ほくとの部屋 第6回 赤単プリズン回 前編
0.イントロ
みなさんこんにちは
ほくとの部屋の神原北斗です。
この企画は、昔晴れる屋TCで斉藤伸夫さんによっておこなわれていたインタビュー記事「のぶおの部屋」の関西版ということで、レガシーの各アーキタイプに関して関西圏のプレイヤーの中から達人をお呼びして、デッキについて掘り下げるというものです。
基本的にKMC(月1で開催されている関西最大規模のレガシー草の根大会)直後にインタビューをおこなっています。
1.ゲスト紹介
赤系プリズンで関西帝王戦とKMCITを制したグルメ王
ー今回は第6回目赤単プリズン回(前回の師範回は回数としてはノーカウント)ということで、ゲストとしてコサカさんをお招きしました
ーコサカさんは「くじからプロモーションズ」に所属していて、1.5倍おいしそうに見える、大会後の飲み会でご飯を一気食べする動画を通じてマジックの普及に貢献しています(神原個人主観)
ーそんなコサカさんの握るデッキは赤単プリズン(別名赤単ストンピ、晴れる屋表記に統一)
ー関西帝王戦やKMCITで優勝している、関西で他に例を見ない使い手でもあります
ー普段どのような思考で血染めの月を置き、相手を料理しているのか、非常に興味深いところです
ーさっそくお話を伺ってみましょう
1.1つかっている期間と理由
コサカ「始めたのはちょうど戦乱のゼンディカーから2015年くらい」
ー10年近く前ですね
コサカ「レガシーは2017年エルドラージストンピ一個組んで、やり始めたのが最初ですね」
ーなるほど赤単プリズンはいつくらいから使っているんですか?
コサカ「そのさらにあとで、エルドラージストンピーからエルドラージポストを回して、その後で、今から4、5年前くらい」
コサカ「以前ここにも来ていた小平さん、が赤単プリズンを中心に回してはったので、『あ、面白いデッキだな』って思って使い始めたのがきっかけです」
ー(ペインター回できていただいた)小平さんの影響があったんですね!
コサカ「そうですね、ご指導ご鞭撻を多分にたまわりました」
ー(笑)
2.デッキの動き
コサカ「ざっくり言うと今のデッキの形は、血染めの月とか虚空の杯といった相手の行動を妨害するアーティファクトやエンチャント」
コサカ「ゴブリンの熟練扇動者や再鍛の刃、ラエリアなどの一枚で複数分の働きをする優秀なクリーチャー」
コサカ「そして激情や髑髏砕きの一撃などそれらをバックアップする一人二役をこなせる除去を中心に構成されています」
ーけっこうシンプルな構成ですね
コサカ「そうですね、ある意味デルバーデッキがクリーチャーと除去とカウンターを擁しているのと構成自体はけっこう似ていると思います」
ー優秀なクリーチャーがあるのはデルバーと一緒で、相手を妨害するという意味でカウンターの代わりに虚空の杯等、稲妻のかわりに激情になっている感じ?
コサカ「そうなりますね、意外と目指すところが似ているんです」
ーあとフェアよりですよね
コサカ「その代わり古の墳墓のような2マナランドであったり、金属モックスのマナ加速を使って、相手の行動より先に妨害手段であるアーティファクト、エンチャントの展開を目指すと言う意味で、デルバーと異なる部分はそこですね」
赤単プリズンは、マナ加速から最序盤に、相手の行動を妨害する置物を置いたり、ダメージ源となるクリーチャーを出したりして、それらを除去でバックアップしていくストンピ要素のデッキ!!
2.1各デッキパーツの紹介
クリーチャー枠
ー2マナランドと虚空の杯、血染めの月と言った妨害手段は長年あまり変わらないように感じますが、その時々でクリーチャー枠が一番変わってきたのかなと
コサカ「あーたしかに」
ーそこでコサカさんの中でクリーチャーを選ぶ基準はありますか?
