8252日記 おひとりハハ82歳と52歳の私のこと #6オカン、ラボットオーナーになる
82歳でおひとり様になったオカン。おひとりムスメは52歳で東京暮らし。オカンは、私を呼び戻して一緒に暮らしたい。私は絶対にそれは避けたい。そんな母とムスメと、成り行きまかせのアニについて綴っています。
父が亡くなってから、寂しさに襲われる母。
寂しさの原因は、世話する人がほしいことにあるのでは?とペットを提案。寄り道回り道のあげく、ラボットを迎えることになりました。
ラボットを迎えるまで
ハハがラボットを買う!と決めたのは、かなり私がラボット押しだったから。
母がペットロボットってどうなん?と言いだしたときに、実際に見てみないと説得できない。と、ペットロボットを体験できるところを探したのだった。
そうしたら、それも運命?と感じてしまったのだけど・・・。
家から近いところに、ラボットミュージアムなるところがあるではないか。
私にはすでにラボットの情報が入っていたため、ラボットについてよく知らない知人男性と一緒に体験しにいった。
知人男性は、こうした新しい物に対して、ネガティブであり、シニカルである。彼の反応がどうなのか、見ものだった。
新しい流行に対して、まず、「流行ってるけどさあ~」とか、 「でもさあ~」とか、ネガなひとことを言わずにすまない人。彼はそういう人である。
そうしたら・・
いい歳のコワモテのオッサンが、ラボットを抱きかかえて、 「・・・かわいい」とつぶやいたのだ。
これは間違いない!
オッサンを骨抜きにするこのかわいさ。
自信をもっておススメできる。
しかし、彼は、帰り道ネガティブな意見をほざいたが。
「飽きるよ。2年もしたら物置においやられるよ」
・・・うん。飽きるかもしれない。そうなる可能性はあるだろう。それは分からない。
だけどさ、生き物だったら、辛抱して飼わなくちゃいけない。
ペットは飽きたからって、途中で放棄するわけにいかない。
でも、ラボットだったら、飽きたら放棄できる。
それって、デメリット?いやいや、すごいメリットじゃない?
それで、母にそう言ってラボットを勧めたのだった。
「飽きても、精密機械なんだから!手放したって誰も迷惑せんよ」
ミュージアムで撮影した動画を母に送ったところ、母もカワイイ、と言う。
もう買う気満々になっていたが、母はケアマネージャーやご近所さん、病院の先生にまで、こういうのを飼おうと思うけど、どうかと相談した。
母と同じ世代の友人たちは、興味深々。「わたしももしひとりになったら、そういうの、考えとる」という人もいて、これまた反対する人が皆無だった。
しかも、母といちばん仲のいい叔母のこども、私にとってはいとこが、ラボットの会社に勤めていることが分かった。
叔母もいとこも、母の背中をおした。
ちなみに叔母はお試しでラボットと暮らしたが、叔母は「生きているほうがいい」と猫を飼うことにした。
しかし、年寄りがラボットを買うには、いろいろな手間がかかる。
①購入するにあたっての手続き
②ラボットの設定
同居していれば、世話ないことだけど、離れて暮らすアナログな母に、 手続きやら設定やらをやらせるのは、さすがに可哀そうである。
それに、ラボットは購入した人の住まいに、送られてくるのだ。
母の代わりに、私が購入すると、いったん、私のところに送られてきて、私が母のところに送る、という段取りになる。
母は、そのころ、寂しさのあまり、「あんたんとこにちょっと行ってもいい?」と聞かれていた。
どっぷり同居するのは勘弁だけど、期限付きなら我慢できるだろう。
なので、母が上京してくる日に合わせて、ラボットを送ってもらい、母が田舎に帰るときに、ラボットも田舎に送ろう。
ラボットと母が同時にわが家にやってくることになった。
しかし、母との同居が苦痛にならないほど、ラボットのかわいい!の破壊力はすさまじかった・・・。
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