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HLAB OBUSE 2019 Daily Report
Daily Reportとは、HLABサマースクールの様子をお届けしている企画です。それぞれの地域の1日を期間中に毎日更新することで、参加者やプログラム内容などの様子を現地からお届けします。サマースクールでは何をするのか、何を学べるのかを分かりやすく伝えていきます。
Day 1
晴れ晴れとした夏空の下、今年もHLAB OBUSE 2019が幕を開けました。到着当初は表情に不安の色が垣間見えた大学生と高校生でしたが、アイスブレイクなどの企画、食事や温泉で共に時間を共有するにつれて、高校生と大学生の表情が和んでいく様子が伺えました。またウェルカムディナーでは、ハウスを超えた高校生間の交流が増えてくるとともに、会場が和気藹々とした雰囲気に包まれました。加えて、参加するセミナーのメンバーとも顔合わせをし、次の日からのセミナーに向けて意気を揚げていました。最後のイベントであるリフレクションでは、高校生のサマースクールへの想いや、彼ら彼女ら自身の将来などについて熱く語る、有意義な夜となりました。
Day 2
サマースクール2日目。ついに待望のセミナーが始まりました。普段触れることのない分野の講座を3つ、先生役を務める海外大生から教わります。高校生たちが目を輝かせながら受講する姿が印象的でした。セミナー後は小布施町出身のデザイナー、小島有さんを迎えた企画「 i をデザインする」を実施しました。この企画では各ハウスでロゴをデザインします。まず町歩きをして様々なアイデアを得た後、各々で理想像を言語化しました。その後ロゴのコンセプトを考え、イメージへと落とし込みました。それぞれ個性豊かなものが完成し、結束力がより一層強まったように感じます。夜に行われたリフレクションでは、前日よりも心を開いた高校生と深く踏み込んだ会話をすることが出来ました。
Day 3
サマースクールに少しずつ慣れ始めた高校生の3日目は、2回目のセミナーと共に幕を開けました。大学生と高校生が打ち解けてきたこともあり、より積極的に発言をしている高校生の姿が見受けられました。お昼の後は「偏愛マップ」の作成が行われました。「偏愛マップ」とは、個人がこよなく愛するものを想像力の赴くままに紙いっぱいに自由に描いていきます。大学生、高校生ともにカラフルな個性あふれるマップが机いっぱいに広がり、目を輝かせて各自の偏愛するものについて語り合いました。その後のCM企画では海外大学生と高校生がクイズを解いていきながら小布施町内を歩き、小布施町を支える方々にお話を聴いたのち、役場に戻り各グループの聴いた話を共有しました。海外大生がグループをリードする中、英語の得意ではない高校生も一生懸命英語を使い、コミュニケーションを取ろうと努力していました。3日目のリフレクションは普段とは違い、高校生が企画者となり場を創り上げました。大学生のいない環境下で、高校生ならではの自由で新鮮な雰囲気が醸成され、心を開きあい、普段とは一味違った夜となりました。
Day 4
4日目は、3日目に引き続き午前中からセミナーが行われました。高校生の興味は止まることを知らず、積極的に質問を投げかける姿勢が印象的でした。英語で話すことに対する気負いや迷いも、少しずつ払拭できているようでした。その後、フォーラムゲストとしてデザイナー・実業家など様々な顔を持つ中村寛さんをお招きし、1時間に及ぶインタラクティブな講演が展開されました。高校生から様々な質問が飛び交い、自由に旅をするような生き様に感心の声が漏れていました。その後は5日目のタレントショーに向けたリハーサル練習を行い、高校生各自自分のタレントを最大限に引き出そうとする努力が見られました。夜は小布施市内に住む地域の方々のお家にホームステイをさせていただき、食卓を共に囲むことで地域の方との距離も縮まりました。1日限りですが、大切な思い出になったと思います。
Day 5
5日目、各高校生はホームステイ先の方々と食卓を囲み、穏やかな朝を迎えました。朝から地域の方々と濃密な時間を過ごし、素敵なひと時を過ごしたことでしょう。ホームステイから戻り、タレントショーが行われました。活発な高校生が見せるあらゆるタレントは、どれも会場を圧巻するようなものばかりで、最後には全員でステージに上がり歌にダンスに盛り上がる一幕もありました。高校生のサプライズ動画に大学生が涙ぐむ感動的な一幕もありました。フォーラムゲストとしてUDS株式会社代表取締役を務めていらっしゃる中川敬文さん、元ヤフージャパンCEO、ソフトバンク取締役を経て現在東京都参与として務めていらっしゃる宮坂学さんの二人をお招きし、合計2時間に及んだ講演を行っていただきました。質疑応答では全ての質問を回収しきれないほどの質問が挙げられ、日々高校生が成長して行く姿が見られました。その後のフリーインタラクションでは20名以上のゲストをお招きし、普段よりも近い距離でお話を伺えました。インプットが中心となる日でしたが、得るものが多い日となりました。
Day 6
6日目は最後のセミナーが行われました。最終回ということもあり、通常より10分間長い60分で行われたセミナーでしたが、高校生は最後まで積極的な姿勢を崩さず、海外大学生を圧倒するほどの強い好奇心が見られました。その後は温泉に向かい、六日間の疲れを癒しました。大学生や高校生の絆も深まり、一緒に湯船に浸かりながら途切れることのない会話を楽しんだようです。その後は、『さーけんせってみね会』の皆様のご協力のもと、お祭りが行われました。ホームステイを受けてくださった方々や地域の方々もお招きし、HLABコミュニティだけでなく小布施町と共に、楽しいお祭りを作り上げることができました。最終日のリフレクションでは、大学生が議論の舵を取らなくとも高校生自らがリフレクションを進めて行く姿が見られ、成長を実感する瞬間となりました。
Day 7
遂にサマースクールの最終日を迎えました。まず閉会式が行われました。会場には小布施町町長をはじめ、ホームステイの受け入れをしてくださった家族など小布施町の方々がお見えになりました。町長、副委員長、海外大学生代表のスピーチがあり、会場内では涙をすする音が聞こえました。また、高校生が各ハウスの大学生から卒業証書を受け取る時間がありました。共に過ごしたハウスの大学生の言葉に、多くの高校生が涙を浮かべ、別れを惜しみました。7日前には期待と不安が入り混じった表情の高校生でしたが、最終日には将来への期待と仲間と離れる寂しさが滲み出ており、その気持ちを胸にこれからの旅へと旅立っていきました。彼らの夏は終わりました。しかし、新しい季節がここから始まるのです。