コサカ「もともとはダメージ源という観点から選んでいたんですけど」
コサカ「ちょうど一年くらい前、表現の反復が非常にはやっていて環境の中心になっていた時期から、プリズンではあるんですけどこちらもアドバンテージで劣らないようにと言う意味で構築を少し変えてきました」
ーデルバーに対してアドバンテージで負けないように?
コサカ「そうですね、そういう意味で、新しいカードとして鏡割りの寓話であるとか、再誕の刃、ラエリアであるとか、そしてそこに追加されたのが混沌の洞窟の冒険者」
ーイニシアチブのカード!
コサカ「維持すれば絶大なアドバンテージが得られる、アドバンテージ中心のミッドレンジに寄せていったのが一年くらい前からの傾向です」
ーなるほど、3マナのクリーチャーの中で有名なのがゴブリンの熟練扇動者、ラエリア、5枚目以降の熟練扇動者に当たる軍勢の戦親分、そして鏡割りの寓話、このくらいの択かと思いますが、この中で欠かせないものって何かありますか?
コサカ「逆に僕が、さきほど言ったように、ダメージよりもアドバンテージを優先していったので、引き算的に残ったのがゴブリンの熟練扇動者」
ーうんうん
コサカ「一枚でターン数あたりのダメージが一番稼ぎやすい」
ー確かに打点一番高そう
コサカ「1ターン目で1点、2ターン目で6点、3ターン目で8点、やはりこのスピードに勝てるカードはなかなかないので、そういう意味ではゴブリンの熟練扇動者かなと」
ーそうですね、鏡割りの寓話はどうですか?
コサカ「寓話はダメージこそ地味なんですけど、例えば宝物が出るであったり、手札の調整であったり、純粋に寓話一枚だしただけでトークンとエンチャントで複数分の役割がとれる」
コサカ「よく言うんですけどマジックザギャザリングと相性が良い」
ー(笑)
コサカ「マナも増えるし手数も増える、これやっぱり欠かせないカードかな」
ーちょっと評価が難しいかもしれないですが、月の大魔術師はどうですか?
コサカ「月の大魔術師は、環境によって入れたり入れなかったりしてたんです」
コサカ「今の環境だと僕は1枚ですね、環境の話を挟むとウルザの物語、環境の柱の一つでそれに対抗するためには血染めの月はかなり肯定的」
ー相手の場にウルザの物語があっても即墓地送りにできますね
コサカ「そして月の水増しということで、月の大魔術師を入れるのはかなり有効、プラスアルファで相手もエンチャントを意識して破壊してくるので、エンチャントではないけど能力が同じクリーチャーというところでも意味を見出せるかなと思います」
ー血染めの月だと割られちゃうところがクリーチャーだと大丈夫ということですね?
コサカ「そうですね、母聖樹とかいろいろあるし」
ーあーそうですね(笑)
コサカ「そういう意味でも、月の大魔術師の居場所ができたかなと思います」
ー血染めの月の入っていない赤単エルドラージを使っていたこともあったと思いますが、どういった環境の違いがあるんですか?
コサカ「あのときは、今めっきり見なくなってしまいましが、青白石鍛冶とか奇跡がまだ環境に存在していて、青白のロングゲームするデッキが幅を利かせていたので」
コサカ「そうなってくると、血染めの月によるマナの制限よりも、フェッチランドを使えなくする意味の、血染めの太陽の方が前のめりに妨害することができたので、その方が環境にあっていました」
ー血染めの太陽なるほど!
コサカ「それプラスあのデッキは罰する火を入れていたので、当てどころが多かった、石鍛冶もそうですし、悪意の大梟であるとか瞬唱の魔導士であるとか、まだチャネラーもいませんでしたし」
ー確かにその環境だと罰する火強そうですね
ー月を使うかどうかと言うのは、今の環境で何がはやっているかを見て、血染めの太陽のように月以外のカードも採用することがあるということですね?
コサカ「そうなりますね」
ーなるほど、ウルザの物語を自分から使う場合もありますか?
