SDGs 温暖化の原因/聖書預言 気候変動について
SDGsって何だろう?
人類がこの地球で暮らし続けていくために、2030年までに達成すべき目標
貧困、紛争、気候変動、感染症。人類は、これまでになかったような数多くの課題に直面しています。
このままでは、人類が安定してこの世界で暮らし続けることができなくなると心配されています。
そんな危機感から、世界中のさまざまな立場の人々が話し合い、課題を整理し、解決方法を考え、
2030年までに達成すべき具体的な目標を立てました。
それが「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」です。
聖書は「気候変動」についてなんと語っているでしょうか?
一般に「気候変動」とは、人間の活動で排出された温室効果ガスによって地球が温暖化し、その結果として自然界や人間社会にさまざまな問題が起こることを指します。その問題には、干ばつ、水不足、大規模火災、海面上昇、洪水、極地の氷の融解、壊滅的な暴風雨、生物多様性の減少などがあると言われます。
アル・ゴア米元副大統領などの環境活動家は、気候変動の問題を「気候危機」と呼び、この危機に対処しなければ、未曾有の自然災害や食糧危機、気候難民の発生による政治不安などで、世界が危機的な状況に陥ると主張します。
聖書には、自然や将来の預言に関する記述があります。聖書は、気候変動について何か語っているのでしょうか。語っているとすれば、どのようなことを語っているのでしょうか。
1.自然界は神が支配している
気候変動に関して聖書から第一にわかることは、この地球は神の創造物であって、自然界は神の支配下にあるということです。原因は地球温室効果ガスではなく、太陽の活動では次のように言われています。
詩篇148:7~10では、次のように言われています。
ここでは、自然界のあらゆるものが神をほめたたえています。つまり、自然界は最終的には神の支配に服していることを物語っています。そのため、気候変動も神の支配の範囲内で起こっていることになります。
2.神は一定の気候サイクルが続くことを約束している
第二に、気候変動に関連して、旧約聖書の創世記8:22で神は次のような約束をしておられます。
これは「ノアの洪水」の後に、神がノアと結ばれた「ノア契約」の一部です。ここでは、「寒さと暑さ」「夏と冬」がやむことはないと約束されています。この地球が続く限り、季節の移り変わりや寒暖のサイクルがなくなることはないという約束です。また「種蒔きと刈り入れ」という、作物を育てるためのサイクルもやむことはないと言われています。そのため、一部の気候変動論者が言うような、地球上の気温が上昇して地球規模の食糧危機や自然災害が起き、地球全体が危機に陥るというようなことはないことが約束されています。
過去の気候変動論者の主張を見てみると、神が約束を忠実に守ってこられたことがわかります。これはごく一部ですが、これまで以下のような気候変動による危機が叫ばれ続けてきました。
1967年に、スタンフォード大学の生物学者パウロ・アーリックは、人口過多によって長い飢饉の時代が来て、1975年までに最悪の状況となると予測し、それを止めるには「すでに手遅れ」であると語りました。
1970年には、多くの科学者が21世紀までに氷河期が訪れると予測しました。
1978年に、科学者たちは、30年にわたる地球の寒冷化傾向に「終わりが見えない」と語りました。しかし、現在では地球温暖化を訴えています。
1989年には、温暖化で海水が上昇し、2000年までにさまざまな国が消滅すると言われました。しかし、海水の上昇で消滅した国はありませんでした。
2008年には、2018年までに北極圏に海氷がなくなると予想されました。しかし、2012年に海氷面積の減少が底を打った後は増加傾向にあります(Arctic Data Archive System)。
2004年には、2024年までにイギリスとシベリアが同じ気候になるという予測が立てられました。これも、2024年までに実現するのは難しそうです。
参照資料:Myron Ebell and Steven J. Milloy, “Wrong Again: 50 Years of Failed Eco-pocalyptic Predictions,” Competitive Enterprise Institute, 18 Sep 2019
一般的に、現代では「科学」と呼ばれるものの方が、聖書よりも信じるに足るものと思われています。しかし、「フレミングの法則」で知られる英国の物理学者、アンブローズ・フレミングは、聖書と科学について次のように語っています。
聖書は神のことばです。聖書に書かれた多くの預言が、これまでに文字どおりに成就してきました。神の約束は、必ずそのとおりになると信頼することができます。聖書には、人間の知恵では到達できない真理が記されています。
一方、科学は真理を追求するプロセスです。新しい事実の発見によって、過去の主張が否定されたり修正されたりすることがあります。気候変動に関する研究についても同じことが言えます。
聖書は、地球全体で一定の気候サイクルが続くことを約束しています。
MEMO
聖書の預言が過去に成就した例については、「聖書預言」の記事をご覧ください。
3.自然界は地球温室効果ガスではなく、罪ののろいによって滅びに向かっている
第三に、自然界は神の支配下にあるものの、滅びに向かっていると聖書は語っています。この原因は、地球温室効果ガスではなく「罪」です。
