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"ゆとり世代"と言われて思うこと
そもそも、いわゆる"ゆとり世代"というのは、
以下の区分があるようです。
・小中学校において2002年度施行(高等学校は2003年度)の学習指導要領による教育を受けた世代(1987年4月2日 - 2004年4月1日生まれ)
・小中学校において1980年度以降(高等学校は1982年度以降)の学習指導要領による教育を受けた世代(1966年4月2日 - 2004年4月1日生まれ)
私は、"どうせゆとりだから"、"これだからゆとり
世代は"と、世代を理由に一括りに言われるのが
とても嫌いでした。
だからこそ、ゆとり世代ということを理由に、
馬鹿にされたり、理不尽な評価をされたりしない
よう、勉強や仕事を頑張ろうとしたのかも
しれません。
そのおかげか、直接私にゆとり、ということを
言ってくる人はいませんでしたが、もしかしたら、
陰では言われていたのかもしれません。
テレビから流れてくる、"ゆとり教育による生徒の
学力低下"、"ゆとり世代は基本的な計算もでき
ない、漢字も読めない"、などの言説に対して、
"やっぱりゆとりはだめねぇ"、などと母親が軽い
気持ちで言っているのを聞いて、"たまたま受けた
のがゆとり教育だっただけであって、望んで受けたわけじゃない"、"教育の失敗を生徒の責任にするな"、"なにも知らないくせに知った風なこと言うな"、などとムキになって怒り、母親を困惑させた
こともありました。
ただ自分たちは与えられたものを受けただけなのに、やれ失敗だっただの、レベルが低いだの、
主に上の世代からレッテルを貼られる。
こうした経験から、大人という存在、テレビなどの
マスメディアや、教育、国というものに対して、
不満や不信を抱くようになったのかもしれません。
特にマスコミはいつも、一部の、注目されやすい
対象だけを切り取り、それがまるで全てであるかのように話を盛り、負のレッテルを貼り、不安や対立を煽る。
ゆとり世代だけでなく、団塊の世代、サトリ世代、
Z世代などと、ただ生まれた年だけで一括りにして、1人1人のことなど無視して、勝手に特徴をあれこれ言い始める。
そして、世代間の対立を煽り、社会の不安の原因を特定の世代に生まれた人のせいにして、教育だけ
でなく、年金などの制度の欠陥や問題点、行政の
失敗、怠慢など、本来責任や原因を追求される
はずの主体が説明せず、責任を負わず、それどころか、国民同士が対立をして争い、罵り合うのは、
おかしいのではないかと思うのです。
以前世間について書きましたが、
◯◯世代というのも、同じ年代という「世間」と
捉えれば、日本がいかに世間というものを重視し、
人権は尊重すべき、個性を大事に、といいながら、
いかに1人1人の個人、個性が軽視されているかが、
よくわかります。
だからこそ、世代などという単純なものではなく、
目の前の人がどういう人なのか、本質はどこにあるのかということについて、1人1人が見極めていく
必要があるのではないでしょうか。
私は自分の考えを、〜すべき、〜でなければなら
ない、という風に、誰かに押し付けるつもりも、
まして、自分の考えが絶対に正しいなどとも思って
いません。
まして、インフルエンサーの発言や、やネットの
広告でよく見かける、"◯◯なやつはバカ"などと
言って、他人を下げて自分を上げることでしか自分を保てない、満足できないような類のものはもってのほかだと考えています。
皆さんそれぞれ考えや立場があると思いますので、
それぞれ違っていいと思いますし、それが自然
です。
周りの人は気にしていないけど、皆さん自身が
感じている違和感や、おかしい、嫌だという感覚は、自分自身に対する大事なメッセージなので、
見ないようにしたり、無視せず、向き合ってほしいと思います。
それが自分を大切にすることにつながり、
場合によっては、今までの自分を変えるきっかけになるかもしれません。
まとまりにかける文章だったかもしれませんが、
そんなことを考えながら書いてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。