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迫真MTGA空手部・ヒストリックの裏技

こんにちは!HK牙刀です。
MTGAもけっこうやっているので、今日はMTGAのヒストリックBO1についていろいろ考察していこうと思います。「そもそもミシックとは何か」「今月のヒストリックの動向」「おすすめのデッキ(緑単エルフ中隊)」について書いていきます。

「お前の話はいらんから至急、インポート用デッキリストくれや」って兄貴は目次からどうぞ!よかったら他もいろいろ読んでいっておくれ。

ミシック行って何か意味あるの?

ミシックとは「MTGAのランクドにおける最高到達ランク」なわけですが、まず僕の考える「ミシックへ到達する意味」から書いていきます。たまに「ミシック行ってからが本当の勝負!」みたいな意識激高エンジンマックスドライブの兄貴がいますが、僕はそんな事は微塵も思いません。というか、そんな事言ってる人に限って毎回ミシック行って終わり、もしくは行けずに終わりって感じだと思います。

「最強デッキ握ってテキトーに回してりゃ勝手にミシック到達するよ」って人もいますが、そんなデッキはありません。そこまでパワーの高いデッキであれば、環境は必ず耐性のあるデッキに鞍替えしてきたり、対策カードを入れてきたり、運営によりコアパーツが禁止をくらうからです。今月で言うと続唱ディボルトをガチ狩りするためにカウンターをガン積みしたコントロールデッキ、メインから檻を入れてるようなデッキ、白単人間デッキなんかが滅茶苦茶増えてますよね。

ミシック到達=自分の理論のエビデンス

例えば他の人に「今のメタだとこういうデッキが強いよ」「このカードとこのカードのシナジーが強いよ」みたいな話をするとします。しかし、語り手のランクがブロンズであれば何の説得力もない机上の空論で終わります。僕の考えるミシック到達の意味は「自分の理論が環境下において通用したエビデンス」になるということです。強い人が「ミシックなんて強いデッキ握ってりゃ誰でもいけるよ」って言っているのを鵜呑みにしてはダメです。それはその人が下記の5つを全て押さえた上で強いデッキを使っているからであって、それが貴方には当てはまらないかもしれないからです。これは断言してもいいですが、下記を全部満たした人でないと、どれだけパワーの高いデッキを握ろうがミシック到達は絶対に無理です。

①メタを把握できていて、環境下で勝ち続けることのできるデッキを構築したり、鞍替えできる環境把握能力、ピック能力、カード資産がある。

②読みあいがどうのは置いておいて、ゲームルールの深い把握と損をしないような最低限のプレイングスキルがある。

③握っているデッキの勝ちパターンの動きを理解している。

④相手のマナベースからデッキを推測、把握をして相手のデッキに合わせたプレイングができる。

⑤先攻、後攻を見て適切なマリガンができる。

この5つがあれば自分の語るデッキ、メタ、プレイングの理論にかなり説得力が出てきます。そしてこの5つを押さえているという証明がミシック到達というのが、僕の考えるミシック到達の意義です。

ミシックに到達した人は昨日始たばっかりの人だろうが、テーブルトップ出身の10年選手だろうが、上記の5つを全て押さえています。ランクドを回していない人でも上記の5つを押さえている人はたくさんいますが、ミシックに到達している人は必ず上記の5つを押さえています

ミシック環境には5つの条件を満たした人しかいない

これはオマケのようなものですが、ミシックという環境は「新規構築中デッキのテスト」に最高の環境です。中には同じような考えの人もいますし、そのままミシックランク上位を狙ってガチデッキを使い続ける人もいます。そして、それを使用している中の人は上記の5つの条件を満たした人ばかり。つまり多種多様なデッキがいる強者が揃った最高の対戦環境で新しいデッキのテストができるというわけです。

スタンダードはやらないの?

