13年という月日の重み:東京五輪日記7.27
だんだん表紙に使える写真が尽きてきた・・・・。ネットに出ている五輪の写真は使ってはいけないはずなので。テレビのスクショなんて論外だし。今日は五輪の会場にもなっているお台場からレインボーブリッジを臨んだ夜景を。
今日は出勤しようと思っていたのだけれど、台風も来るみたいだしソフトボール決勝戦もあるしで休暇を取ってしまった。台風は逸れ、ソフトボールは夜の試合だったから(なぜだか昼だと信じ込んでいた)、別に休まなくても良かったのだけれど(笑)。もうひとつ、あと一週間ちょっとで2回目接種から二週間経つので、せっかくだからそれまでは電車に乗るのも控えようと思ったのもある。せっかくここまで来たわけだし。
今日の観戦は午前中のラグビー、午後のサーフィン、夜のソフトボール、合間の卓球とバドミントン。ますはソフトボールから。
ソフトボール決勝戦:13年間の進歩
13年前の北京五輪の決勝は、もちろん見ていた。解説の宇津木妙子氏の泣き声もよく覚えている。
ソフトボールは、力の接近したチームが戦うと点が入りにくいスポーツだ。マウンドとの距離が短いので、ファストピッチで投げ込むピッチャーを打ち崩すのが難しい。もしかするとサッカーよりも点が入らないかもしれない。
決勝で当たるのは常にアメリカ。それを初めて倒したのが北京だった。ソフトボールにおける宿敵と言えばアメリカ。13年ぶりに復活した今回も、やはり決勝の相手はアメリカだった。
結果は2-0で日本が勝利。両チームとも素晴らしいプレーが連続したナイスゲームだった。
思ったことは、13年前と比べて、ソフトボールというスポーツが著しく進歩したこと。守備のレベルは格段に向上したし、変化球も、ストレートとライズボールだけでなく、フロントドア(バッターに当たりそうなくらいの内角のボール球になるコースから外側に変化してギリギリのストライクになる)やバックドア(外角のボール球になるコースから内側に変化してギリギリのストライクになる)といったボールが組み合わされるようになっていて、必然的に配給理論も格段に向上した。特にアメリカはフロントドアを効果的に使って日本を苦しめていた。
問題は、このレベル向上が日米のみで起こっているように見えることだ。ずっと試合を見ていて、日米が他の国に負ける気はほとんどしなかった。13年前まで、ソフトボールは日米豪が3強だった。実際に日本はアテネではオーストラリアに敗れている。しかし今では、日米の2強とそれ以外の国との差が大きく開いてしまっている。このことは、「五輪競技」として復活を狙うとなると難しいところだ。
けれどとにかく今日は一言。「おめでとう」と。両チームの素晴らしい試合に感謝。ただただ横浜スタジアムで拍手を送りたかった。
サーフィン決勝:駆け引きや戦術はよくわからないが面白い
夕方はサーフィンを見た。来風が近づく、いわゆる「土用波」の状況。普通の海水浴場は遊泳禁止となるようなすんごい波で行われたサーフィン。さすがのトップサーファーの演技だった。
感想としては、現地で観戦するのはキツいだろうな、と言うこと。ビーチから見ると選手が遠すぎる気がする。けれどテレビ観戦する分には凄く面白い。駆け引きとか波の選び方は全くわからないが。
特にわからなかったのがイタロ・フェレイラ対五十嵐カノアの決勝戦での駆け引き(フェレイラのブラジルチームはやはりカナリア色。サッカーファンとしてはセレソンと呼びたくなる)。
フェレイラが乗れる波にきっちり乗って着実に点を稼いでいったのに対し、五十嵐は波をずっと見送ったり途中でやめたりしていた。先に点差が開いたので点を稼げる演技を狙ったのかもしれないが。フェレイラがきっちり波に乗っていたので、単に「運が悪かった」と言うことではないのだと思う。何か戦術上の理由があるのだろうが、それが知りたい。解説で教えてくれれば良かったのだけれど。
セブンスラグビー:やはりヘッドコーチは専任であるべきでは?
セブンスラグビーも2試合見た。日本対カナダと日本対ケニア。結果は残念ながら連敗。やはり昨日と同じことを思った。
カナダ戦でも、昨日と同じく、タックルを受けてオフロードパスを後ろに投げようとしたらインターセプトされてトライされた。
そのあと他の試合を観察してみたのだが、オフロードパスを狙ってディフェンターが前に入り込んでいるケースはほとんど見られない。にもかかわらず日本では再三そこが狙われている。
これは戦術上の理由があるとしか思えない。特にカナダ戦で何回か見られたが、ジャパンのプレイヤーは時々ギャンブル的なディフェンスを仕掛けている。それが外れてトライを取られるケースが多い。これは組織ディフェンスが整備されていないと言うことなのではなかろうか。
またアタックも、取れたトライは結局個人技の即興によるもので、再現可能な理詰めでのトライではない。タックルを受けるとオフロードしようとするのが基本で、他のチームがやっているようにラックを作って二次攻撃の特定のチャンネルでオーバーラップ(数的優位)を作り出そうとしたり、タックルを受ける場所を見切ってオフロードを受ける為に複数のランナーをスピードと角度を変えて走りこませたり、あるいはループで外に数的優位を作り出そうとしたりするような工夫が全く見られなかった。こう言う状況を見ると、攻防両面において、他のチームと比べた熟成度が低いと感じざるを得ない。
誰か特定の悪役を見つけようとするべきではないと思うのだが、ここで思うのが、ヘッドコーチが岩渕健輔であること。
岩渕は現役時代、15人制だけでなく7人制でも活躍した。特に当時、快足ウイングの大畑大介と一緒にセブンスを席巻したのはよく覚えている。なので7人制のヘッドコーチをやること自体には異論はない。日本ラグビーフットボール協会の専務理事と新リーグ法人準備室長を兼ねているのでなければ。
特に今年は新リーグ発足の準備があった年。そんなときに、7人制のヘッドコーチとの「二足のわらじ」を履いていたことが適切だったのかどうかは、ちゃんと検証されるべきだと思う。特にアタック面でもディフェンス面でも熟成度が足りなかったのではないかと思える現状では。
明日へ・・・・
明日はサッカーのフランス戦がある。行く予定だったのに・・・・。