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東京23区に73か所!すべての富士塚をめぐる挑戦 [5]江古田富士(茅原浅間神社)
本日は東京都練馬区にあります、江古田富士にやってまいりました。
江古田駅は西武池袋線にある駅で、
池袋からは3駅め。
今回も娘が同行してくれたため二人ででかけました。
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乗る時に、
あ!富士見台なんていう駅名のところがある!と目が釘付けに。
でも今回は行きませんでした。
うーむ 気になるー
さてさて江古田駅です。
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大正4年、鉄道が神社の参道を分断し、駅が神社に接近したのだそうです
なるほど!向かい合うかのような目の前感はそのせいなんですね~!
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今日はですね、
絶対ここ、江古田富士に行くぞ!と決めていました。
というのも、ここの富士塚は年3回決まった日にだけ登拝ができるというところで、お正月の三が日、お山開きの7月1日、そして9月2週目の土日にだけ富士塚に登れます。
今日はその3回のうちの1回という9月2週目の土日なんです!
偶然にも先週知りまして…
9月の2週目の土日って、来週だ!
と、おこがましくも、呼ばれてる感に打ち震えました!
待ち遠しい思いで、毎日指折り数えちゃったくらい!
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例年ですと露天が出て賑わうお祭りの日。
さぞかし朝から多くの方の人手があり富士塚も混雑するにちがいない!と朝早くから勇んで出発しましたが、
昨年に続き、今年もお祭りは中止とされたそうです。
残念です。
まずは本堂におまいりし、右手にありました富士塚にむかいます。
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すごい!国指定重要有形民俗文化財に認定
されているのですね!
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江戸時代に作られたという説では天保または文化の築造だとされていますが、他の言い伝えとしては、中世に以前からあった古墳を富士山にみたてて崇めることになったという説もあるようです。
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印がみえます
鳥居をくぐるとすぐにお出迎えしてくれる猿たち
お顔がね、愛らしいんですよ。
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ここが1合目
本物の富士山の北口にも拝む姿の猿像があるそうです。富士山信仰において猿は山の神の使者とされていて深い関わりがあります。
神猿とかいて、「まさる」とよむのだそうです。「魔去る」とか「勝る」の意味があるとのこと。庚申とのつながりなどは以前の富士塚の記事にかかせていただきました。あわせてご覧いただけたらとおもいます。
この山はジグザグの登山道と聞いていたのですが、
それも今回とても楽しみでした。
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でも絶対大事な石像だと思います!
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手前にあるお水入れ?はなんだろう?
富士山のふもとにある富士五湖が関係あるだろうか・・・
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おきつねさまがみえます
横にはボク石が置かれていますね
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「経ケ獄」という文字がみえます。
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道は整備されていますが、やはり歩きやすい靴じゃないと
登りにくいです
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当時も細かいアイテムを作っていたんですね。
なんだかちょっと楽しそう(と言っていいのかな)
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今日は登拝にたくさんの方がくるであろうと、町内の方がたくさん待機され、また、交代で富士塚の要所要所に立たれていらっしゃいました。
「まっすぐ行ってくださーい」とか「お疲れ様でしたー」とか声をかけてくださりました。
写真を熱心に撮ってたりして、私ってば邪魔かなーと心配になりつつも、いや今日は貴重な日なんだからとワクワク撮りまくりました。
山頂に着きましたー
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大事にされている事がいろんな箇所で見受けられました。
なんだか心あたたまります
この丸いマークはたぶん天狗のうちわと思われますが、境内のいたるところについていました。
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天狗は小御嶽神社の石像の近くにあることが多いようです。
富士山の天狗は鼻の長い、いわゆるよくみるような天狗を大天狗といい、そのお名前があるようで、大天狗の冨士太郎坊と小天狗(鳥天狗)の小御嶽正真坊というのだとか。
大天狗は富士山の南側を守り、一般的には葉団扇をもっているようです。
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少し日がさしてきました。
小天狗は富士山の北側を担当。錫杖(しゃくじょう)や巻物や剣を持っていることが多いようです。この天狗は右手に剣を持ち、振り下ろそうとしています。
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形がキレイだし烏帽子石じゃないかなあ
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この太郎坊の石碑は珍しいのだとか!
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こちらは富士塚の鳥居をくぐってすぐの右側にありましたが、一番最後によらせていただきました。
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「大山不動尊座像」というものだそうで、これは神奈川県にある大山参詣のための大山塚とでもいうのでしょうか。大山へ詣でることも江戸時代にはやったのだそうです。
大山といえば子供たちが幼かった時何度か登りに行ったことのある山で、独楽屋さんがあったり独楽の絵が地面に描かれていたりして、楽しかったなあという事が思い出されます。幼い子供たちにもちょうどよい距離でした。
富士講と大山講を同時に行うことも多かったそうです。
大山も人気があったのですねえ。
ここからすぐのところに江古田斎場というところがあります。
ここにはかつて池が水源となり流れた水が北上し石神井川と合流していたようです。こういう富士講の信徒たちが富士塚に登拝前に近くの川で水垢離(みずごり)という禊(みそぎ)をすることが多かったそうで、水場があり丘があり浅間神社があれば近くに富士塚があったであろうことが地形的に推理できるのだそう。
そしてこの池で富士講は大山講と共同で禊をしていたようです。
だけどそんなことをきくと、富士塚への気持ちがなかなかに真剣な思いであったことが見え隠れしますねえ!
興味深いなあ。
絵馬がたくさんあり、富士山の絵の絵馬もありました。
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どこかでうっているのかな?と思いましたら・・・
がらがらと戸が開きました。
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御朱印をいただけたり。
御朱印は御朱印帳には直接押印できないとのこと。
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現代も同じ方法でされているというのもまた
厳かな感じで嬉しいです
御朱印いただきました!
かっこいいです!
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ご準備をされていた男性の方が声をかけてくださり
御神輿もみていってくださいといってくださいました。
わあ!立派ですねえ
綱と鳳凰を造り変えたとおっしゃっていました。
鳳凰?
あ!一番てっぺんにいました!
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御神輿の呼び名など、造りが詳しく説明されたものがとなりに貼ってありました。わあ、聞いたことない言葉ばかりだなあ。
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全景をひいたところからうつしてみますと、
富士塚は右手のほうに鳥居があるのですが、入ってみるとちょっと暗めではありますが、大きな森の中にいるような気持ちになります。
この景色をみて納得いたしました。
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富士塚がみえるのだそう。
その景色もみてみたいなあー。
こんな立派な富士塚に登拝させていただき、すごくありがたい気持ちになりました。今日これてよかったなあ!
朝早くにここを訪れたため、もう一つ練馬の富士塚いけそうだよと娘が提案してくれて、このまま3.5㎞はなれているという下練馬富士にも行ってみようとなり歩き出しました。
次回は下練馬富士(浅間神社)でございます。
よろしくおねがいいたします!