ほくとの部屋 第5回 赤単ペインター回 中編
3.デッキパーツの紹介
・ケイオス・ディファイラー
小平「この子は単純に強いよりです。出たときと死亡したときで2回誘発してくれるのがすごい強くて、技師と溶接工がそろっていると、土地以外何にも残さない状態にできるのでほぼどの試合にも負けないくらい強いです」
小平「さりげなく対象とってないのも偉いです、選ぶと書いてあります」
ー確かにそうですよね!
小平「本来は多人数戦用のカードなので、各対戦相手につき一つずつパーマネントをえらぶんですね、ですから二人対戦だとやっていることが議会の採決です」
小平「だから今日も出された大祖師こいつで破壊してきました」
ーへーそんなことがあったんですね、確かにできるけど!
小平「もってくる優先順位としてはあまり高くはないんですけど、相手の攻め気が強くて盤面に並べてくる相手に対して、優先して持ってくる感じです」
ー同型とかですか??
小平「同型もそうですし、あとは赤単プリズンとかいるのであれば、優先して持ってきます」
小平「あとは、優先的にというか、実物提示教育打たれたときの2択のうちの一つですね。
小平「だいたい実物提示教育をすぐ打ってくる場合って、エムラとかアトラクサとかグリセルを出してくることがおおいんですけど、その場合にこいつを直で出す、またはゴブリンの技師でこいつを落とすと、返しに出して安全に壊せます」
ー実物提示教育されたときにゴブリンの技師を出しておく?
小平「出しておく、それで隣に溶接工がいてアーティファクトがあるんだったら誘発タイミングでアトラクサを即座に壊したりもしますし」
ーなるほど、黒足している理由はケイオスディファイラーのみですか?
小平「ほぼほぼ素出しできるようにするためですね」
小平「今はつかってないですけど、集団的蛮行のコストで捨てれるので、そこにスタックで溶接工に除去が飛んできても釣り上げられる状態にできてしまうとか、そういうのがうまく機能する環境であれば黒は濃いめにしていいと思っていますね」
タッチ黒はほぼこのカードのため、ぐるぐるしだしたら勝ちなうえに、大祖師やエムラも倒せてしまう!
稲妻の枚数の謎
ーデッキ全般を見て、稲妻だけパーツとして浮いているなと感じたのですが??
小平「たしかにそうなんですけど、今はもう単純になければいけないから使用しているという感じです、苦手なデッキのひとつであるデルバーに対して、これがないと抑えられない盤面があるんですよ」
小平「昔だったら1ターン目出てくるカードは秘密を掘り下げるものしかなかったので、紅蓮破か赤ブラさえ持っていれば落とせたんですけど、今チャネラーが出てくるとこれでしか落とせないんですよ」
ーたしかにチャネラーには赤ブラしかないですね
小平「チャネラー放置するとゲームが加速して追いつけなくなってしまうので、どうしても対処しなければいけないクリーチャーが環境にいる以上は、やっぱりメインボードにはあったほうがいいという認識ですね」
小平「たぶん他のリストと比較してもらえばわかるんですけど、人によるんですよ、一番面白いのは3枚とか入っている人なんですよね」
ーなんとも言えない枚数ですね
小平「多分3枚というのを最序盤の動きを弾かないといけないからどうしても1枚引きたいからと言う理由で、妥協ラインが3だったと思うんですよ」
ー確かに初手に2枚あるとちょっと。。
小平「弱いということになります」
稲妻の枚数は宗教!
ファイレクシアのドラゴン・エンジン
ー使いまわしたときにアンリコできて強いということ?
小平「そうですね、あとはこいつは引いてはいけないカードを引いてしまった時に、墓地に捨てるための手段でもあります」
小平「このリストだと入っていないのですけど、少し前のリストだとワームとぐろエンジンとか、人によっては三重合身のタイタンとかまで入っていて、ああいうのって引いちゃだめなんですよね」
ー確かにそんなカードありましたね
小平「引いちゃダメなんですけど寓話がない場合に、緊急避難用でこいつもってきて墓地に捨てたりとかできるわけです」
小平「あとは単純に2/2二段攻撃で打点になるというのと、ある程度釣り上げられる環境が整えば、アンリコに近い動きができたりとか、デッキ潤滑させることもできるカード」
ーぼくもアゴナスの牡牛すごいすきです
小平「あれは納墓から落ちてくるから良くないんですよねー。」
ーこのデッキも納墓(ゴブリンの技師)はいってるじゃないですかw
ドラゴンエンジンは牡牛(テンション高め)!
