G2中山記念現地レポート―地獄―
タイトルの通りですが、レース結果からわかる通り予後不良とかではないです。
あと騎手に対しての暴言要素もないです、ヨシトミシネーみたいな奴。
強いて言えば中山ってクソコースじゃね?って気持ちはあります、いやちょっとだけ。
日本時間としては2/25と2/26を跨ぐ形で開催されたサウジカップデー。
日本馬が参戦した5レース中3レースを日本馬が優勝を飾り、残す2レースも3着と日本馬の活躍が目まぐるしいサウジカップデーとなったが、特筆すべきはメインレースたるGⅠサウジカップだろう。
ドバイターフ同着1着にあわや逃げ切ってしまうのではないかという気迫の大逃げで2着となった天皇賞秋と話題性に欠かないスターホースであるパンサラッサ。今度は超久々のダートに挑戦し、追走してきた日本勢と恐ろしい末脚で追い込んで来た米国馬カントリーグラマーから逃げ切ったのだ。
こうして大盛り上がりの中で2023年のサウジカップデーは幕を閉じたのだった。ついでに福永祐一最後の騎乗というしんみりとした空気はあっさりと粉砕されていったのだった、恐るべし世界の陽キャパンサラッサ。
さてここからが本題、このパンサラッサの去年の始動戦を覚えているだろうか?そうこの中山記念である。私はキッドがゲートで立ち上がったのをいやでも覚えてるよ。
去年パンサラッサはこのレースを勝ち、その後ドバイターフを征すとそのまま歴史的名馬の道を駆け上がっていったのだった。
過去にはヴィクトワールピサやジャスタウェイもこのレースからのドバイへの連勝を遂げている。その他にも歴代覇者を見るとカンパニーやウインブライトとこのレースの後にG1勝利を成し遂げた馬も中々に多く、G1未勝利でも重賞戦線を賑わせたサクラプレジデントやバランスオブゲーム、そしてヒシイグアスと文句なしの強者の並び立つ。正しく出世レースと言えるだろう。
去年の覇者が大勝利を遂げた翌日(ある意味同日)に開催されるというあまりにも出来過ぎた状態で迎えた中山記念。
ダノンザキッドとシュネルマイスターとスタニングローズのG1馬3頭出走に、重賞複数勝利のソーヴァリアントとイルーシヴパンサー、一昨年同レース覇者でG1での2着を2度しているヒシイグアス、新年を祝う中山金杯覇者ラーグルフ、三冠馬コントレイルに先着した雨大好きマンモズベッロ、前走でも強い競馬をしての2着だったサイバーエージェントの5億円ドーブネと実力も話題性も高いメンバーが揃いスーパーG2との前評判であった。
去年の件もあったので嫌な予感を感じつつもダノンザキッドが出走するということで私は現地観戦をすることを決めたのであった。
まさか去年以上の悪夢が待ち受けているとは知らずに…。
さて初めて中山競馬場に向かうにあたって気付いたことが…実は府中競馬場と電車で1本で繋がっている。中山競馬場最寄の船橋法典駅も府中競馬場最寄の府中本町駅もJR武蔵野線なのである。
中央競馬好きが関東へ引っ越すならばJR武蔵野線へのアクセスについては考えておくといいかもしれない。
船橋法典駅に到着してまず思ったのが…風が強い…!