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これは「カードゲームとしてどうなんだ?」って話になってくるのですが、スタンダードよりもヒストリックのほうが100倍健全で100倍楽しいです。そしてトータルで見るとヒストリックのほうが資産がかからないと思います。ヒストリックはスタンダードよりもカードプールが広い分、強烈なデッキもあったりしますが1強が存在する環境になりづらいためよっぽど健全です。

ちょっと前のスタンダードなんて「ディミーアローグと白単しかいねーじゃねーか」みたいな全然面白くない環境で完全にゴミでした。僕がヒストリックに移住したのもそのタイミングです。スタンダードはメタの遷移が激しいため、何回もデッキを組み変えさせられてそのたびにワイルドが減っていく。しかもローテが終わったら使えなくなるという悲しいゲームです。

それに比べてヒストリックは「集合した中隊」等の「今までもこの先も間違いなく一生使えます」みたいなパワーを持ったカードや、「お前レアリティ間違えてねえか?」みたいな神話コモン、神話アンコモンが多数存在します。一回組んでしまえばずっと使えるアーキタイプやカードが多数存在し、コモンやアンコモンなのにとんでもないパワーを持ったカードが使えます。そしてローテーション落ちも存在しません。イニシャルコストはかかるものの、一回組んでしまえばヒストリックのほうが間違いなくランニングコストは安いと思います。

ヒストリックの動向

誰しも強いデッキを使ってガン回りのプレイングをして、相手をブチ回したいですよね。それをするにはまずはメタの把握からになるのですがTwitterでよいち兄貴がものすごくわかりやすい表現で環境をまとめてくれていました。今月の環境は以下の一言に尽きます。

「牧歌的アグロに人権がない」

牧歌的アグロとは毎ターン少しずつ自軍のスタッツを上げたり、ボードアドバンテージやハンドアドバンテージを取りながら低コスを多く採用したアグロよりも時間をかけて中型~大型クリーチャーで相手を倒すデッキです。一般的にはミッドレンジと呼ばれるアーキタイプになります。トップギアはアグロよりも遅めですが、やや大振りでマナレシオが高いクリーチャーや除去が積んであるため、小粒がメインのアグロ相手に強く、除去やカウンターをガン積みしたようなコントロールには不利ですが展開次第でなんとかなったりもするためよく言えばバランスのいい、悪く言えば中途半端なアーキタイプです。

なぜミッドレンジに人権がないかというと今月のヒストリックの中心にいるのは間違いなく続唱ティボルトだからです。

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続唱ティボルトは現環境で一番高いデッキパワーを持った、このままヒストリックに居続けることはおそらく許されないデッキです。僕もプラチナまでは続唱ティボルトを回していましたが勝率は80%オーバー。ものすごいスピードでランクが上がっていきました。まずは続唱ティボルトの動きをまとめます。

・オパスの宝物で加速すれば3ターン目、なければ4ターン目に混沌の辛苦から確定でティボルトの計略をパなしてくる。

・既存のティボガチャのように0マナの混ぜ物がされていないためハズレはティボルトの計略→ティボルトの計略のみ。つまり大当り率が非常に高い。

・3ターン目、4ターン目まではオパス宝物以外やることがないのでノーガード。

・一回通れば次ターンに回願から再びティボルトの計略を撃ってくる。

・大当りは場にそぐわないものもあるが、3ターン目、4ターン目に出ればほぼ勝ちが約束されるようなカード ウラモグ、タラスク、セラの使者、ウギン等のエンドカードが山積みされている。

これが続唱ティボルトの動きです。既存の0マナをティボルトの計略で打ち消すアーキタイプとの違いは「3ターン目もしくは4ターン目まではノーガードで除去すら入っていない」「一回通れば次のターンもその次のターンも回願を使用して延々と計略をパなしてくる」という部分です。「混沌の辛苦」がリリースされてからしばらくの間、環境には「このデッキ以外いねーんじゃねーか?」ってくらい溢れていました。現在は環境がとことん対策カードを投入しまくってきたため一時的に減りましたが、まだトップメタの一角といっていい数が存在します。

今月のミッドレンジはダブルパンチ

現在ミッドレンジが死んでいるのは「続唱ティボルトが計略をパなしてくる3ターン、もしくは4ターン目までに殺しきれない」「続唱ティボルトの対策としてミッドレンジの天敵であるカウンター型のコントロールが滅茶苦茶増えているため、そのとばっちりを受けている」この二つが理由です。この二つのデッキの板挟みにあい、今月はミッドレンジに人権などありません。

