【tan89°と1ラジアン】tan89°はいくつ?
高校生の頃、89°ってどのくらいの傾きなんだろうと思ったことがある。
ほぼ直角なのだから100とかいくのかな?1000はいかないかな?とか思って、教科書の後ろにある三角関数の表をみたら、tan89°=57.3と書かれており、意外に小さい(?)んだなと思ったことを覚えている。
クラスメイトにこの問題を出したが見当もつかない人、自分よりも大きな数字を言っている人もいた気がする。
ラジアンって何だっけ
ラジアンとは、「円の半径に等しい長さの弧の中心に対する角度」=「単位円で、長さが1の弧に対する中心角」
要は下図のように、半径=弧の長さのときの角度が1ラジアンである。
で、1ラジアンはいくつかというと、180°=πラジアンから
1ラジアン=180°/π=57.3°くらいであることがわかる。
偶然の一致?
単位は違うがこの数字の一致は偶然ではないだろうと思い、色々調べたり思い出しながら
tan89°の傾きを導出した。
tan1°=tan(90°−89°)=1/tan89°
θが十分小さいときtanθ=θ(=sinθ)と近似してよい(10年ぶりにこの近似を思い出した)ので、
1/tan89°=tan1°=1°
180°=πなので1°=π/180
よってtan89°=180/π=180/3.1415…=57.3くらい。
近似を使うことによって、同じ計算をするこという結果になった。
ちなみにより細かくだと
1ラジアン=57.2957795°
であり
tan89°=57.2899616
ということらしい。
何とも不思議な数学の世界である。