それと花粉症なのもあって今回は無理せず建物内で主に過ごしていたのもあって今回はあまり平場の写真は撮れなかったが大目に見て欲しい、強風って思いの他きつい。
船橋法典からの直通通路を見つけずそのまま外に出てしまったせいで南門から入ってすぐの地下道、やはり中山と言えば有馬記念であるためそれ関連の写真はやはり多い。そしてその中でもハーツクライとディープインパクトは外せない。
競馬場といえば馬像も定番だが中山競馬場のそれは皐月賞馬ハイセイコーであった。場所としてもパドックとグランプリロードの間の開けた場所にありとてもわかりやすい、待ち合わせ場所にもいいかもしれない。
ハイセイコーは地方馬ながら怪物と呼ばれ中央へ移籍、そして無敗の皐月賞制覇に、なによりも第1次競馬ブームを起こした功労馬だ。また中山記念覇者でもある。有馬記念2年連続複勝圏内であり中山競馬場とはとても縁が深い。
このくらいの時代の馬は今となっては資料もあまり残っていないのが少し残念だが、それでもこうして歴史に刻まれ忘れられないものとなっていることはとてもありがたいことだと思う。
競馬場自体については府中は他より広いとは聞いてはいたとおり、中山は府中と比べこじんまりとしてるなと感じた。ただその分地下もしっかり施設や展示が充実していた印象であり、パドックとコースを繋ぐ役目であるグランプリロードは府中において近い役割を持つホースプレビューより分かりやすい場所にあるのもポイントであると思う。
また府中と比べてコース前の地面が低い気がした。
成人男性が最前列から写真を撮ろうとするとこの写真のようになる程度に。
パドックも体感くぼみが浅く、結果馬が柵に近いように感じた。
実際のところはわからないので有識者の意見を求む。
未勝利のアイドルホース 白毛馬アオラキ
先に書いた環境面と体調面と場所を覚えたりカメラのテストや練習をしたりで平場はそこまでしっかり見れなかったが、これだけは外せないと思ったのが5Rの3歳未勝利戦である。未勝利馬ながら高いアイドル性で人気の白毛馬アオラキが出走するからだ。
白毛馬を肉眼で見たのは初めてだが輝かしい白さで美しいものである。
アップロードしたこの写真では後ろの一般人はモザイクをかけているが、満面の笑顔がでスマホを向けている人が映っていた。その人の姿を見てあぁこの馬は愛されているんだというのを強く感じた。
写真を撮った時には気付かなかったことに気付けるのまた写真の良さなのかもしれない。
残念ながらこのレースは9着という結果に終わったが、武豊騎手の騎乗から新たな発見につながることを祈りたい。
このレースを勝ったのはジャスタウェイ産駒マイモーメント、新馬戦は9着に沈み今回は5番人気だったところを勝利。距離延長で結果を出すところは流石は田辺騎手、2戦目できっちり勝つところは流石国枝厩舎といったところだ。
メインレースに備えてのお昼ご飯はもつ煮カレー。
もつ煮って競馬場って感じがしていいですよね。
まぁこの日初めて食べたのですが、とても柔らかく食べやすくカレーに合っていたなと思います。美味しかった。
11R中山記念 ―地獄―
さてまず最初の地獄は馬体重の発表である。
シュネルマイスターとヒシイグアスが+14kg、ソーヴァリアントが+12kg、トーラススジェミニが+10kg、ソロフレーズが-13kg…いやどうしちゃったんだ皆。馬体重変動が2ケタが5頭なんて初めて見たぞ。
逆に1年ぶりの出走で変動なしのモズベッロはお前もなんなんだ、森田厩舎の馬体重管理能力に脱帽。
特にヒシイグアスは状態次第では勝ち負けする馬だと思っていたので正直これに動揺して予想がブレてしまった気がしないでもない。
その点キッドは馬体重+3kgでムッキムキで完璧な仕上がり!
これは勝ったなと贔屓目で見てました。
北村友一騎手を背にしての馬場入り、ここでも落ち着いた様子で中山苦手を克服できたのか?と希望的観測をしていた。
だがそれを打ち砕かれたのはゲート入りしてからだった、もう露骨に暴れてる。毎日王冠のアレは隣の馬に釣られる形だったが今回は1枠1番だったのもあり隣の馬が入る前から騒がしかった。
また出遅れてしまうかと思うも問題なくスタートを切るダノンザキッド、3番手程度の好位につけてレースを進める。これはイケるんじゃないか!と思うも最終直線、ズルズルと下がっていく春秋マイルや毎日王冠で見せた力強い先行力は見る影もなかった。去年の再来にはならなかったものの皐月賞の再来になってしまったのだった…。
レース内容についての考察。
ダノンザキッドとソーヴァリアントは今回のレースで得るものはなかった。元々中山トラウマ説があったダノンザキッドのみならずソーヴァリアントも似た疑惑のある内容だったかもしれない、心房細動は辛かっただろうし。なのでソーヴァリアントは大阪杯については今回の件を気にしなくてもいいとは思う。
