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🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿OMMに出場した

本場イギリスのオリジナルマウンテンマラソン。55回目の開催、今年の会場はスコットランドのハイランド地方だ。





OMMとは

OMM(Original Mountain Marathon)、1968年から毎年イギリスで開催されている世界で最も古い2日間の山岳マラソンレース。 渡された地図をもとに読図をしてチェックポイントを通過してゴール(1日目はキャンプサイト、2日目はスタート地点)を目指す。テントや寝袋、食べ物など、荷物を全て自分で運ぶ必要がある。ただし水は川やキャンプサイトで簡単に手に入る。最近は日本でも開催されて徐々に知名度が上がってきている。

コースは全6種類。決められたチェックポイントをいかに早く回るか、が3種類。決められた時間内にいかにたくさんのチェックポイントを回るか、が3種類ある。今回は後者を選んだ。

3つのハードル

【1. オリエンテーリング】
本番では地図を読んでコンパスでチェックポイントを探すことになる。読図やルートファインディングスキルが試されるが、僕のこれまでのハイキングは正直なところGPSに頼りっぱなしだった。非常に不安だ。

→ あくまで楽しく参加することに目的を置くこととした。制限時間内にチェックポイントを探すということで、自分の力を可能な限り発揮するのみだ。

【2. トレランとキャンプ】
たくさんのチェックポイントを探すということで基本はトレランスタイルで走り回る。しかも1泊2日のテント装備と食料を全て持って走る必要がある。

→ テント泊登山やトレランはしばしばやっているので装備は充分。ただ荷物も結構あるのでシューズこそトレランで行こうと思うが無理はしないで臨もうと思う。

【3. チーミング】
2人1組か3人1組でチームを組まなければならない。上記のハードルを超えて一緒に参加してくれる人を探す必要がある。このハードルが一番高い。ライブもフェスもハイキングもトレランも最悪1人で行けばいいが、こちらはそうはいかないのだ!

→ 同僚のアウトドア好き2人とチームを組んだ。去年は仲間が見つからず泣く泣く諦めていた。今年は多くの人に声をかけてしばしば一緒にハイキングをしたりしていたが今回は出場できた。2人とも自分と同様にOMM初参加でオリエンテーリング自体は得意ではない。でも出場できること自体がとても嬉しく感慨深い。


事前練習 (10/13)

3人とも初参加ということで一度だけ練習してみた。エディンバラにはオリエンテーリング同好会があり、丘や原っぱに常設のチェックポイントが置かれている場所もちょくちょくある。しかもネットに公開されている。本番と違ってあまり広くない場所にたくさんのチェックポイントがある場所を選んでみた。


結果、思っていたよりは簡単に楽しく見つけられた。というのも敷地内に羊のためのフェンスや登山道、石垣、小川などがあり、それを目印にすることで現在地を把握しやすかった。さらにチェックポイント自体もポールが立っていてそこそこに目立ったいる場合が多かった。本番の敷地は広大でチェックポイントも見づらく、そう簡単にはいかないだろう。


OMM1日目 (10/26)

たくさんの人がいてとても楽しい雰囲気だ。車で到着した時には霧で近くの山も見えなかったがスタート時間になるとそれが晴れた。途中少しだけ雨は降ったがレース中は基本的に曇りだった。ただ夜、テントを組み立てた後に土砂降りだった。
1日目、気合を入れてスタート。地図はその場で配布。早速1個目に向かう途中でチェックポイントを見つけるが、それが違うコースの物だと気付く。また途中で制限時間以内にキャンプサイトにたどり着かないと1分の遅れにつき2ポイント減点されることを知る。我ながら初心者だ。
スタート地点から近い5つのポイントをクリアした時、残り時間が1時間半しかないのにキャンプサイトまでまだかなり遠い位置にいることに気付く。もう残りは全て無視して必死で走った。どうにか時間内にゴールできた。
1日目の結果、チェックポイントは26個中5個しか見つけていないのに順位が全体の半分くらいだったのが驚きだった。健闘した方だ。
反省点はいくつかあった。川を越える時に傾斜をよく見ておらず、歩いて渡れない崖のようなところに出くわしたり、ただ普通に降りようとしていたら川の近くで沼のようになっていてかなりの時間足をとられたりした。直線どりせず地図をよく見てうまく迂回しなければならない。


OMM2日目 (10/27)

2日目は昨日と違う地図をもらう。昨日でなんとなくの自分たちの実力やコースの見極め方を学んだ。今日は難しそうな場所をスキップし、ゴール付近のチェックポイントに絞ることにした。
結果としては同様に5個をクリア。上々だろう。時間にも余裕があった。2日間の結果はやはり半分より少し上くらい。
互いの健闘を称えあった。中々に充実感があった。チェックポイントを探して駆け回るのも中々に楽しい。ルートファインディングというのも良いものだ。
時間的に誰もいなくなったエリアを2人で走っていた時、鹿の群れが駆け下っていくのを何度か見た。とても神秘的だった。レースを通じて普段のハイキングでは味わえない贅沢を味わうことができた。
来年の10月は湖水地方で開催らしい。まだイギリスにいるなら出てみたい。6月にもOMM Lightが湖水地方で開催されるのでそちらもありかもしれない。

写真たち

腕のタグをチェックポイントの機械に挿入する。スタート地点での確認
荷物は約10kgだ。テント担当にしては上出来。
お土産のマグカップをもらう
スタート直前で地図が配布。
26のチェックポイントがあるので10個くらいいけると思っていた
選ぶ道によっては急斜面もある
Royal Deer
 
時には渡渉
1日目のキャンプ場にて、相方が特製リゾットを作ってくれた
靴は常に泥だらけ。渡渉なんてなんのその
チェックポイントによって点数が違う。どう選ぶかも大事だ
鹿のツノを拾った
沼地は結構多い
たまにズボッといく。膝まで入ったこともあった
これくらいの泥はもう誰も気にしない
どうにかゴール
ゴールのチェックイン
レモンティー、この後紅茶とラップサンドももらった
トラックレコードを見る。やはり1位チームは1日目に2つ目の山に突入している。2日目の下エリア制覇がすごい

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