プロツアー・指輪物語 第10ラウンドで遭遇したイカサマと失格の経緯 by Karl Sarap
原題「PT LTR Round 10」
by Karl Sarap@terribadmtg
本文
まず初めにジェイク・ビアズリーさん、プロツアー優勝おめでとうございます!
初参加での優勝は素晴らしいです。
また同様に、偉大なチームメイトであり前回に続き連続してトップ8に進出したハビエルとサイモン、そしてトーナメントで好成績を収めた選手や、トーナメントに向けて練習を手伝ってくれた方々に感謝の意を表します、皆さんは素晴らしい!
次に述べるような出来事があったにもかかわらず、私はプロツアーに参加できてうれしかったし、コロンビアのビザ申請を待っている間、ここでの休暇を楽しんでいます。
この第10ラウンド、ドラフトマッチで私が経験したことについては、やはり書くべきだろうと感じています。
私にとっての事実は次のとおりです。
■墓地から少なくとも 1 枚以上のカードを対戦相手の手札に戻されました (カードは《山/Mountain》です)
-相手は2ターン連続で指輪所持者の誘発で《山/Mountain》を捨てていましたが、墓地には《山/Mountain》が1枚しかありませんでした。
幸いなことに、私はこれを覚えていて、何が起こっているのかを調査するのに十分な認識を持っていたので、相手が前のターンにも《山/Mountain》を捨てていたことをフロアジャッジに説明したのです。
■相手は、「もしかしたら誤って《山/Mountain》を墓地に置く代わりに、土地としてプレイしたかもしれない」という思いつきのウソをつきました(真実ではありません、なぜなら相手が《山/Mountain》を墓地に捨ててから手札から別の《山/Mountain》をセットするのを、私ははっきりと見たからです)。
■結局ジャッジの調査で相手の言い分が信じられることはなく、対戦相手は不正行為の罪で失格となりました。
今、状況全体について端的に話しました、確証めいたものは言えないものの、このような異常な状況での潜在意識と「スパイダーセンス(直感)」の存在を目の当たりにしました。
第1ゲーム目、私はドラフトで使用した、基本的に除去のない遅いUBデッキに特に満足していたわけではありませんでした。
私がダイスロールに負けると、対戦相手は良いマナカーブで早々に押してきます。
全体的にこのような流れでは負けることが多いと思いました。
けれども、試合中どこかで何かがおかしいと感じ始めました。
それでも説明ができず、あまりにも後手に回ってしまい、第1ゲームを落としてしまいます。
私はいくつかの除去をサイドインし、相手のデッキがわかったので、早めにボードをにぎるという明確なプランを立てました、そうでなければチャンスはありません。
2ゲーム目が始まり、彼は 1回マリガンし、私は私のデッキがもてる最高の流れを手にしました。
私は 1T にクリーチャーを展開(《死者の沼地の亡者/Haunt of the Dead Marshes》)し、続けて2Tもクリーチャーを展開 (《東方人の先陣/Easterling Vanguard》) してから 3Tのクリーチャー (《褐色国のクレバイン/Dunland Crebain》) へつなげ、そしてこれを除去(《オルサンクへの幽閉/Isolation at Orthanc》)でフォローする流れ。
これらのカードはすべて非常に強力で、私はライフレースをはるかに先行し、相手のライフにプレッシャーをかけますが、それでも何かが間違っているという奇妙な感覚を感じ始めます。
私は相手のライフ1まで追い込みましたが、彼が《忍耐強く企む者、ゴラム/Gollum, Patient Plotter》の能力で《火を飛び越えるゴブリン/Goblin Fireleaper》を生贄にすることでこちらの1/1フライヤーを殺し、十分なブロッカーを用意したおかげで盤面は止まったように見えました。
相手の盤面にはまた、攻撃することで盤面を安定させるカードを見つけてこられる、レベル 2 の指輪所持者となっている《容赦なきロヒアリム/Relentless Rohirrim》がありました。
私は少しフラッド気味の手札を助けてくれる《湯浴み歌/The Bath Song》を引きました。
また、ライフが少なく、ともすれば防御的になる必要のある場面でルーティングするためロヒリムで攻撃していたため、相手も少しフラッド気味になっているように見えました。
とにかく、前のターンに彼が《山/Mountain》を墓地に捨てたこと、そして私が彼に手札のカード枚数を尋ねて多いと感じたことは非常に鮮明に覚えており、彼は土地を数枚置くことすらしていませんでした(ゴラムとおそらく手札にあるいくつかの黒いカードのために、彼は《沼/Swamp》を見つけてこようとしたのでしょうか?) 。
