インデックス投資の魅力。メリットやデメリットは?【投資初心者向け】
人生100年時代と言われる中で貯蓄の意識が芽生えたけど、勤続年数を重ねても給料は上がらず、物価が上がってお金は貯まらない。将来への不安を感じている・・・。
このようなお悩みを抱えている方に、資産運用として米国株投資を、中でもインデックスファンドへの投資、インデックス投資に注目してほしい。
インデックスファンドは、投資初心者でも挑戦しやすいという点で、これから本格的に投資で資産運用を考える人におすすめだ。
今回は、インデックス投資の詳細について、解説していく。
この記事を読んで、お金や資産運用について考えるきっかけにしていただけたら、本当に嬉しい。
インデックス投資とは
まず、インデックスファンドについて確認していこう。
インデックスとは、経済状況を大まかに見るために、一定の条件でグループ化した企業の平均株価のことである。
そして、インデックス(パッシブ)ファンドは、指数(市場の値動きを示す)に連動するように成り立っている投資信託のことである。
日本では、「日経平均株価」や「TOPIX」が該当する。
そして、米国株インデックスでは、「S&P500」や「ナスダック100」、「NYダウ平均株価」が主な指数となっている。
インデックス投資は、インデックスファンドに連動した投資のことをいう。
特徴は、市場に存在する幅広い銘柄に投資してリスクを分散し、"負けない投資“を目指すスタイルである。
一方、インデックスファンドとは別に、アクティブファンドというものがある。
アクティブファンドに投資すること、つまりアクティブ投資とは、投資のプロが銘柄を選び、インデックスを上回る利益を目指す投資スタイルである。
しかしながら、アクティブ投資は、なかなか利益が出ないことで知られている。
つまり、アクティブ投資は、ハイリスク・ハイリターン型の投資で、ある程度投資に慣れている人向けと言えるだろう。
このように、インデックス投資とアクティブ投資を比較してみると、初心者には手堅く運用できるインデックス投資の方がおすすめと言えるだろう。
主なインデックス
次に、インデックスの種類にはどのようなものがあるのかについて、学んでいこう。
主なインデックスは、以下の通りである。
NYダウ平均株価
S&P500
ナスダック100
NYダウ平均株価とは、米国の代表的な企業を30にまとめた指数で、老舗企業が多い。
S&P500は、米国のトップ500企業を集めており、老舗企業から新興企業まで広範囲に渡る。
なお、NYダウ平均株価に所属する銘柄も、S&P500の中に含まれている。
ナスダック100は、ハイテク企業の100銘柄が所属している。
このように、米国の主なインデックスは、上記の3つの指数に分類できる。
インデックス投資のメリット
では、インデックス投資を行うことで得られるメリットについて触れていこう。
インデックス投資を行うメリットは、以下の通りである。
細かい知識が不要で、少額から手軽に投資を始められる
iDeCoや積み立てNISAを活用できる
リスクを抑えた分散投資ができる
株主重視で、利益還元
細かい知識が不要で、少額から手軽に投資を始められる
インデックス投資は、インデックスファンドの運用元に運用を託すことになるため、基本的な内容を押さえておけば、細かい知識を持っていなくても、堂々と投資に挑戦することができる。
また、インデックス投資は1株単位の少額で投資することができる点もメリットだ。
なお、インデックスに限らず個別株で取り引きする場合も、米国株は1株単位で投資を行うことができる。
日本株は原則として100株単位で取引が行われるため、投資初心者には足を踏み入れにくいのではないだろうか。
米国株式市場では、1株から投資できることで多くの人に投資をするチャンスが与えられており、米国株式全体の特徴であり、大きな魅力の一つと言えるだろう。
iDeCoや積み立てNISAを活用できる
インデックス投資は、「iDeCo」や「積み立てNISA」を活用して運用することができる。
これは、資産運用を考えている人にとって大きなメリットだろう。
iDeCoも積み立てNISAも、利益を非課税として投資できるため、初心者に優しい制度である。
先述の通り、インデックス投資は少額で始められる上に、非課税の投資制度を利用できるため、投資することを身近に感じられるのではないだろうか。
