃんは下半身で生きてるところがあるので、処女脳重女からしてみれば共感出来ない要素が多かったけど、「どうしてわたしがいいのか分からない」から、相手に合わせようとしたり、目先の欲にぐらつくのは、う〜んわからんでもないなと思った。

志乃ちゃんにエッと思ったのは、バイト先の飲み会で酔いつぶれた後、朝起きたら隣に店長が居る。家が隣同士だし、送ったつもりでそのまま寝てしまったのか、と納得した後に、体勢をね、戻すの。店長が自分のことを抱いて、腕枕してるような形にして、うふふってするわけね。

ハア?って感じです。

なんで???彼女いるって分かってる人間を、エア!?!?彼女と挨拶もしてるじゃん!!!何を隙間に入り込んでこようとしとんねん殺すぞ!!と思ったらすごく良いタイミングで店長の同棲してる彼女が帰ってくる→「店長!起きて!」と必死に店長を揺する志乃ちゃん→ブチギレ彼女が志乃ちゃんを壁に叩きつける までのコンボが良かった。ちょっとすっきりした。

ただそこでね、彼女がね、「初めて見たときからあんたのこと嫌いだった!京志郎(店長)とどうにかなると思ってた!!」って叫ぶんだけど、ア〜〜〜〜って放心しちゃった。そういうの分かっちゃったとき、どうしようもないけどひたすらに悲しくて、めちゃくちゃ不安になっちゃうよな〜〜ア〜〜まず店長は万死に値する。

わたしはこの店長の彼女、「あかり」さんが大好き…お尻が大きくてエッチだし…気の強いメンヘラ(俺か?)と称されていたけど、不安定さとか、感性が鋭すぎて損したり、でもその豊かさが物凄い魅力だったりするところが、めちゃくちゃ好きだ。不安定さが魅力になる人はすごい。わたしもはやくそうなりたい。

急に話が変わるけど、菅田将暉くんがおでこ丸見えで可愛かった。おでこが出てる人間めちゃかわいい。昴くんみたいだったし。ネットカフェでセックスはやめて欲しいなって思った。飲み会トイレの前のキスシーンもエグかった。食べられちゃいそうで怖い。顔が可愛いなって思った。おでこが出てるのは菅田将暉くんと松坂桃李くんだった。桃李くんデケかった。

以下、ムカついた店長の台詞です。

「あかりと別れたくないから、こっちからそういう原因作りたくない」→あかりさんからだったらいいんですか?しかも理由が「別れたくないない」て(笑)た〜まげたなこりゃ!「あかりのことめちゃくちゃ好きだからあなたのことは眼中にない」くらい言えボケカス!下半身で生きるな!!

「アンタは困る」→アンタ「は」なのがムカつかない?彼女以外の女に「困る」っていう男なんなんだよ好きな女のために一生困っとけ!!!!馬鹿野郎!!頭にオガクズでも詰まってんのか!!

「梅宮さんが怒ってたらやだな〜って思って、帰ってもらった」→女連れ込もうとしたところを志乃ちゃんに見られてこの台詞。ハ???オメー絶対志乃ちゃんに見られてなかったらセックスしてただろクソクソ!一生茶色いシャツ着るな!!!!


まあ店長終始女からボコボコにされてたので、まあいいかな…結局志乃ちゃんにメロメロで最後志乃ちゃんの残した植物で庭いっぱいにしてたし。あれは呪いだな。呪い。

あとひとつあった。志乃ちゃんに共感したところ。最後の方の台詞の「結局あたしの愛情に胡座かいてるじゃん!」。わかり手ですよこれは。

わたしは激重人間なので、相手が友達であっても、彼氏であっても、先生であっても、好き好き!ってめちゃくちゃワンちゃんしてしまうんですよね。それで人間関係ダメにした自覚いくつもあるし、高校生のときは重たすぎて友達消えたし(その友達、消えるよby不二周助)。愛情の上に胡座をかかれてる、と感じる経験は、いくつもいくつもあるし。

あー、この人がわたしのことを好きなのは、わたしがこの人を好きということが前提で成り立ってるなみたいな。この人は自分のことを好きな人が好きなんだろうな、わたしのことなんか本当は1ミリも好きじゃないんだろうな、と思うと、めちゃくちゃ悲しくてやりきれなくて、突然その人の前から姿を消したりしてしまう。ほやちゃんの消失である。バグってラインを消したりもする。ラインってアンインストールしても電話帳?は消えないの。すごいよね。

だから、「どうしてわたしが好きなの?」は永遠課題なのである。その問いに一生付き合ってくれる人が、いたらすごいよなあ。

物語の最後は、「人を好きになるって、最悪」で終わるんだけど、きっと志乃ちゃんは問いの答えが分からなくったって、もうどうでもいいくらい、店長のこと、好きなんだろうなって思う。じゃあ好きってなんだ??付き合うとは……(宇宙)みたいなことを一生やってるから、わたしの答えはまだ出そうにない。ハ〜45キロになりて〜〜

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