それにもかかわらず、私は何かが間違っている、そしておそらく彼があまりにも多く手札を持ちすぎているのではないかという奇妙な感覚を感じましたが、これを説明することはできません。
次のターン、彼は再びロヒリムで私を攻撃し、ルーティングが誘発し、《山/Mountain》を引いて捨て、4点のダメージを与えます。
しかしどういうわけか私の感覚が非常に研ぎすまされていたので、彼の墓地を確認すると、そこには明らかに《山/Mountain》が1枚だけあるではないですか。
私はジャッジを呼んで、テーブルから離れて話すよう頼みました。
私はそのフロアジャッジに、彼が前のターンに《山/Mountain》を捨てたと100%確信しており、現在墓地には《山/Mountain》が1枚しかないことを説明します。
テーブルに戻ると、ジャッジは墓地をちらっと見て彼に、テーブルから離れたところで話をするように依頼しました。
ジャッジと彼との会話でかすかに聞こえてきたことは、彼が前のターンに《山/Mountain》を捨てたことを認めたことでした、そしてテーブルに戻ってきたとき、彼はそこに《山/Mountain》が1枚しかないことに、わざとらしくさも驚いたかのような様子でした。
彼は、おそらく誤ってそれを墓地の隣に置いたので、代わりに戦場の土地として使ってしまったかもしれないという話を始めました、そして私はそれにキレてしまい自分を制御できず、それは真実ではないとだけ言いました(私がこう言ったのは非常にはっきりと覚えているからで、彼は捨てるときは直接墓地に捨て、そのあと別アクションで土地をプレイするとき他の土地の中にそれを入れていました)。
フロアジャッジがヘッドジャッジを呼び、私たちはもう一度いきさつを説明しますが、私はいくつかの詳細を省略したのではないかと非常に怖かったので、ヘッドジャッジのところに戻ってさらに2回説明しなければなりませんでした。
ジャッジたちはカードの総数を数えようとします(ただし、追加のカードを引いたわけではなく、カードが領域移動しただけなので、状況とはあまり関係ないと思います)。
しかし、最終的にヘッドジャッジがテーブルに戻ってきて、試合が終わったことを告げ、対戦相手に話し、彼らジャッジが彼の話を信じなかったため失格であることを告げました。
また、両方のゲームを通して、彼はリミテッドの試合中に他のプロツアーの対戦相手で私が見たよりもはるかに多くの回数、墓地を触っていたことを付け加えたいと思います。
通常、人々は墓地に何か貴重なものがあるという情報を伝えないように、それを避けようとします。
私の感覚では、私が見ていないとき、あるいはライフを記入するために離れて見ていたとき、彼は手練やチートが非常に上手だったように思えます。
なぜなら、彼がカードをとっているところを見たことがないからです(もちろん彼が私に対して複数回そうした可能性は確実にあると思います)。
それに、私はとても注意深いので、友達と話しているとき、彼らは私がこれに気づいた、プロツアーのトップ1%の存在かもしれないと思っていました。
それでも、私が疲れ始めたり、少し集中力を失い始めた後のラウンドでこれが起こっていたら、彼を捕まえることはできなかったであろうという感覚があります。
私は彼が実際にその行為を行うのを見たことはありません、そして私が何かがおかしいと感じている理由を調査し始める前に、どのカードを捨てたのかを正確に覚えていたおかげというだけでした。
この試合中および試合後、私は信じられないほど動揺し、気持ちが傾いたように感じました。
これまでの人生でこれほどティルトしたことはありませんでした。
自分のパフォーマンスには責任を持たなければなりませんが、そのせいで試合に負けるミスプレイを何度かしてしまったとも思います。
その後のラウンドは、私自身にとってまあまあな記録で終わってしまいました。
ラウンド前後の結果を見れば一目瞭然だと思います。
しばらくこのことについて考えていて、フィラデルフィアでのプロツアー 1 の間は本当に安全だと感じましたが、もうそんなことはありません。
その理由は、出場停止歴のある多くのプレーヤーがプロツアーシーンで目立つようになっているのと同様に、勝つための唯一の方法がより良いプレイをすることであるオンラインではなく、ペーパープレイで予選を通過するプレイヤーが増えているからです。
私の理想は世界選手権がマジックアリーナで行われることですが、これが最高の舞台で起こったらどうなってしまうのか、考えたくもありません。
私の聞いたことが本当なら、バルセロナでは3人失格となったとなっているそうです。
明らかに、この状態まであと 2 か月も経っていない 2023 年に何かが変わるとは予想していません。
しかし、それが少なくともウィザーズで考慮され、話題の一部になってくれれば幸いです。
私の暴言を読んでいただきありがとうございます!
Karl ‘Terribad’ Sarap