神は、天地創造の後、ご自分が造ったすべてのものを見て、「それは非常に良かった」(創世記1:31)とおっしゃいました。この時点では、自然界は完全でした。しかし、聖書は、人類最初の人、アダムが罪を犯したために、この地はのろわれてしまったと語っています(創世記3:17~18)。
旧約聖書の預言者イザヤは、イザヤ24:5~6で次のように語っています。
聖書によると、地球上でさまざまな自然災害が起こるのは、罪によって地がのろわれているためです。
新約聖書のローマ8:20~22では、次のようにも言われています。
ここで「被造物が虚無に服した」「滅びの束縛」にあるとは、自然界が滅びに向かっていることを示しています。これは産業化以降の二酸化炭素の排出によるものではなく、人類の罪によるものです。しかし、被造物には「望み」があります。これは最後に説明します。
4.地球は気候変動ではなく火によって滅ぼされる
第四に、聖書は地球が滅びるのは気候変動によってではなく、火で焼かれるためであると語っています。2ペテロ3:7、10で、使徒ペテロは次のように語っています。
2ペテロ3:10にある「主の日」とは、大患難時代のことを指します。大患難時代とは、マタイの福音書24章やヨハネの黙示録で預言されている苦難の時代のことで、この世界が終わる直前の7年間を指します。この大患難時代には、次のようなことが起こると預言されています(黙示録16:8~9)。
この箇所を読むと、たしかに地球の気温は上昇しますが、原因は地球温室効果ガスではなく、太陽の活動にあることがわかります。それも、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が言うような「2030年までに1.5℃上昇する」1という生やさしいものではありません。
5.地球環境の回復は、二酸化炭素の排出量削減ではなく、新しい創造によって起こる
第五に、聖書は地球環境の回復は、二酸化炭素の排出量削減ではなく、新しい創造によって起こると語っています。先ほど紹介したローマ:8:20では、「彼らには望みがあるのです」と言われています。その希望が記されているのが2ペテロ3:8~9で、地球が火によって滅ぼされることを預言した2ペテロ3:7と3:10の間に挟まれた箇所です。
この世界は滅びに向かっており、やがて火によって焼かれると預言されています。しかし、まだそうなっていないのは、神が人に対して罪を悔い改め、神に立ち返ることを忍耐して待っておられるためです。それは、一人でも多くの人を滅びから救うためです。ヨハネ3:16では次のように言われています。
イエス・キリストは、すべての人の罪を背負って十字架にかかられ、ご自分を信じることですべての罪が赦され、永遠のいのちを受ける道を開いてくださいました。ここに希望があります。
キリストを信じた者は、新しく作られた者です。2コリント5:17で、次のように言われているためです。
MEMO
イエス・キリストにある救いについては「聖書が語る『救い』とは」を参照してください。
同様に、この地球も新しく創造される時が来ます。イザヤ65:17では、次のように預言されています。
この新しい地は、メシア的王国または千年王国と呼ばれます。この時代に、地の表は新しくされます。イザヤ35:1、5~7では、次のように預言されています。
この時代には自然界が回復し、人間もいやされます。被造物が「滅びの束縛」から解放され、次のイザヤ11:6~9で言われているように、自然界を含めて全地に平和が訪れます。
結論
聖書は、自然界は神が支配していること、しかし人間の罪によってのろわれ、滅びに向かっていることを教えています。地球が滅びるのは、地球温暖化を原因とする気候変動ではなく、罪に対するさばきの火で焼かれるためであると預言されています。その預言がまだ成就していないのは、神が忍耐して一人でも多くの人が罪を悔い改めて、神に立ち返るのを待っておられるからです。そして、この地球は新しい創造によって一新されることが預言されています。
イエス・キリストを通して神に信頼する者は、地球存亡の危機が叫ばれている中でも、次のように告白することができます(詩篇46:1~3)。
参考資料
Avery Foley, “Climate Change and the Bible,” Answers In Genesis, 20 Feb 2020 (https://answersingenesis.org/environmental-science/climate-change/climate-change-and-the-bible/)
Ken Ham, “Climate Change Hysteria—Is It Justified?,” Answers In Genesis, 30 Sep 2019 (https://answersingenesis.org/environmental-science/climate-change/climate-change-hysteria-is-it-justified/)
Arnold Fruchtenbaum, Ariel’s Bible Commentary: The Book of Romans (Ariel Ministries, 2022)
NHK「IPCC報告 “短期に気温上昇1.5度に到達 大幅な排出削減策を”」(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230321/k10014014531000.html)