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HLAB 2020 Winter School にかける想いと開催までの軌跡

1. はじめに

Noteの方でお会いするのはHumans of HLABぶりでしょうか。HLAB 2020 学生代表の島村龍伍と申します。

今回、メディアチームの方から「サマースクール中止の経緯から、その後のHLABの活動、ウィンタースクールの開催まで胸アツに書いてほしい」との要望がありましたので、筆をとりました。高校生の皆さんは普段目にできないHLABの運営の裏側を、アラムナイの皆さんは「お、後輩たち頑張ってるな〜」を、ぜひ見ていただければ幸いです。そして最後に、僕からのわがままもあります。ご覧いただければとても嬉しいです!

これから出てくキーワード
学生ボード(ボード):HLABアラムナイを中心に、前年10月からサマースクールの準備に携わる大学生チーム
運営委員:当年3月からサマースクールの準備に携わる大学生

2. いつもの夏は今年は来ないーそれでもHLABは動き続けました

新型コロナウイルス感染症が日本で問題視されはじめたのは、大学生運営委員向けの「キックオフ合宿」を学生ボードが設計していた2月のことでした。自分の大学でも海外研修が中止になるなど、嵐がもうそこまで来ていることを、感じざるを得ない状況でした。

私の所属していた学部の学部長のお言葉を借りると、3月時点での新型コロナウイルスは、「管理が可能な『リスク』」ではなく、「マネジメント不能な『不確実性』」でした。そんな中、大学生が百人規模で小布施町に集まることは無謀、対面開催を断念し、「いつもと違う」一年が始まったのです。その後は、オリンピックの延期を追うようにサマースクールの中止が決定されました。毎夏の鳳明館での熱気をご存じの方なら、誰もが賛同していただけることかと思います。

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唐突に行き場の無くなったエネルギーをどこにぶつければいいのか。いつもと違う夏を迎える私達に突きつけられた最初の課題でした。踏襲すべき引継書もなければ、自分を追ってくる締め切りもない。陸上トラックで400m走をしていたら急に景色が変わって、ゴールもなにも与えられずに、荒野に放り出されたような気分でした。

荒野に大学生運営委員が150人超。その時、前任者の天の声が、自分に語りかけてきたんです。

前任者「学生代表っていうのはな、普段は手を開けておくべきなんだ。」
わたし「どうして?」
前任者「いざとなった時、一番働けるようにだよ」

そう、きっといまが、一番働くべき「いざとなった時」だったのです。余談ですが、普段私は図を書きながら考えるので、クロッキー帳を使います。普段だったら消費するのに半年もかかるクロッキー帳が、なんとこのとき、ヒアリングや構想で一週間に一回のペースで無くなっていったのです。

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結局その時導き出したのは、運営委員全員による「アイデアソン」の実施でした。運営委員の一人ひとりがもっている情熱、夏にぶつける予定だったものを一番回収できるのが、この手法だと考えました。約一週間にわたるアイデアソンのを経て、6月に開催した「HOPE³」、オンラインメディア企画の”Roots and Routes”が誕生しました。荒野に放り出されたというのは変わらないものの、少なくともどこに向かって進んでいけばいいのか決まりました。

ここでひとつ、嬉しかったエピソードをここで紹介させてください。9月頃、運営委員の友人と話していたときのことです。

友人「あの時(6月)、りゅうごめっちゃメール出してたじゃん、あれすごく好きだったよ」
わたし「どうしたの」
友人「りゅうごは、こんな状況なのに今の現状に対してポジティブで、ワクワクしてたでしょ。だから、前向いてあのときも走れたよ〜」

ウィンタースクールの開催が公開されている今だからこそ言えます。もちろん、残念な気持ちもありましたとも!でもそれでも、チームに走ってほしい、そのために自分のネガティブな気持ちには少し控えておいてもらって、「チャンスじゃね?」というところを百倍にして外に出す、その一芝居がこんなにも効いていたとは。ちゃんと役目を果たせているな、と思った瞬間でした。

この後の各企画の動きについては、より適任の人が語るべきでしょう。はじめての対高校生オンラインイベントの「HOPE³」、オンラインでのセミナーの可能性を模索したMomentum、数百人単位でのイベントの可能性を模索したHLAB×高校オンライン企画などが開催されました。いずれも、もし感染症が起こっていなければ、HLABが模索することはなかったかもしれない領域でした。かくして、HLAB 2020のチームは「いつもと違う夏」をある程度、ポジティブに「違う」夏にすることができました。

3. WinS開催に向けての心意気

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今年は、夏だけでなく、冬もいつもと違います。HLABのウィンタースクールが開催されるからです。3月当時の「不確実性」ではなく、コロナは「リスク」となりました。各地域、その兼ね合いを考えた結果、TOKYOは通学、OBUSEとTOKUSHIMAはオンライン、MIYAGI-ONAGAWAはハイブリッド(一部対面、一部オンライン)での開催と、いまできるベストな方法を選びました。各地域の関係者の皆様、普段と違うだけにお手間を書けておりますが、それでも開催させていただき、本当にありがとうございます。

今年のウィンタースクールチームには、HLAB 2020の運営委員会としてのすべてをぶつけます。ここまで培ってきたオンライン開催のノウハウ、いくつものプログラムを経てメンター力を培った老練なチーム、そしてなにより、例年より4ヶ月も長くため続けた「高校生と話したい!あなたの進路をお手伝いさせてほしい!」という気持ち。いつもより熱い冬を、今年はお届けします。

4. わたしのわがまま

ここまで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございます。ここで、少しだけ僕のわがままを聞いて頂けますか。

ウィンタースクールへの参加を考えている高校生の皆さん、このように、HLAB 2020の運営委員会は、来たるべき皆さんとの対話のために、この一年を過ごしてきました。もし迷っているなら、ぜひ、説明会・進路相談会のひとつに参加してみてください。

アラムナイの皆さん、HLABに再び興味を向けていただきありがとうございます。皆さんがこのウィンタースクールの一部になるために、いまこの瞬間できる一つのこと、そしてお財布と相談してできる一つのことがございます。いまこの瞬間できるのは、HLABのウィンタースクール関連投稿のシェアです(TwitterFacebookInstagram)。一部地域がオンラインとなる中、いつものサマースクール以上に参加しうる高校生の母集団は大きくなっています。HLABをただの「意識高い」集団で終わらせないために、真に進路選択に手伝いを必要としている人たちに届けるために、そのシェアが必要です。お財布と相談してできるのは、月額1000円からの賛助会員への参加です。あなたが経験した「あの夏」を続けるために、お願いいたします。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。準備期間も2ヶ月を切りました、このまま全力疾走で熱い冬を届けに参ります。

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