女子プロ野球クライシスを読んで
都合が合うたびにちょこちょこと観戦していた女子プロ野球。昨年、ニュースなどでも大量退団などの記事を見て動向は気になっていました。そんな中、先日発売された「女子プロ野球クライシス」。書店で大々的に取り上げられていたので読んでみることに。
私自身は、2012年だったと思いますが、初めて女子プロ野球の試合を観戦しました。野球のルールは詳しくありませんでしたが、同じくらいの年齢の女の子が頑張る姿をみて、自然と胸が熱くなったのを今でも覚えています。プロと言ってもまだまだ認知のされていない中で、プロ野球選手という夢をか叶えて、全力プレーで頑張る姿はとても素敵に見えました。それ以降、毎年の開幕戦は特にぐっとくるものを感じながら、応援していました。
今回女子プロ野球クライシスを読んで、リーグを作った想いや、むずかしさというのが素直に書かれているなと感じました。あまり内容を書くと、ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、女子野球の普及という目標のために選手、スタッフ、創設者、ファンが同じ気持ちであることは理解できました。利益が上がらない中で10年間も投資し続けるというのは、余程の想いがないとできないことかと・・・。何か自分自身10年も続けられることがあるかな?と振り返ってみても、そうそうないものです。すごく長い年月だと感じます。
リーグそのものがなければ、女子プロ野球選手という職業もなかったですし、それを目指して頑張る野球女子も増えていなかっただろうなと。私は学生時代は全く別のスポーツをしていて、女子プロ野球を知るまではサッカーが好きで、野球とは接点のない人生でした。女子プロ野球を知ったことで、野球のことを知ってみたいなという気持ちになり、プロ野球や甲子園なども見るように。そこから野球っておもしろいと感じて、視界が広がりました。女子プロ野球をきっかけに、競技人口だけでなく、私のように野球に興味を持つ人口も増えているのではないかなと個人的には思っています。
プロ野球選手である以上、プロとして野球でファンを楽しませる、結果を出せる環境を作る。Twitterなどを見ていても、きっとファンもスタッフも選手自身もそう思っているんだなと感じます。運営側が出したプロ契約という提案は、選手が野球に集中できて、切磋琢磨するための環境づくり。ファン側も、選手が野球をする時間をしっかり作ってあげてほしい。双方の想いがそれであればとてもマッチしている契約形態では?と、あまり知識はありませんが素直にそう思いました。その上で、考え方が合わなくて離れていった選手。それもそれでその人の人生ですから、その選択をした選手も応援したいなと感じます。「大量退団」とメディアがチョイスする言葉によって、女子プロ野球のイメージを大きく左右しているな。
私は自分の目で見たことを信じる方なので、女子プロ野球クライシスを読んで感じた「創立者の女子野球への想い」に、今後も女子野球を応援しようという気持ちになりました。野球の知識がなくても、すらすらと読める内容でしたし、情景も思い浮かびました。こういった想いを知ったうえで、応援するとこれまでと力の入り方も変わります。もちろんいろんな意見があると思いますが、私としては読んでよかったなと思う本でした。
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