若者たちの日常

「もしもし、田島?麻雀しようぜ」「ハハ、尾崎も麻雀にハマったな。OK、迎えに行くよ。30分位かな。」田島とは高校3年間クラスメートで不思議と気が合い卒業してからも遊んでいた。最近麻雀を覚えた田島が【無茶苦茶面白いからから教えてやるよ】と教えて貰ってから俺も麻雀にハマってしまった。そらから毎週土曜日の夜は田島の家で麻雀をするのが恒例となった。

電話を切ってから1時間経つがまだこない。まぁ、いつもの事だ。さらに10分位過ぎたころ「着いたよ」と電話が鳴った。家のドアを開けると錆びれた白のワゴン車が止まっている。田島の実家は自転車屋で仕事で使っている車だ。これでいつも迎えに来てくれる。いいやつだ。ただ椅子は硬くてけして乗り心地は良くないがありがたい。

車の後ろのドアを開けると本破がいた。「おう」と一声かける。本破はうちら仲間のリーダー的存在だ。本破と田島が中学校からの友人同士で俺とは麻雀きっかけで知り合った。

さらに車を20分位走らせると林ちゃん家(ち)についた。全員、車から降り玄関のドアを開け「お邪魔しまーす。」一声掛けて2階の林ちゃんの部屋に向かう。【ぷよぷよ】をプレイしている林ちゃんがいた。「勝負しようぜ」ここでゲーム大会が始まる。

「連鎖っ!」

「波動拳!」「ヨガファイヤー!」

「ここでホームランでるか」「代打、俺」

本破が「そろそろ野町のバイト終わるから迎えに行くか」

再び林ちゃんを含め車に乗り込む。林ちゃんと本破は高校からの友人だ。来た道を戻りバイト先で野町を拾う。

野町「調子はどう?今日ももんでやるよ」野町はいつもテンションが高い。ずっと話したり歌ったりしている。野町と田島は小学校、中学校が一緒で20歳になった今でも遊んでいる。

田島の家に向かう途中コンビニに寄り各自食料を調達する。

田島の家に着き腹ごしらえをしてようやく麻雀が始める。5人いるので1人抜け番がある。抜け番は順番に回していくが田島はTVゲームソフト100本程あり抜け番でも退屈はしない。

麻雀初心者な俺はチョンボが多い。俺はポンをしようと「ポ」と言いかけた時、間違いに気がついた。四ソウだと思ったら六ソウだった。「ポ、ポテトッ」 全員「???」野町「何?これポンか?ほれ。」牌をこちらに渡す。俺「いや、ポンじゃない。ポテトだ」 

結局8000点払わされた。

俺「リーチ」「ロン」「リーチ一発、あれぇぇ、」ノーテンリーチだ。

時間は夜中3時をまわった。本破「そろそろ疲れてたし止めるか。腹減ったな、ラーメンでも食べるか」 ここでも田島の出番だ。田島の運転でラーメン屋に向かう。食べ終わると、本破「これから肝試しに行くぞ」               

着いた先は心霊スポットで有名な滝だ。駐車場から10分位薄暗い山道を歩く。林「あぶね、滑るぞ」野町「滝の音聞こえてきた」思い思い話ならが進む。滝の音がかなり大きく聞こえ見えた滝の高さは10m位はある。俺たちは滝つぼを見下ろせる場所まで行った。かなり高い、落ちたら生きて帰れないことが分かる。本破「ヤベー高い」田島「野町、押すなよ」悪ふざけだ。滝つぼを見てる全員の目が止まる。野町「なんだ、あれ」赤や黄色い何かが動いている。薄暗いなか目を凝らしよく見ると花束だった。滝つぼに花束が浮いており、落ちてくる水で沈んだり浮かんだりを繰り返している。全員話すのを止め無言になると滝の音がだけが聞こえ余計怖い。誰が帰るとも言わず足早に駐車場に戻った。

麻雀の後はいつもみんなで出かけた。ラーメンを食い、肝試しや打ち上げ花火で撃ち合いなんかもした。

帰りも田島が全員を家まで送ってくれる。ありがとう田島。

以上

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