1歳半~2歳半ごろ 遊びと生活のメリハリのつけ方
子育てで誰もが通る、“手のかかるとき”
通称“イヤイヤ期”は
『自我の芽生え』と呼ばれる大切な時期
文字通り “自(分)”+“我”の土台ができる時。
A)
自分で考え
自分で判断し
自分の意志で行動できる子
に育ってもらいたいと願いますか?
B)
誰かに考えてもらい
誰かに判断してもらい
誰かに指示されて行動する子
に育ってほしいと思いますか?
Aと思う方は、こちらを少しお読みただけたら嬉しいです😊
保育園では、1歳児クラスの秋は、
・4月生まれの子がおよそ2歳半
・3月生まれの子がおよそ1歳半
丁度 『自』+『我』のオンパレードになります。
私の保育園で保育士同士話し合ったことを紹介します。
園にも慣れ、信頼関係も築いた年度後半だからこそ、生活と遊びのメリハリはつけていきたいね~と一つずつ話し合いました。
例えば食事では
◆遊び食べを、どこまで見守ったらいい?
◆どのような言葉で伝えたらいい?
「お行儀が悪い」躾的な言葉。そもそも“お行儀”という概念がない。
「〇〇しちゃだめ」という否定の言葉では、“どうしたらいいのか”が伝わらない
保育士間で統一したのは…
「食べるものは大事です」
という価値観や事実を伝えること。
“いい”“悪い”のジャッジを大人がしない。
考えていく主人公として、子どもを尊重しよう!
◆何回でも同じことをする。どのように対応する?
イライラはどのようにコントロールする?
「仏の顔も3度まで」方法
→1度目は優しく誘う
「人参もおいしいよ」
「一緒に食べようか?」
→2度目はやるべき事実をはっきり提示
「食べるものだから大事にしよう」
「座って食べます」
→ 3度目は予告と意思決定
「食べないなら終わりにするよ」
「食べる?終わりにする?どっち?」
ここでの選択肢は
「食べる?」「食べない?」ではなく
「食べる?」「終わりにする?」
ささやかな違いだが「食べない」という設定をしない。
「終わりにする」という「〇〇する」という設定。
仏の顔はここまでで終了。
4度目は
「食べないならおしまいです」
3度目の予告通りを実行する。
予告したこと以外を言うと、大人の意志が入りすぎる。
大人の意志を入れすぎると“意志”ではなく“意地”になってしまうので言葉は短く決めておこう。
3回目で
「やる?」「おしまいにする?」は重要。
「おしまい」そのものを子どもが決めたなら、それを尊重し、おなかがすくという『失敗』を克服する体験へとつなげていく。
「さっきのごはん、途中でおしまいにしたから、おなかすいちゃったね…」と「おなかがすいた」という感覚に事実だけを言葉で伝える。
厳しさとは、強く叱ることではない。
獅子が子どもを谷底に突き落とし、子どもの力を信じて、這い上がってくるのを黙って見守る。
『獅子』のような厳しさが必要です。
心を鬼にするのではなく心を獅子にしよう!
好き勝手が自由ではない。
鬼は直接的に傷つける
獅子は、厳しさを持ちながらも、子どもを信じて見守る。
生活は心地よいもの
メリハリとは
「いいことはいい」
このプラスをはっきりさせること
食べない、手を洗わない、寝ない、おむつを替えない…
生活の中での“ない”“ない”“ない”に出会うとき
ちゃんと“させよう”“させよう”“させよう”
大人が意地になってしまっている。
『自』+『我』の時代は
“させよう”エネルギーが逆効果。
“やりたい”エネルギーを引き出しておくことが大切。
やってほしいことを“押し売り”するのではなく“テレビショッピング”のように
魅力的に見せる
そんな共通イメージを持ちました。
◆「手を洗って!汚いから!」
泥だらけなら別ですが…
目に見えないものはわかりにくい。
わかりにくいものを押し付ける
これは“押し売り”的なかかわり方
“テレビショッピング“的なかかわり方は
大人が
「手を洗おう!わー気持ちいい😊みて~石鹸ふわふわ~楽しい~✨」
「ばい菌いなくなった!ほらピカピカ!」
心地よさを示していくこと!
◆「ごはんちゃんと食べて!」
これは“押し売り”。
“テレビショッピング”なら
「わーおいしそう!」「わーおいしい!」
「〇〇食べると強くなるんだ~」
「お野菜食べると、元気になるんだって☆」
食事から得る“人としての喜び”を言葉にする。
当然、押し売りではないので、直接的にはうまくいかない時もあるけれど、長い目で見た時に「自らやろう!」という意思が動きやすくなっていく。
生活の中の色々を、『心地よいこと』としてモデルを示し、言葉を添えていこう!
「きもちいい」「おいしい」「すっきりした」「さっぱりした」などなど
心地よさを感じる心が豊かになるからこそ、不快に対する対応の仕方を、自分で考えていく力になるんだよね。
不快から教えたら、その子の感じ方は「不安・不満」体質になっていき“ヤダヤダ”も増えていってしまう。
これはこの先の人間関係にも悪影響。
心地よさをたくさん言葉にして
『自』+『我』の時代に
「やりたい」エネルギーで満ちていくように関わる。
生活は大切だからこそ、“心地よさ”を感じるコミュニケーションを。
保育園の1歳児クラスの職員間では、このような意思統一をしました。
保育士も、このかかわりが習慣化するまでには時間がかかります。
1回、2回で、すぐにうまくいくものでない。
特効薬がないのが子育てです。
山道を登ったり下ったり…寄り道したり…
一緒にのんびり楽しみませんか?
(参照元)
https://twitter.com/happymamapj/status/1325655399962300421?s=