コサカ「現状はないですね、一時使われていた時期があったのですけど、結局ウルザの物語を一番うまく使えるデッキと考えていくと、8castデッキに追いつけない」
ーうんうん
コサカ「無理をしてウルザの物語を使う赤単を調整するよりも、自然と入るデッキの方が良かったかなと、それで自分が月を出す意味ができたというのもあります」
ーウルザの物語をつぶす側に回ったほうが、プリズン側としては形があっている?
コサカ「そうですね、ウルザの物語を使う相手をとがめる意味もそうですし、環境の話でいうと、例えばオークの弓使いが強いから黒をタッチするであるとか」
ーデルバーですね?
コサカ「強いカードをとろうと思うと色が増える、色が増えると特殊地形が増える、そうなってくると、比例して月を出す意味が増えてくる、そういう意味で月を使う側に回ったほうが強いかなと思っています」
土地枠
コサカ「入れている形の方が多いんですけど、バグベアの居住地を僕は入れてないんですよね」
ー1枚か2枚?
コサカ「そうですね、ゴブリンが8枚体制とかになってくると、2枚3枚と採用されているリストが多いんですけど、」
ー殴りっけが多いデッキだと枚数が多い?
コサカ「手数を稼げるとか、マナフラッドしたときに強いのがあるんですけど、僕の中では、タップインしてしまうデメリット、例えば山、山、で迎えた3ターン目にタップインしてしまうと3マナのアクションが取れないんですよね」
ーうんうん
コサカ「僕のデッキの構成上2マナのアクションから次3マナのアクションへつなげる構成にしているので、3ターン目にタップインのデメリットが大きい」
ー確かに一番出したいのがそこですね
コサカ「なおかつ特殊地形であるので、不毛の大地に触られてしまうデメリットがあるので、山の代わりにとるほどではないかなと思って不採用にしています」
ー代わりに山が7枚?
コサカ「はい、1枚特殊地形なんですけど、反逆のるつぼ、霜剣山、魂力でトークンが出せる土地です」
コサカ「自分が月を置いている上から、トークンを出せるので」
ータップインもないし確かに使いやすそうですね
コサカ「髑髏砕きが今3枚ですね」
コサカ「妨害、クリーチャー、除去の枚数を調整しているときに、どうしても最後もう一枚削らないといけなくて白羽の矢がたったのが、髑髏砕きの一撃で、ぎりぎりの調整の結果ですね」
ーなるほど
妨害枠(プリズン要素)
ー妨害要素でいうとチャリスは4?
コサカ「そうですね」
ー血染めの月が4で、月の大魔術師が1、三なる宝球は入っていない?
コサカ「そうですね、三なる宝球なんですけど、結構今まで採用されることがメジャーで、メインから2枚3枚と使われていた」
コサカ「これで咎めたい相手の行動が、究極的にはマナを無視したコンボデッキになります、例えば、全知系のデッキとかアルーレンとかマナをごまかすデッキに対して一番出したかったのですが」
コサカ「逆にそれ以外に対しては、三なる宝球でなくても戦えていたんです、これでないといけない意味がだんだん薄れてきていて」
ーなるほど
コサカ「虚空の杯であるとか、他の妨害札、で三なる宝球で止めたかった相手を止めれるようになったので、0枚にしてしまっています」
ー全知を用いるデッキであるオムニやアルーレンが減ってきている?
コサカ「というよりも三なる宝球でなければいけない場面が減ってきたように思いいます、むしろ未認可霊柩車の方がかなり環境にマッチしているのではないかな」
ー出されたくないです(笑)
コサカ「当然リアニメイトに対して先んじて出すと勝てるのもそうなんですけど、最近デルバーも濁浪の執政であるとか、ドラゴンの怒りの媒介者であるとか、墓地に依存するカードがかなり増えた」
コサカ「今タルモゴイフも環境に帰ってきてますし、ウーロとか、土地単の壌土からの生命、罰する火もつかってますし、ありとあらゆるデッキが何かしらの形で墓地を利用している」
ー言われてみればそうですね!
