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【高校生が語るカレッジ体験談】自分に正直になって行動していくことを大事にしたい(多々見 衣鞠さん)

2020年12月にオープンしたレジデンシャル・カレッジ、SHIMOKITA COLLEGEでは、高校生が3ヶ月間カレッジに住み、そこから学校に通いながら学ぶ「ボーディング・プログラム」を実施、1期生として10名が参加、無事に2021年12月に卒業しました。
本記事は1期生として参加した多々見さんにカレッジでの経験がどのようなものだったかをお伺いしたインタビューとなります。

SHIMOKITA COLLEGEへ入居を検討されている高校生や保護者の方はもちろん、SHIMOKITA COLLEGEでの学びのありように興味がある方にもおすすめです。

お話を聞いた多々見さんについてご紹介します。

多々見 衣鞠(たたみ いまり)
順天高等学校2年生。SHIMOKITA COLLEGEにはHLABカレッジボーディング・プログラム1期生として2021年9月から入居。マレーシアで生まれ、福井県やアメリカのカリフォルニア州で育ち、現在は東京在住。学校ではバトミントン部に所属し、カレッジではイベント分科会・広報PRで活動している。趣味は落書き、映画鑑賞、野球観戦。

ボーディングプログラムに参加したきっかけや理由

HLABやSHIMOKITA COLLEGEについて知ったきっかけやプログラムに参加しようと思ったきっかけはなんですか?

多々見さん:ボーディング・プログラムを知ったきっかけは学校の先生からの紹介でした。プログラムに参加しようと思った理由は、自分の意見をしっかりと言えるようになりたかったからと、強くなりたいと思っていたからです。

私は中学に入学したころから、先生の理想の「帰国子女像」が押し付けに感じていたため、自分らしくいることがわからなくなり、生き辛さを感じていました。また、漢字テストで低い点数をとったときに「純日本人なのに」と言われ、怒られたこともありました。徐々に「周りから浮いてはいけない」と思うようになり、今まで当たり前に言えていた意見も言いづらくなり、自信をなくしてしまいました。

また、文化祭のリーダーになったものの、上手くチームをまとめることができなかった経験もありました。その時、主張が強い人たちに流されてしまった事から、もっと自分に自信を持って、強くなりたいと思うようになりました。

カレッジでの生活

カレッジで一番印象的だった出来事はなんですか?

多々見さん:思い出はたくさんあって1つに絞ることは難しいです(笑)。
なかでも印象的だったことは、「後悔する」ことについての自分のイメージが大きく変わったことです。ある日、大学生のカレッジ生に梨を食べないか誘われた時に軽い気持ちで断ったら、「いま食べないと10年後に後悔するよ!」と言われました。大袈裟だなと思いましたが、今まで誰かに「後悔するよ」と言われても、本当に後悔するのかしっくりきませんでしたが、その時は「10年後に後悔しないか」という視点が自分にしっくりきたんです。長い時間で見た時に後悔しないかを基準にして、後悔しないように日々を過ごすことの大切さを学びました。
その時に後悔しないように日々を過ごしたいと思ったことから、ある夜に、夜中の3時に急に「筑波山登ろう」と決めて、実際にみんなで登山することもしました。

多々見さん:また、私がキッチンペーパーに書いた落書きをカレッジ生が見つけて持っていてくれたことも印象的でした。見つけてくれた人が声をかけてくれて、自分のイラストがカレッジの洋服のグッズになったことも嬉しかったです。このように些細なきっかけで新たなチャレンジの機会があったり、色々な事に気軽に参加したり、仲間を募って何か一緒にするということはカレッジならではの事だと思います。

多々見さんお気に入りのカレッジの屋上から見える夕陽。


カレッジ生活で大変だったことはなんですか?

多々見さん:親元を離れて1人で生活することは大変でした。洗濯、お弁当作り、自炊などを自分でやらなくてはいけなくなって、あらためて親のありがたみを感じました。特に最初の2週間は、身の回りのことをすることで疲れすぎてすぐに寝てしまいました(笑)

また、2人部屋で生活した際には、部屋を共有することならではの大変さがありました。自分が部屋に求める「居心地の良さ」の価値観とルームメイトの価値観が違うので、どうしたら価値観を押し付けないでお互いの「居心地の良さ」を尊重しながら暮らせるかなと考えました。

それはどのように解決したのですか?

多々見さん:お互いの絶対に譲れない条件を1−2個伝え、それを尊重して守るようにしていました。部屋の使い方についてしっかり話し合って、ルールを決めました。例えば、私は部屋干しがしたいので2日に1回部屋干しすることをルールとして決めました。

カレッジでの学び

カレッジでの一番の学びは何ですか?

多々見さん:一番の学びは「自分に正直になる事」です。私は今まで自分がどうしたいかと考えたときに、どうしても周りの目を気にしていました。また、姉を基準にやりたいことの選択肢を狭めていました。
だけど、カレッジに来て自分が描いた落書きから洋服のグッズになるって知った時、自分がデザインに興味があるということに気づくことができました。
物事に対して自分が正直にどう思うかを大切にして、最初から「できない」「無理」と思わず何か行動してみる。自分に正直になって行動していくことを大事にしたいと思います。

実際にプログラムに参加してみて、どんな変化がありまたしたか?

多々見さん:自分が知らない間に自信がついていたり、意見も言えるようになっていました。カレッジに住んでいる間に体育祭と文化祭のリーダーを務めたときに、やりたいことを自分から提案したり、メンバーの要望をなんでも「YES」と答えるのではなく自分ができる範囲内で物事を選択するようになりました。

今まで、みんなを引っ張っていくことがリーダーの役目だと思っていましたが、カレッジに来てからその概念が壊され、「自分ができるリーダーシップ」について考えさせられました。カレッジで暮らしていくにつれて、私の理想のリーダー像はチームを牽引するのではなく、みんなの意見を取り入れてみんなで一緒に考えて作り上げていく事だと気付きました。リーダーといっても「(仮)」のような存在でいることが自分に合っていると感じました。

ホームトリップでの1枚。

「自分ができるリーダーシップ」について考えるようになったきっかけは?

多々見さん:ホームトリップの時に同じカレッジ生であるバディの方に「衣鞠らしいリーダーシップをとってね」という言葉がきっかけに考えるようになりました。

ボーディング・プログラムとその後

カレッジで学んだことをこれからどう活かしますか?

多々見さん:変わったことは自分の軸がしっかり持てるようになったことだと思います。私は今まで先生の世界観や価値観を基準にしないといけないと思っていました。今回のボーディング・プログラムを通して「自分らしく」生きることの大切さを学びました。自分がどう思って、どうしたいのかをしっかり考える軸をこれからも大事にしていきたいと思います。

あと、大人や社会人と暮らす中で自分より年上の人としっかりお話しできるようになりました。ボーディング・プログラムに参加する前は、自分より年上の方とお話しすることが苦手で逃げていたところもありましたが、自然と話す場面が多かったので、今ではとても慣れました。

どんな高校生にボーディングプログラムの参加をおすすめしますか?

多々見さん:どんな高校生でも大歓迎だけど、自分の中で迷いがある人におすすめします。私は「私って何者なんだろう」という迷いから始まったので、自分自身のことをもっと知りたい人や行き詰まっている人におすすめしたいです。カレッジにはたくさん人がいて、みんなで作り上げることがあるから、疑問に思っていたことがある人には特におすすめします。

みんなで屋上でおしゃべりをした様子

ご協力ありがとうございました!

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