勝ったヒシイグアスは流石一昨年の覇者。体重2桁増加でも文句なしの走り、安田記念のサリオスといい堀厩舎の馬体重は気にしたら負けなのか。香港で再びラヴズオンリーユーに迫った走りを見せてほしいところだ。
ラーグルフも中山重賞連続連対、それもピンクの帽子13番から2着はこの場においては強いとしか言えなかった。ただ次走が大阪杯は割引がいると思う、恐らく中山だと強いタイプな上に2000mはギリギリ、内枠が欲しいか。
ドーブネは前走も強いレースだったが、今回も頑張ったし間違いなく重賞級の器だろう。陣営の発言的に1800mがギリギリのようなのでマイル路線で活躍が見られるかもしれない。
シュネルマイスターは斤量+1kgで久々の先行策をとってここまでやれるのは大きな収穫、ただこの馬の強さはこんなもんじゃないのはよく知っている。ベストな舞台はやはり府中マイルなのだと思う。
地味に収穫があったのはスタニングローズ、まず牡馬と走れるし外目の枠からここまで粘ったのだから秋華賞と同じ舞台の大阪杯での活躍に期待ができる。
あとリューベックはこの枠から評価よりは遥かにいい結果なので次走次第では買ってもいいかもしれないですね。
またイルーシヴパンサーは右に舌ペロしてると飛び、左だと馬券内に来るという都市伝説があるが真実ははたして…。
そして真の地獄はレースが終わってからであった。
ダノンザキッドの1ヶ月の出走停止が発表、理由はいうまでもなくゲートで暴れくぐろうとしたからである。
期日は3/28まで、これは目標としていた3/25のドバイターフへの出走は出来ないことを意味するのである。ハーツクライからの3代に渡るドバイ制覇の夢も北村友一騎手のかつての相棒で果たせなかった舞台へのリベンジも、少なくとも今年は挑戦する前に夢破れることとなった。
どうやら国内に照準を合わせていくようだがはたして直近の大レースである大阪杯への出走は可能なのだろうか…ギリギリ過ぎるようにも思えるが…詳しい人が居たら教えて欲しいです。何よりも今回の敗戦がメンタル的に悪い影響を及ぼしてないといいのだが…。
毎日王冠後の北村友一騎手を鞍上に迎えてのマイルCSと香港カップの2戦連続2着、完全に復調の気配を見せていたし北村騎手と手が合っていたしだけに今回の結果は残念としか言いようがなかった。北村騎手もいい位置取りでレースを進めてくれていただけに今回はキッド自身の問題としか言いようがなかった、去年川田騎手言ったように中山へのトラウマは根深いのだと思う。
毎日王冠による天皇賞秋への出走不可といい父ジャスタウェイの勝鞍とまるで縁がないかのような道を歩むダノンザキッド、だが実力はこんなものじゃないはずだ。どんな形だろうと再び栄冠を掴めると私は信じている。
帰りとお土産
優駿は近所の書店でも買えるものではあるがこの機会に購入。
やはり福永騎手の引退は寂しい、ただ彼には新たな夢がある。それが上手くいくと信じて、そして歩んだ道は歴史となるのだ心にとどめておきたい。
またジェンティルドンナのアイドルホースとジェラルディーナのエリ女制覇記念のキーホルダーも購入。
しかし思えばジャスタウェイとダノンザキッドと同じくらいこの親子は似てないものだ、戦績もレース内容も。馬券全然当たってないのにグッズを買ってやがる。
2/25-3/5の間でグルメグランプリが開催されていた。
特定の競馬場内の飲食店と馬券でくじ引きを行えるというものである。
はずれなのでヨーヨーを貰いました、かわいいね。
A~C賞がJCBギフトカードでD賞は売店の割引券であった。
割引券は有効期限があり、イベントの行われた競馬場でしか使えない。そのためこの手のイベントは昼の内にすませるべきであると思った。やるべきこと多いね競馬場。
帰りは行とは違い駅直通の道で帰路へとついた。
メモリアルロードと呼ばれるその道には歴代の皐月賞馬と有馬記念の写真が並んでいる、やはり中山競馬場と言えば八大競争の内のこの2レースなのである。
憎いくらい強かった2021年のエフフォーリア、いざ引退が決まった時は寂しかったな…。
レイアウトの都合ここで2022年のイクイノックスとは離れた配置になっている。偶然だとは思うがそれはどうしても旧世代の終わりのような意味に見えてしまう…いや偶然に勝手に意味を見出すのは人間の悪い癖か。
なんという牝馬…!
有終の美を飾れる馬は一握りであると去年末からの流れは感じざるをえないものだった。
皐月賞や有馬記念もいつかは現地で観てみたいものだ。
ただGⅡですら恐ろしい混み具合だったので実際に行けるのは大分先になりそうだ。
戒め はずれ馬券
バカヤロー!
応援馬券は応援馬券だからまぁいいとしてメインレースはラーグルフ軽視という節穴です、負け。
おまけ Instagramアカウント開設しました。
イマイチ使い方はわかってないんですがインスタ始めました。
写真の整理に向いてそうだなと思うのでそのために活用していきたいかなと思っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?