コサカ「逆にそれを利用して、未認可霊柩車もサイズが上がっていくと、かなり無視できないサイズになるので、対策からそのまま勝ち手段につなげられる一枚として、メイン採用ありかなと思ってここ1年くらい使っています」
ーデルバーに対しても強そうですね
コサカ「そうですね、チャネラーと濁浪が止まるだけでもかなりこちらのペースにもっていけますし」
ーデルバー同型でもメインで使われていたことがありましたね
コサカ「一時ありましたね、赤単プリズンだと、搭乗2も何を出しても達成できる」
ーパワー2以上ですね、確かに、猿人の指導霊とか??
(笑)
コサカ「だからかなりデッキと相性が良いです」
バックアップ枠
ー残りのカードは?
コサカ「砕骨の巨人を優先した部分ですかね」
コサカ「砕骨の巨人も未認可霊柩車とセットになっているところがあって、さっきいったドラゴンの怒りの媒介者とか昂揚でサイズが上がってしまうんですけど、霊柩車で掃除してしまえば焼くことができます」
ーなるほど
コサカ「普段大阪にいる都合上デスタクが人気があって、あのデッキのルーンの母であるとか、石鍛冶の神秘家であるとか打ち漏らすと負けに直結するカードをメインから対処できるカードであるし、」
コサカ「氷牙のコアトルとか悪意の大梟とかもそうなんですけど、ブロッカーの排除にも使える」
ーたしかにコンバットに行きやすくなりますね
コサカ「今現在の話をすると、オークの弓使いも瞬速ででてくるけれどもそれに対してインスタント火力で除去して、相手のやりたいことを阻害するとか、」
ーオークの弓使いの瞬速にうまく間に合ってますね
コサカ「あとは一つの指輪に対してもメリットがあって自分に打つことができる」
ーおーすごい!
コサカ「プロテクションを貫通できる可能性がある、結構砕骨の巨人も採用率は少ないですけど、環境にあっている1枚かなと思って4枚入れています」
コサカ「前は、4だったんですけど、今日使ったリストだと混沌の洞窟の冒険者が0枚になりました」
ーえーアド源!!これはKMCITが終わってから?
コサカ「ITの前後くらい、指輪物語が出て以降です」
コサカ「オークの弓使いという瞬速で2体でてくるクリーチャーがあると、こちらもイニシアチブを守ることが難しくなったんです」
ー確かに瞬速で2体は難しいですね
コサカ「そうなってくると採用を見送ってラエリアと熟練扇動者も今2枚ずつになっている」
コサカ「クリーチャー枠が削られて入ったのが大いなる創造者、カーン」
ーそうなんだ!
コサカ「一つの指輪を使われることが増えまして、そのデッキに対抗するためにはやはりこちらもアーティファクトに対して干渉しないといけない」
ー確かに指輪に対して強そう
コサカ「最後のカードが死亡退場、これもメインから入れている人は少ないんですけど、環境に必要なカード」
コサカ「2点を与えるモードもデルバー相手に序盤のクロックを除去したり、デスタク相手にマス除去のクリーチャーに当てられるのと、エムラクール以外の大きいクリーチャーを直接場に出してくるデッキに対して、バウンスモードが働くという」
ーデルバー相手の濁浪の執政が戻せるのも大きいですよね?
コサカ「そうですね、自分よりサイズの大きいクリーチャーに対してメインから対処できる転ばぬ先の杖といいますか安全札(笑)」
コサカ「石鍛冶から出てくるカルドラの完成体とか火力で本来除去できないものをバウンスすることで無力化できます」
ーたしかに2つモードがあって器用ですね
コサカ「かなり幅広く使えます」
ーこの構成だと除去かなり多いですね?
