そして「オンライン大規模イベント」は消えていった
はてなブログのほうで
2023 年をふりかえったので、あわせて
こちらの「その後」についてもふりかえっておきます。
表題のとおり
オンライン(だけ)の大規模イベント、ほぼ消滅しましたね。
ハイブリッド開催の方は、SRE NEXT 2023 や CloudNative Days Tokyo 2023(および関連イベント)などはハイブリッドを継続していますが、これはおそらく草間さんのご尽力によるものが大きいでしょう。
JJUG CCC については 6 月の Spring は実質ハイブリッド開催でしたが 11 月の Fall はオフラインのみの開催でした。
これは人員確保や手間の問題以上に、ハイブリッド開催だとオンライン参加者が大半となってしまい、そしてオンラインでは盛り上がりに欠けるというか、運営する側としても張り合いや達成感がないのが大きな問題だから、でしょうね。
それでも SRE NEXT 2023 のオフライン会場はかなり盛り上がっていたので、やり方次第では…の感もあります。
とはいえそれは「オフラインのみの開催でも盛り上がることはできたのではないのか?」といえばそのとおりなので、やっぱり人手と手間を掛けてハイブリッド開催するのに見合う「見返り」を運営サイドのみなさんが得るのはなかなか難しいのではないか?と。
(個人的には地方民なのでハイブリッド開催は非常にありがたいのですが)
特に、今年は Twitter のサービスが(ユーザの立場からすると)改悪されてしまい「X」となる中で去って行った人が増え、X 頼みでイベントのオンラインサイドを盛り上げるのも厳しくなった…という別の要因もありましたし。
商業イベントは…
コロナ 5 類移行により、商業イベントは(一部会場確保の問題で出遅れたイベントもあったと思いますが)ほぼ完全にオフライン回帰しました。
商業イベントの運営サイド(あるいは出展・発表サイド)が求める「見返り」は「達成感」とか「やりがい」ではなく「実利」であり、それがオンラインイベントでは求める水準では得られない(ことがわかった)ので、当然といえば当然です。
オフライン回帰で参加者は増えたのか?
ここは個人的な予想が完全に外れたのですが、増えましたね。
2 月の時点で「かつてオフライン参加していた人たちのうち、オフライン回帰しない層がそれなりに大きくなるのでは?」と予想していましたが、それ自体はまあまあ「当たり」だった一方で、かつてのオフライン参加を経験していない、若くて新しい層の参加が増えたのが予想外でした。
特にコミュニティイベントでは、コミュニティが対象としているサービス・製品の利用経験がほとんどないような若者が、臆せず運営サイドで参加するケースをたびたび見かけました。
このあたりは、予想が良い方向に外れたので嬉しい限りです。
では、今後も大規模オフラインイベントは安泰?
あまりネガティブなことは言いたくないのですが「そうとも言い切れない」です。
まず、「オンラインイベント元年」となった 2020 年の後半から 2021 年にかけて「オンラインイベント疲れ」が起きたのと同じように、オフラインイベントが(再び)「当たり前」になったところで「運営疲れ」「参加疲れ」によって去っていく人たちがそれなりに出てくるでしょう。
これはどんな世界にもあることなので仕方がないです。
特に、自ら率先してオフラインイベントに飛び込んだ人たちにつられて参加した人たちの中には、「期待したほどのメリットがなかった」「当初感じたほどのワクワク感がなくなった」と感じて去っていく人が多いと予想しています。
そして、自ら率先して飛び込んだ層も、若いがゆえのライフイベントやライフステージの変化、例えば学生だった人が就職して働き始めたとか、転職した、結婚した、子供ができた、などによってコミュニティやイベントから距離を置かざるをえないケースがどんどん出てくるはずです。
(そのようなタイプの若い人は、自ら動くことによって色々なチャンスを掴みやすく、故に大きなライフイベントも多く発生するはずです)
先の記事に書いたこれ↑は現時点でも変わらないと思います。
そして、「若い人頼み」ですべての問題を解決しようとするのもやはり間違いでしょう。
「余談:Code of Conduct(行動規範)遵守の難しさ」のその後
こちらは、予想とは別の意味で難しさが具現化しました。
「勉強会タダ飯おじさん」がパワーアップして暴力行為も辞さない態度に出る」という、「そもそも CoC など関係ない勢」が「実力行使でイベントを壊そうとする事態」に発展してしまいました。
非常に頭の痛い問題です。
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