#19 【40代からの日向坂46】その馬の尾に魅せられて 〜「新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za」
推しメンについて話したいと思います。
『4回目のひな誕祭』横浜スタジアムのウイング席から双眼鏡を覗き込んだとき、その瞬間に飛び込んできたのがポニーテールの「加藤史帆」でした。笑顔で歌い、踊り、煽り、本当に楽しそうで、双眼鏡から目を離したときに一瞬見失ったとしても、それ自体踊るように跳ねるポニーテールはすぐに見つけられました。度数の高い「箱推し」を名乗りながら、唯一「推しメン」と呼ぶ特別な存在でした。
その横浜スタジアムに集まったおひさまのわずか40分の1ほど、900人キャパのシアターミラノ座のステージ。横1列に並んだメンバーの真ん中で振り向きざまに、やはりポニーテールを翻したのは「清水理央」でした。彼女にとって特別な2ヶ月間となった『新参者』公演。終了して一週間近くが経過した12月5日、彼女にとって長らく痛みの元となる枷となっていたブログが更新されました。
この待ちに待っていたブログを読んで僕は、新参者が終わったら書こうと考えていた彼女に関する記事の全ての草稿を削除しました。彼女が悩んできたこの期間を、オタクの下手くそな考察や評論めいた駄文で、安物のコンテンツとして消費することが、とても耐え難い気持ちになったからです。これだけでいいじゃないか。
『新参者』公演に対する僕の感想は、大半のおひさまと共通すると思います。多くの共感できる素晴らしいレポートが書かれ、やはり四期生たちの想いはみんなに伝わったんだなと感動しました。
清水さんが書いてくれたブログの中身が一つの答え合わせになったと考えて、僕からは一つだけここに残しておきたいことがあります。
清水理央の「青春の馬」はやはり素晴らしかった。そして、僕はこんなに楽しそうにパフォーマンスされた「青春の馬」を見たことがなかった。
かつて、僕を「おひさま」にしたのは金村美玖の「青春の馬」でした。
清水理央が最初に見せた「青春の馬」は、そのアイドルとしての覚悟を示してくれたものでした。
やはり、「青春の馬」はがむしゃらさの象徴であり、聴くもの心を強く押してくれる応援歌でもあります。
しかし、『新参者』ラスト2日間で清水理央と四期生たちが見せてくれた「青春の馬」は、強い心を伝えることの楽しさ、気持ちを届られることの喜びに溢れた歓喜の歌に感じられました。その真ん中で歌い、踊る清水さんは本当に素晴らしかったです。
そして、一つだけと言いましたが、やはりこれも書きたい。
清水理央はセンターに立つべき人だ。
僕は常々、フォーメーションにまつわる喧騒からは距離を置きたいと考えていましたし、今もそれは変わりません。推しメンにいいポジションを、と願う気持ちも実は強くありません。推しメンはどこにいても推せると考えているので。
ただ、やはり特別な人はいると感じてしまうことがあります。清水さんは公演中通して決して消えることがないと感じました。どこにいても華があり、クオリティを持ち、真ん中に感じられる。だからこそ、センターが似合う。センターに居てほしいのではなく、センターに立つべきだと考えてしまうのです。
いつの日か、彼女が表題曲のセンターに立つことを待つ。二人目の新たな推しメンを得るとともに、大きな夢と希望を持つことができました。これは、僕の個人的なストーリーです。きっとみなさんにもそれぞれ、こんな幸福な話があったでしょう。『新参者』本当によかったですね。良すぎてバカになりました。ありがとうございました。
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