コサカ「そうですね、意識して取っています」
コサカ「オークの弓使いの話に戻るんですけど、ラエリアがアタックしました、3/3ですのところに、弓使いが1点を与えたうえで1/1が2体でブロックして、相打ち狙いでやってきたところに砕骨の巨人であるとか、インスタント火力で相手のクロックの計算を狂わせたりという感じで使えますし」
ードローしないデッキでもオークの弓使いを意識しないとなんですね!
コサカ「触りたいクリーチャーが多いので除去を増やすこと自体は良いのかなと」
ーそしたらかなりコントロールチックな?
コサカ「そうですね、さっき言ったようにミッドレンジで損をしない戦い方、アグロというよりかはミッドレンジ、最終的に自分の通したい、相手にとって通されたくないカードが通るように、もっていく戦い方をするために今このような構築になっています」
コサカ「なんかもうプリズンの看板を下ろさないといけないかもですね」
ー(笑)
サイドボード
ーカーンに関してなのですが、カーン用のサイドはなにが入っているんですか?
コサカ「今は、」
ー一つの指輪って入ってます?
コサカ「入れてないですね、ミッドレンジによった形になっているということなんですけど、カーン指輪で4マナ、4マナのアクションを取る展開が意外と想像しずらくて」
コサカ「カーンを着地させる展開にもっていたときはもうカーン以外の札で相手の首に刃を乗っけている状態にしておきたいので、そこから指輪でそれより長いゲームにもっていくというのはちょっと想像しずらい」
ーなるほど、カーンから指輪だと確かに攻めてないのでちぐはぐ感ありますね
コサカ「今採用されているカーン用のサイドボードが、歩行バリスタ、定番のトーモッドの墓所」
ー見たくない(笑)
コサカ「そして液考の塗膜、カーンと組み合わせて毎ターンランデスしたりとか」
コサカ「今日大会であったのがアーティファクト化したあとにカーンでクリーチャー化して、死亡退場でバウンスして対処したみたいなのがあって、いろいろな使い方ができます」
ーそれはすごい!
コサカ「そしてカーンの一番の相棒、マイコシンスの格子」
コサカ「そろった状態でカーンが落とされなければ、ほぼ勝ち」
ーうんうん
コサカ「それに合わせて罠の橋も1枚採用しています。最悪の事態で自分よりサイズの大きいものを展開するデッキに対抗する意味も含めて罠の橋を採用しています」
コサカ「あとは魔術遠眼鏡を2枚入れています。もともと1枚だったんですけど、相手の一つの指輪や騙し討ち、カーンが出る前に封じたいためにサイドインしてしまうときがあります」
ーそういう場合カーンからとってこれるようにサイド後に1枚だけインするものなんですか?
コサカ「そうですね、そもそもメインに2枚とも入れてしまうこともあります」
ー残りのサイドボードは?
コサカ「焦熱の合流点が2枚、これは明確にアーティファクト中心のデッキに対抗する意味もありますし、霊気の薬瓶を使うデッキ相手で対処することや、エルフのような横並びのデッキも視野に入れています」
コサカ「モードが選べるのでかなりいろいろな使い方ができます」
ーデスタクを意識している?
コサカ「それもあります。とかドゥームズデイ相手に相手が最後の審判を打った後に直接6点を叩きこむことで通りの悪霊のサイクリングの目論見をつぶしたり」
ーなるほど器用ですね!
コサカ「例えばリアニメイトが再活性でグリセルブランドを釣ってペイ7して相手のライフが1桁のときに、6点叩き込むと本来勝てなかったタイミングで勝つことができます」
コサカ「そういう意味でいろいろな使い方ができるかな」
ーすごい
ー他のカードはどうでしょう?
コサカ「追加の墓地対策としてフェアリーの忌み者があります」
ーたくさん入ってる~(笑)
コサカ「もともと4枚入れていたんですけど、カーンを採用してトーモッドの墓所が増えたので、その分枚数調整して3枚にしています」
コサカ「先手のリアニメイトに備えるためもありますし、特別墓地を使うようなデッキ、スパイであるとか、セファブレであるとか、への対処のために採用しています」
ーこの枠は虚空の力線とどちらが良いんですか?