ワームとぐろエンジン
ー去年小平さんのKMC優勝リストにはワームとぐろエンジン入っていて、今なくなっているんですけど、今だと弱い?
小平「しばらく回した結果として、6マナ使って出すもしくは、溶接工や技師で出すよりかは、ウルザの物語で影槍引っ張ってきて殴る方が早いかな」
ーなるほど
小平「どうしても環境的にバウンスの除去、テフェリーであったり厚かましい借り手とかが多いと、手札に戻ったとき何もしないので、6マナのカードって許容しにくいんですよね」
小平「影槍とかウルザの物語とかだったら自分はリソースを使用していないので、そこをバウンスされても許容できるんですけど、出したワームとぐろエンジンバウンスされるのはほんとにムリ!」
ーワームとぐろエンジンスタンのときの蒸気のからみつきを思い出します
小平「リキャストがほぼ無理なので、それをするためにひと手間とるのもいやですし、単純に強いのは間違いないんですけど、今ワームとぐろエンジンよりやばいクリーチャーあっちこっちにいるのに、こんなカード出してる場合じゃないみたいになって、消えていきました」
バウンスに弱いから嫌!
影槍
ー確かにライフが欲しければサイズの大きい構築物に影槍つけるだけで足してますね、でもその影槍自体もとられてないこともあるんですね?
小平「そうなんです、影槍ってけっこうそのときどきで評価変わってしまうカードの一つで、基本マナがタイトなデッキなので、装備するときの2マナが許容できるかどうかがそのときどきによってかわるんですよね」
小平「それこそストレートに1ターン目ウルザの物語から2ターン目古の墳墓出して、トークンを連続して出したときだったら影槍を出すことが許容できるんですけど、毎回それができるわけではない」
小平「で、中盤で当然赤マナのカードを見据えないといけないとなってくると、けっこう装備マナがきついと思っていた時期があって、使ってないときもありました」
ー8castはオパールのモックスとかペタルとか大目に入っているから、装備コストが捻出しやすいということなのでしょうか?
小平「それもありますし、8castの場合はちょっと事情が異なると思っていて、あのデッキ中盤以降になるとそれ以降唱える呪文がシングルシンボルの1マナになるんですよ」
小平「物読みもそうですし、思考の監視者もそうですし、河童も寝かせる土地一枚で大丈夫です」
ー言われてみればそうですね
小平「ですけど、このデッキはどうしても呪文を唱えるのに、マナを正直に払わないといけなくて、自分の展開を優先しないといけない場面で、影槍の2マナって許容できないんですよね」
小平「8castは土地から出てくるマナというのを装備マナとしてムリなくあたられるから影槍が強いと思っていて、そうしたときにマナが潤沢にでるかでないかの差があると考えています」
ー納得です!
8castと違って装備マナがカンタンに捻出できるわけではないため手放しに強い必須枠ではない!
呪われた鏡
ー謎カード。出るに際し、なのでショウテル相手には使えないと思うのですが何用ですか?
小平「ショウテルにも使うんですけど、直に出すのではなくて、ゴブリンの技師で一回墓地におとして、その後に相手のエムラクールとかが出てきたら、エムラクールになって、こっちが先に殴る」
ーなるほどなるほど、先に殴れるんですね
小平「速攻ついてますからね、返しに一撃ワンパンです」
小平「騙し討ちさえなければ、アトラクサだろうがエムラクールだろうがグリセルだろうが先に殴れます」
ーうんうん
小平「それで相打ちがとれたら、もう一回つりあげて、ゴブリンの技師になればいいだけの話です」
ーなるほど
小平「エムラクールだったら相手の盤面は壊滅しています。アトラクサやグリセルの場合、アトラクサだったら誘発型能力で手札増やしたり、グリセルだったら7点ライフをはらったりしたうえで相打ち狙いができます、いずれにしても、盤面は一回きれいになるので」
ーリアニショウテル以外だと使い道はありますか?
