MySQL 8.0 日本語リファレンスマニュアルが公開されました
以前、こちら↓にも書きましたが、ようやく公式の MySQL 8.0 日本語リファレンスマニュアルが公開されました。
どこで見れるの?
公式サイトの MySQL Documentation か、
英語リファレンスマニュアルをすでに開いている場合は、マニュアル本文右上のバージョン&言語セレクタから、
選択・表示することができます。
どうやって作られているの?
本文の上に書かれているのでお気づきだと思いますが、基本的には機械翻訳です。
MySQL 5.6 の日本語リファレンスマニュアルは人手による翻訳でしたが、そのときの原文(英語)と同じ文章は、MySQL 5.6 日本語リファレンスマニュアルの訳文が採用されているそうです。
加えて、日本語マニュアル正式公開以前に、このブログ記事↓に書かれているとおりの働きかけがあり、一部 MySQL Bugs 経由で修正提案された文章が採用されています。
MySQL Cafe #11「MySQL 8.0日本語ドキュメント」登壇しました(sakaik さん)
機械翻訳の文章って読みにくくない?
おっしゃるとおりです。
特に MySQL の場合、(前掲のブログ記事にも少し触れられていますが)開発にかかわるメンバーが必ずしも英語ネイティブではなく、公式リファレンスマニュアルも英語としてわかりにくい表現が含まれています。そのため、機械翻訳で日本語化した文章も意味が分かりづらい、主語が間違って翻訳されている・「できる/できない」などが逆になって翻訳されているものが含まれているはずです。
(わたしは第 1 章 一般情報全体について確認し修正提案を行いましたが、その範囲内でもそこそこ数がありました。具体例については、後述する MySQL Bugs で検索・確認してみてください。)
マニュアルの誤り(誤訳含む)はバグレポートで修正提案を
翻訳された文章が分かりづらいのはそのとおりであり、文句を言いたくなる気持ちはわかるのですが、修正提案を受け付けている=その改善に自ら貢献できることを意味するので、未来の誰か(自分自身を含む)のために、思い切って修正提案してみましょう。
MySQL の場合、MySQL Bugs からマニュアルを含むドキュメント類のバグレポート(修正提案)も出すことが可能です。
※バグレポートを登録するには、無料アカウントの登録が必要です。Community Server などをダウンロードするときにうっかり「No thanks, just start my download.」(オレンジの枠)ではなく「Sign Up」(赤枠)でアカウントを作ってしまった方もいらっしゃると思いますが(はい、わたしのことです)、そのアカウントです。
過去に登録された MySQL 8.0 の日本語ドキュメントの修正提案を確認する場合は、Find bugs の枠で検索してみてください。
ここで出てきたものを参考にして、ぜひ、修正提案を登録してみましょう。
2021/04/25 追記
わたしが修正提案した内容のうち、採用されたもの・採用されなかったものを確認した範囲では、「日本語としての表現はぎこちないけれど意味はわかる文章に対する修正提案」「原文(英語)の表現から大きく外れる日本語訳の提案」は採用されないような印象を受けました。
バグレポートに書かれた修正提案を確認・反映する側の負担を考えて、このような提案しても採用されづらいものは避けたほうがよさそうです。
また、過去のドキュメントの不具合についてはバグレポートが登録されてから修正が反映されるまでに数か月を要したものもあるようです。確認・反映されるまで、気長に待ちましょう。