コサカ「一長一短なんですよね、力線のメリットはハンデスされずに置けるところ、逆に後で引いたときは弱いんです」
ーそうですね
コサカ「赤単プリズンで虚空の力線を後から引くと、金属モックスに刻印する以外ほぼ何も使えないので、後で引いても利用価値のあるフェアリーの忌み者の方が使い勝手が良いかなと思って今こっちです」
コサカ「もう一つ忌み者を推す理由として、ハンデスでこちらのクリーチャーを落とされてそれを釣られる動きをしたときに力線だと対応できない」
ー確かにそうですね
コサカ「ピッチハンデスも2種類使われていて、そのプランも増えていて、そういう意味でフェアリーの忌み者の方がいいかな」
コサカ「相手の再活性でラエリア釣られたときには、なんだこの強いクリーチャーは、と思いました(笑)」
コサカ「残りのカードが紅蓮破ですね、定番といえば定番なんですけど、採用しない人もいたりするんですけど。。」
ーなんか虚空の杯との兼ね合いが難しいんじゃないですか?
コサカ「具体的にサイドインするのが、虚空の杯を抜くマッチなんですよね」
ーなるほど
コサカ「チャリスを抜くマッチというのがいくつかありまして、1マナのカードがこちらを倒しにこないマッチ、具体的にはショウテルであったり、アルーレンであったり」
ー相手に1マナ圏が採用されていないからチャリスを使わないのではなくて、1マナ圏が採用されている相手だとしてもその1マナのカードで勝ちに来ないから抜いてしまう?
コサカ「そもそも自分がチャリスを展開しないマッチかつ、相手の勝ち手段が青いデッキに対して紅蓮破を採用しています」
コサカ「ショウテルがわかりやすいんですけど、紅蓮破で実物提示教育を消しに行ったり、アルーレンも今は青くない勝ち手段が増えてしまったんですけど、洞窟のハーピー自体を消したりとか8castデッキ自体もエムリーとか、サイであるとか青い勝ち手段が存在してそれに干渉する」
ーなるほど、その場合デルバー相手だとどうなるのでしょうか?例えば、紅蓮破は入れたいけれども、虚空の杯も強い場面があるみたいな
コサカ「そうですね、たぶんデルバー相手で一番紅蓮破を当てたいのって濁浪の執政かとは思うんですけど、濁浪の執政に対抗する手段は実はメインから入っている」
ーバウンス??
コサカ「そう、バウンス呪文もそうですし、未認可霊柩車でそもそも墓地を増やさせないことでも止められますし、今だと基本島が0枚ないし1枚の構成が特に多いのでそうなると血染めの月を置くだけでも濁浪の執政は出なくすることができる」
ーたしかに複数ありますね!
コサカ「一応目くらましを組み合わせることで、島を2回タップして濁浪の執政を出すこともできるんですけど、基本的には展開自体は止めれている、となってくるとメインから入っているカードで対処できるので、デルバー相手に紅蓮破まで入れることはしないです」
ーなるほど納得です!
コサカ「逆に虚空の杯x=1でデルバー、チャネラー、稲妻が止まる意味の方が大きいという感じです」
・クリーチャー枠はゴブリンの熟練扇動者の打点がえぐいため最強、それ以外はアドバンテージ型という選択肢もアリ!
・プリズン(妨害)枠は、虚空の杯に加え、墓地を面倒みれる未認可霊柩車、他デッキの多色化や、ウルザの物語の隆盛を受けて血染めの月がHOT!
・土地枠は並べる重視で2マナランド以外は山中心の構成、どうせ血染めの月で山になっちゃうし
・バックアップ(除去)枠はオークの弓使いと一つの指輪の影響を受け、砕骨の巨人がGOOD、死亡退場もいぶし銀
・焦熱の合流点は様々な機能を持った便利サイドカード、墓地対策はフェアリーの忌み者が良し!
(後編へ続く)