小平「あります。けっこうその僕は最初このカードがどう強いかわかっていなかったんですけど、使えば使うほど器用なカードだなと思っています」
小平「まず一つとしては墓地から釣り上げたときに、ゴブリンの技師が速攻を持った状態で盤面にでることになるので、必要な丸砥石とか絵描きの召使いを即座に釣ることができる」
ーなるほどなるほど
小平「ですので、罠の橋強引に釣り上げて耐えたりすることも結構ありますし」
小平「あとは、鏡割りの寓話が裏面、キキジキの鏡像になったときに、エンドフェイズにこいつ釣り上げて、鏡像のコピーとして場に出ることで1ターン早くコピー量産の動きができたりもしますし」
ーめちゃめちゃ器用ですね
小平「あとはペインターが一体しかいないときに相手の除去対応でこいつ釣り上げてペインターのコピーになってピン除去を実質一枚防いだり」
小平「2枚目の除去があった場合には、ゴブリンの溶接工がいれば、それで落ちた召使いと盤面にいる汚れた鏡を交換したらやってることはかわらないので」
ーなるほど
小平「相手の除去をすかしたりとか、盤面に応じて丸い動き出来ますし、最悪ケーオスデファイラーになって盤面制圧できたりもしますし」
ーこのデッキの鏡めちゃめちゃ強いですね
小平「そうですね、しかも単純にマナファクトであるというのも大きいんですよね、なんだかんだマナがタイトなので、1マナ増える増えないは違いますし、こいつだしたことでオパールのモックスの金属術達成して一気に2マナ増やしたりとかもできますし」
小平「あと速攻が強いですね、どのクリーチャーにもなれるし、どの役割も担えるという意味で1枚あると本当に便利なカードですね」
速攻付与のため相手の生物のコピー、こちらのシステムクリーチャーのコピーもできて、かつマナファクトかつ除去回避、ぐるぐる要因、マジで器用!!
4.メタゲーム上での立ち位置
ーポジション的には良いですか?
小平「MO上だとメタはいいと思いますね。というのも虚空の杯とか2マナランドを使うデッキでどこまでいってもやっていることが隙間産業なんですよ」
小平「基本的には、かならず環境の中で、コレっていうデッキが決まっていてそれを倒しに行いくデッキたちを食い物にしていくデッキなんです」
ー言われてみればそうですね
小平「そこで得手不得手というのはどうしてもあるので、勝ち負けを繰り返すんですけど、本来の、今だったらデルバーがいて、そこを倒すためにデスタクであったりエルフがいる、で+αでショウテルやリアニメイトがいるという本来あるべき三角形の形の中だったら、選択肢としてなしではないのですが、」
対コンボ
小平「関西リアニが多すぎてしんどすぎるんですよ、目の前にもいますからね」
ーホントすいませんw
小平「どいつもこいつも1Tに暗黒の儀式打ってくるんですよ、いやになるホントに」
ーそれはDoomsdayも含まれているので、リアニの罪は半分ですよ??
小平「Doomsdayは丸砥石のじゃんけんに持ち込めるからまだなんとかなるんですよ」
ーあーなるほど
小平「2枚並べたら勝ちなので、そういう目指しやすいゴールがあるのと、Doomsdayの場合は、相手が少しでももたついてくれたら絵描きの召使いでひたすら土地割り続けたら勝てるんですよ、敢えて最後の審判打たせて」
ー最後の審判打たせたあとに、マナ基盤をつぶしてタッサの神託者を止める?
小平「そうですね、基本的にペインターは自分がコンボデッキではあるんですけど、どのコンボも宿命だとおもうんですけど自分より早いコンボデッキ全般だめなんですよ」
ーそうですね
小平「今みたいに、リアニメイトがすごく流行っている環境だと、この前のデスタク回もそうだったと思うんですけど、自分が墓地とか触れるマナ域になる前に動いてくるデッキって、意志の力がない以上どうしようもないんですよ」
ー土井さんもそう言ってましたね
小平「ほんとにデッキわからないところで相手に先手を取られて、唐突に沼から暗黒の儀式を打たれたら、もう次のこと考えるしかないんですよ」
小平「あ、負けたなって思うので、そうなるともうサイドのことで頭を切り替えるか、第3ゲームとかでやむなしでキープしたサージカルがないようなハンドとかで先手をやられたら、もうその日の夕飯考えるしかないという」
ーなにたべようかなw
小平「今日のお酒どうしよくらいしか考えることないですから」
ーそしたらデスタクであればリアニのほうがDoomsdayよりラクと言っていたのですが、ペインターの場合逆でリアニの方がきつい?
