セカンドボール回収の精度の差:最速マッチレビュー 浦和レッズレディース対ノジマステラ(9月20日)
今日はWEリーグを観戦に浦和駒場スタジアムへ。埼スタは何回か行ったことがあるが、駒場は初めて。
本当は娘と一緒の予定だったのだけれど、祝日なのに塾があることを見落としていて彼女は行けなかった。チケット一枚無駄にしてしまった・・・・。
開幕戦の日テレベレーザ対浦和レッズレディースを観戦したときは、ベレーザの可変フォーメーションに目が行ってしまってレッズレディースの組み立てをほとんど観察できなかった。それをちゃんと見たい、というのが今回の観戦の1つの目的。
もうひとつ、レビュー書いていて気になったことの確認。つまり、ボール「奪取」の多くがクリアの回収やロングボールのカットだったことを改めて現場で確認したい、ということだった。
ノジマステラの選手が、時々インスタにいいねくれていたので、プレー写真を撮りたい、というのもあった。
席は俯瞰で見るために2階席を取った。
西が丘だと2階席が物理的に存在しないので、どうしても俯瞰で見ることができない。2階席から見たい、というのが駒場に来た理由でもある。
レッズレディースの完勝
結果は2-0。決定機の数はレッズレディースの方が圧倒的に多く、その一方でノジマステラの決定機はほとんどなく、スコア以上の差を感じた試合だった。
フォーメーションは両方とも4-4-2が基本。しかしレッズはビルドアップの際はセンターハーフの1枚が落ち、1枚が上がって4-3-3になることもある。
ベレーザ戦もそうだったが、レッズレディースはキーパーもビルドアップに入る。これはツートップがプレスを受けたときの逃げ道を作っているわけだが、落ちてくるセンターハーフも同じ役割。アンカー的にそこを経由してビルドアップするのではなく、プレスをかわしてセンターバックにボールを返すのが任務。そうやってセンターバックがフリーの状態で前線にボールを当てる。
セカンドボール回収のための連動の精度が高いレッズレディース
この日も両方とも高いラインで中盤の密度が高かった。プレーの強度も高い。
前半の基本型は、両方とも最終ラインから前線に当て、セカンドボールを中盤で拾って前を向くと言うゲームプラン。
しかし、セカンドボールに対する働きかけの連動が雲泥の差だった。レッズレディースは、ボールの落下点を中心に2-3人の選手が連動してボールを確保する。
それはマイボールでもユアボールでも変わらない。自らのロングボールのセカンドボールは確実に確保し、敵ボールも抑えてしまう。そういう形になったため、ノジマステラは自陣の脱出に苦労した。特にフィジカルの強いロペスをターゲットにするものの、ほとんどセカンドボールを取れなかった。
優位に試合を進めるなかでレッズレディースがコーナーキックから高橋はなのゴールで先制点。ただ、写真で見ると微妙。VARが入っていたらハンドだったかもしれない。
後半の変化とレッズレディースの対応力
後半になるとお互いの組み立てかたが変わる。
ノジマステラは後半になって3バックの形を取る時間があった。
特にビルドアップ時には右サイドバックに高めのポジションを取らせ、前線で基点になるはずがボールがほとんど届かなかったてロペスを二列目に下げて、ボールを受けられるようにする。
3-5-2にして中盤の密度を上げたかたちだ。しかしそれでも、セカンドボールを狙うレッズレディースの連動にはかなわず、後半もほとんど自陣を抜けられない。
一方、レッズレディースも攻め方を変える。中盤にノジマステラが集まってきているのを見て、ロングボールを当てるのではなく、サイドレーンからの攻撃に切り替える。
もともとレッズレディースのサイドバックは幅を取る立ち位置を取っていたが、サイドチェンジにノジマステラが付いてこられず、すうっとサイドレーンで前進していく場面がしばしば見られた。
レッズレディース独走か?
という形で、サッカーの質で圧倒したレッズレディースが2-0で完勝。これは独走態勢に入っていくか?というくらいの出来だった。
特にロングボールの回収の精度にも眼を見張るものがあったが、後半の対応力も高い。次は来週、ベレーザ戦を見に行く予定だが、またレッズレディースを見たいとも思う。
最後にプレー写真を。
今日も素晴らしいプレーだった塩越柚歩。
安藤梢のシュート
菅澤優衣香の2点目のシュート