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錦秋に大いなる雑談

●風英堂霜月記=錦秋に大いなる雑談。

錦繍の秋、美景を求めて旅に出たいが、気力も筋力も、金力も無い。だが、自粛俘虜にならずに不慮の出来事を避け、不良老年の黄昏を明るく照らしたいと思っていた。そんな時に心良き、志ある友人と語り合う日々が生まれた。

12日金曜、今は東京に単身赴任の好漢<井上泰一氏>と再会。吉野山の花見会で知り合い、博多に単身赴任したての時は香高堂博多会に招待した。料理講師か研究家か、とにかく活動的な女性の<蔦洋子氏>、ある時は学士会館の大坂総シェフの下で働いていた。会合場所は神田南口にある居酒屋で肉バルの「ラムゴロー」、今までにない居酒屋風ラム肉の食べ方を知る。何とオーナーは<森口康志氏>であった。

15日月曜は、長年の個人的な付き合いの<岡本夫妻>、いくつかの会合でも一緒になり、共通の知人が数多く存在する。場所は有楽町線の江戸川橋駅前「たいら寿司」、小さなカウンターの店だが、呑んで、お任せでつまんで握ってもらい、非常にリーズナブルな理想的な鮨屋。日本帰国後はこんな店を探していたので素晴らしき出会い。

17日水曜は、元日経新聞で今は物書きを目指している<大橋牧人氏>。名古屋赴任の時は街外れのライブハウスでロックを聴いたこともある。この日は銀座コリドー街の立ち飲み居酒屋「マルギン」で呑みつまみ、数寄屋通りの「藤山」でジャズのレコード盤を聴きながら、カクテルを味わう。あまりお酒が呑めない彼はフルーツ系のカクテルには満足したようだ。

ところで、「錦秋」は文字通りに紅葉が錦のように美しい秋のこと、今年も出会ぬ日々が続くようだ。一方、「錦繍」は宮本輝の恋愛小説で、14通の手紙がそれぞれの過去と思慕を炙り、話したのでは伝えようもない心の傷を書き尽くす。そしてハイ・ファイ・セットの「燃える秋」は五木寛之作詞、武満徹作曲、「♬揺れる 愛のこころ ひとは 出逢い ともに 生きてゆく・・・♬」と歌われる。

燃える日々はいつ訪れるのであろうか、22日以降の予定は全く入っていない。

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