小平「そうですね、触れる範囲がデスタクと若干違うので、そことの差がでているとおもいますね、Doomsdayは確かに不利といえば不利ですけどデスタクのときほど絶望的なマッチアップではないですね、いくらでもやりようはあるという感じです」
小平「そこはやはり絵描きの召使いはいるので、最悪どこまでいってもアカブラ、紅蓮破で呪文消すこともできますし、」
「けれどもリアニメイトはほんとにどうしようもない、当たりたくない」
ーw
早いコンボ全般苦手なもののデスタクと真逆で、リアニメイトと比べてDoomsdayは絶望的ではない!
対デルバー
ーメインからアカぶらなので青いデッキ全般には強い?
小平「青にはある程度たたかえるんですけど、これがこのデッキつかっていて一番難しいとおもうのですけど、相手が青とわかっていたら、アカブラ等のキープは許容されるんですけど、相手がどのデッキかもわからない場合に、初手バッて見て絵描きの召使いないのにそれらがあってキープするかって言われたらものすごく悩ましいんです」
ーそれ難しいですね!
小平「一歩間違ったらただのゴミになってしまうので。」
ーその場合結局どうなってしまうんですか?
小平「鏡割りの寓話があるならキープします。このデッキで一番強いのは間違いなく鏡割りの寓話です」
ーなるほど、デルバー相手だとわかっている場合だとどうでしょうか?
小平「デルバー系に強いかと言われると、今はだいぶましになりました。前はかなりきつかったです」
ー表現の反復があった時期ということでしょうか?
小平「そうですね、リソースで1:1交換を許容してくれない相手はやはりどうしても、他の方法でリソースを取らないといけないんですけど」
小平「ウルザの物語はちゃんと不毛の大地を当たられ、序盤はチャネラーから展開して表現の反復のタイミングもこちらが動いて一マナしかなければ目くらましで弾くとか」
小平「そういう基本的なことができる相手と当たると、手も足も出ず負けるということがあります、サイドの溶融含めて上手いデルバーだとかなりきついです」
的確に対応してくるデルバーには以前はきつかったが、表現の反復がなくなった影響でだいぶましになった!!
対デスタク
小平「デスタクであれば、ちょっと使っているユーザーには申し訳ないんですけど、7回戦あったら全部デスタクでもいいくらいです」
ーそんな勝てちゃうんですか?
小平「マッチアップとして根本的にかなり有利だとおもっています。」
ー展開としてはどんな感じになるんですか?
小平「まず第一に激情が死ぬほどつよいんですよ」
ー確かに!
小平「一対多交換を取りやすいです。とりあえず丸砥石置いていたら、絵描きの召使いを手札何枚使おうが除去しないとだめなので、孤独とかつかってくれたらそこでまたアド差が開く」
小平「鏡割りの寓話とかブレイヤの見習いとかもそうなんですけど、デスタクは1対1交換を繰り返していくコントロールデッキなので、その横に何か付随するだけで手間がふえるんです」
ーそうですね
小平「なおかつ霊気の薬瓶とかだけきっちり処理しておけば、極端なことを言うと、エンド前に丸砥石を相手に起動して霊気の薬瓶さえ落とせれば、相手が出してきたカルドラの完成体をそれとゴブリンの溶接工で入れ替えればいいだけの話です」
ー入れ替えるからカルドラの完成体たおせてしまうんですね!
小平「だから十手出てこようが、装備品でてこようが、霊気の薬瓶を一枚でも墓地におとしておけば、対応ができるんです」
ーそしたらゴブリンの溶接工めちゃめちゃ強いですね
小平「このマッチアップ、ゴブリンの溶接工結構強いですよ」
小平「中長期戦になったときのお互いのやらなければいけないマッチアップの動き方とか、目指すゲームレンジがかみ合った結果としてこっちのほうに有利になったという感じですね」
ーなるほど
小平「向こうからしたらこちらのクリーチャーで残すとやばいものがおおすぎるんですよね、墓地さわれる手段はlionshashなんですけどそれもアーティファクトなので、壊す手段がいくらでもあります」
小平「あとはメインで腐るはずのアカブラがヨーリオンに当たるというのもありますね」
コンボパーツやゴブリンの溶接工といったこちらのマス除去がおおすぎて相手からしたらやっかいな上に、ピン除去できれいにさばけないカードも多い、しかも激情がある分ペインターだいぶ有利!
(後編へ続く)