番外:「シールドロック」は英語では何という?
ここ何回か、「シールドロック」について書いてますが、ずうっと昔から、なんとなく「盾のように鍵をかける」という意味、すなわちShield Lockだと考えてました。
ただ英語としてなんとなくおかしい。
ディフェンス側のポジショニングの状態を指すためにlockをshieldで名詞修飾させて表すなんてことがあるのだろうかと。Shielded DefenseとかRuck Side Shieldとかならしっくりくるのですが。
そこでふと気になって、rugby, defenseの2つの語を加えて英語で検索してみると、意味のある形では引っかからない・・・・。
まさかとは思いましたが「盾のような岩」(のような守り)ということでshield rockで調べてみても、やはり違うようです。
では、実は「封印された鍵」=sealed lockだった??
そう書いてある日本語のブログもあります。
英語のサイトでも、いくつかラグビーがらみのページが引っかかってきますが、それはスタジアムにドリンクなどを密封状態で持ち込むように、という意味で使われているので、ラグビーのディフェンスシステムの意味ではありませんでした。どうも違うようです。
「封印された岩」sealed rockだと意味をなしません。
となるとこれはどうも和製英語みたいですね。
平尾ジャパンの時の分析チームが作ったのでしょうか。前述のように、英語のワード・チョイスとしては妙な気がするし。
では英語ではなんと呼ぶのか。ラグビー戦術を解説している英語のページを探してみました。
このページを見ると、ラックとバックラインディフェンスの間にポスト、ガード、モンスターの3人を立たせるということが書いてあり、これをポスト・ガード・モンスターシステムと呼んでいます。
これはシールドロック状態ではありますが、1990年代と言うよりも現代のディフェンスシステムを解説しているものです。「ガードの重要な役割はラインスピードのコントロール」と書かれているところからもそう考えられます。
インターネットでの検索だけでは、1990年代にリアルタイムでどう言われていたのかを調べるのは難しいですね。もしかしたら実際にやっている国々では、特に名前は付けられていなかったのかもしれません。
私のわかる範囲ではこれが限界です。お詳しい方がいらしたら教えてください。