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近いから見えづらい

早起きして本を読んだ。

『雨の日の心理学』。平易な文章で非常に読みやすい。

たとえば、『子どもの褒め方』みたいな本には、「頑張ったときには、頑張ったね、と伝えてみよう」的なことが書かれています。
 褒められると、元気が出る。
 当たり前、と思われるかもしれません。
 でも、子どもとの関係に悩んで、追い詰められているときには、当たり前のことがわからなくなってしまうものです。
 あるいは、頭ではわかっていたとしても、カーっとなっていたり、すっかり落ち込んでいたりするから、「頑張ったね」と素直には言いにくくなってしまう。
 そういうときに、この手の本は当たり前のことを思い出させてくれます。
 「そうなんだよな」と改めて思えることで、「頑張ったね」と一声かけることができるようになる。

当たり前のことでも、本に書いてあることを読んで確認して安心する。本を読む時、新しい知見を発見したくて読む場合もあれば、自分の中にある確信未満の気持ちをしっかりと固めたくて読む場合もある。『雨の日の心理学』は後者寄りの本です。

この本には子どもとの関わりについての記載も多い。子どもとの関係って難しい。つかず離れず、がなかなかできない。私は元来子ども(←これは私の子どもを指す言葉ではなく、子ども全般を指す)大好き♡なタイプではないので子どもに対する気持ちはどちらかといえばクールな方だと思うのだけれど、それでも難しい。

子どもがなるべく快適に過ごせるように、と願うとき、子どものことを想っているというよりは自分の不安に対処しようとしているのかもしれない、と思う。そろそろ小学生になるから過剰な介入はしないようにせんと、と思いつつ、全てのケアを担っていた赤ちゃん時代の記憶が濃厚すぎて、ペットボトルの蓋すら開けてあげようとしてしまう。いかんいかん。自分でやらせないとな。

最近子どもの下の歯が数本ぐらついているのを発見して、唖然とした。このあいだ産んだのに、もう歯がぐらついている。信じられない。自分自身の歯がぐらついて抜けた時の記憶って割とはっきり残っているのだけれど、5歳児もそれくらい大きくなったということか…感慨深い。

子どもの赤ちゃん時代のあれこれは親のほうがよく覚えているけれど、ここからはどんどん親の知らないことも増えていくんだろうな。ありがたいことです、早く自立してくれ、という気持ちと同じくらい、知らないことが増えるのは普通に怖い。腹の中にいて、べったりくっついていた子どもがきちんと他人になっていくのを親として適宜フォローしていかねばならない。他人なのに完全には他人じゃないから、親子関係は難しい。

Big Love…