リスクを抑えた分散投資ができる
また、インデックス投資は、分散投資をすることでリスクを抑えた運用ができる。
インデックスファンドという商品は、インデックスに連動するよう、複数の銘柄を組み合わせている。
複数の銘柄を組み合わせているということは、個別の銘柄の上がり下がりに左右されない。
たとえば、一つの銘柄が大きく暴落したとしても、株価は大きな影響を受けることがない。
一つの銘柄の損失を複数の銘柄で成り立つ全体でカバーできるため、リスクを抑えられるのである。
これが、"負けない投資“である所以である。
株主重視で、配当利回りが高い
さらに、インデックスファンドは、配当利回りが高いというメリットもある。
具体的には、投資した金額に対して、株主に還元する配当金が高いのである。
これは、「利益が出たら配当金を株主に還元する」という、米国企業に根付く風習によるものだと言える。
米国企業の中には、配当金を四半期ごと、つまり年4回も株主に与えている銘柄も多い。
このように、配当利回りの高さから伺える株主重視の姿勢は、大きな魅力である。
インデックス投資のデメリット
インデックス投資のメリットを見てきたところで、デメリットも見ていこう。
インデックス投資のデメリットは、以下の通りである。
為替リスクがある
長期運用を前提とする必要がある
株主優待制度はない
怪しい詐欺でもない限り、デメリットのない投資などない。
(そもそも詐欺の場合は、デメリットでしかないが・・・)
インデックス投資も、他の投資商品同様に、欠点はある。
しかし、注意点をしっかりと理解して運用に臨めば、後で痛い目に遭う危険を、可能な限り抑えることができるだろう。
為替リスクがある
米国のインデックスファンドで投資をする場合、当然ながら運用は米ドルを用いるため、為替リスクが生じる。
為替リスクとは、為替相場の上下動により起こるリスクである。
たとえば、1ドル100円を基準に考え、2008年のリーマンショックが起こった頃のように、1ドル80円台の円高に振れた場合、1ドル20円分の損失である。
ex:1ドル100円×100ドル分を購入して10,000円(日本円換算)を保有している場合
⇒1ドル80円×100ドル=8,000円
⇒1ドル20円分(合計2,000円)の損失。
ただし、逆に為替相場が上昇に転じた場合は、差益になる。
例を挙げると、2022年現在のように1ドル140円代のような円安になる時、1ドル40円分の差益となる。
ex:1ドル100円×100ドル分を購入して10,000円(日本円換算)を保有している場合
⇒1ドル140円×100ドル=14,000円
⇒1ドル40円分(合計4,000円)の差益。
このように、為替の変動はリスクにもチャンスにもなるが、いずれにせよインデックス投資を行う場合には、為替の動向に注視しながら運用しなくてはいけない。
長期運用を前提とする必要がある
インデックス投資の特徴として、大きな利益を見込むには長期的な運用を前提とする必要がある。
これは、先にメリットで述べたことの反対である。
インデックスファンドがインデックスに連動した複数株の組み合わせで成り立っているため、株価の変動による大きな暴落を防げることと引き換えに、大きな高騰も見込めない。
良くも悪くも、一つの銘柄の影響を受けないことが、インデックスファンドの持つ特徴なのである。
株主優待制度はない
また、インデックスファンドには、日本株ではお馴染みの「株主優待制度」はない。
株主優待とは、自社株を保有している株主に、自社のモノ(製品)やサービスを提供するものである。
インデックスファンドは、配当金の支給という形で株主に利益を還元しているが、株主優待によるモノやサービスを受け取ることに投資の魅力を感じる人には、物足りないと感じることだろう。
まとめ
ここまで、インデックス投資の何たるかについて、インデックス投資を行う上でのメリットやデメリットにも触れてお伝えしてきた。
デメリットの部分で挙げたように、短期間で大きな成果を求めたり、株主優待に期待を持つのであれば、正直に言うとお勧めできない。
しかしながら、資産運用を長期的に考え、投資初心者である不安を超えて、将来に少しずつ明るい未来を描いていきたいと考えるのであれば、インデックス投資への挑戦を選択肢の一つに数えてみてほしい。