「道徳の教材」みたいな映画
映画「満ち足りた家族」を観た。
親が、自分の子供が殺人を犯したことを知る。
しかし警察は犯人の手がかりを掴めず、事件は迷宮入りしそうである。
こんな状況で親は、子どもに自首させるべきか否か苦悩する。そんな話だ。
シリアスなテーマを扱ったドラマだなのだが「道徳の教材みたい」という印象が残った。
子どもが反省しなさ過ぎて、「子どもの未来を考えると、自首させずに、事件を闇に葬るのもよいのかも」という気持ちにならないのだ。
「罪を犯したら裁きを受けるべし」という道徳が強化されるだけなのだ。
でも、ではこの映画はつまらないのかと問われると、そんなことはない。
飽きずに最後まで観ることができた。俳優陣の演技とか、映像のつくり方が秀逸だからだろうか。
ここで思うのだが、この映画監督に「運転免許更新時に見る映画」を作ってもらうとよいのではないか。
交通ルールを守ろう。
人身事故を起こしたら、逃げずに警察を呼ぼう。
被害者やその家族に思いを馳せよう。
こういう道徳を強化し、かつ、飽きずに鑑賞できる映画を、全ドライバーが観ると、事故やひき逃げは減るのではないか。