じゃあ何を使うかって話ですがまず前提として「ティボルトの計略をパなされる前に殺しきれる、もしくは大当りが場にそぐわなかった場合にそのまま轢き殺せるデッキ」これが最優先です。つまり「先手4ターンキルを狙えるデッキ」「続唱ティボルトを狩りにきているコントロールにも耐性のあるデッキ」「アグロ同士でも勝ちやすいデッキ」がふさわしいのではないかと思いました。そしていろいろ考察したところ「じゃあ緑単エルフ中隊しかねえだろ」という結論に至りました。

「強いデッキ」の条件

僕の中で「強い」というデッキの条件は以下になります。

・単色または2色で安定性が高い
・環境下で通用する4ターンキルを狙えるアグロ
・コントロール相手に4ターンキルできなかったり、全除去をくらった場合でも勝ち筋がある
・勝っても負けてもゲームスピードが早いので回転率が高い(超重要)

僕はアグロだけでなくコントロールも好きですが、ミシック到達を考えるのであればよっぽど時間が有り余っていない限り毎ゲーム時間のかかるコントロールを使用するのはナンセンスです。上の条件を満たしているデッキはいろいろありますが、僕のおすすめは「緑単エルフ中隊」です。僕は今月プラチナ中盤あたりからこのデッキを回してミシックに到達しました。ゼロから組む場合、使用するワイルドの枚数上お値段がちょっと高めですが、組んでしまえばこの先も使い続けることができるデッキです💰

インポート用デッキリスト

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「見たけりゃ見せてやるよ。」

緑単エルフ中隊
1 夢の円環のドルイド (AFR) 176
3 傲慢な完全者 (LRW) 220
4 ヤスペラの歩哨 (KHM) 178
4 ラノワールのエルフ (DAR) 168
4 エルフの戦練者 (KHM) 167
4 ドゥイネンの精鋭 (JMP) 389
2 レンジャー・クラス (AFR) 202
4 エルフの部族呼び (M19) 179
4 集合した中隊 (AKR) 186
4 アロサウルス飼い (JMP) 28
3 ギャレンブリグ城 (ELD) 240
19 森 (THB) 254
4 エルフの大ドルイド (JMP) 391

リザルト

プラチナまでは続唱ティボルトでマッハで到達。そこからはいろいろ使って勝ったり負けたりだったのですが、緑単エルフ中隊に切り替えてから32勝11敗の勝率74%。これは「大抵勝つけどたまーに事故って負けるよ」くらい言っちゃってもいい数字です。ほんとに強いよ!

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緑単エルフ中隊のブン回りパターン

パターン1
1T目:ラノエル
2T目:大ドルイド
3T目:戦練者+いろいろ(理想は中隊からのロード二体)
4T目:戦練者orあろさんの能力起動+バンザイアタックで終了。

パターン2(ラノエル→大ドルイドができなかった場合)
1T目:ヤスペラ
2T目:ラノエル+あろさん
3T目:ドゥイネンor戦練者+大ドルイド
4T目:あろさんの能力起動+バンザイアタックで終了。

シンプルですが、これがブン回りの勝ちパターンです。先手で1T目ラノエル、2T目大ドルイドまで決まれば、大ドルイドへ除去が飛んでこない限りだいたい勝てます。白を積んだコントロールが相手であれば4T目におそらく神の怒りが飛んできます。その場合はスタックで大ドルイドをタップしてマナを出し、神の怒り解決後に大ドルイドが残してくれたマナを利用して中隊をパなしてやりましょう。

緑単エルフ中隊自体は割と前からあるアーキタイプなのと、至ってシンプルなデッキのため多くは語らずとも大丈夫かと思います。

3T目までが思うように展開できず、殺しきれない場合は状況を見て全マナ使わずに相手のエンドフェイズに中隊や、ブロック指定フェイズにロードを引くことを前提にしたパなし気味の「お願い中隊」も視野に入れてください。

デッキの考察

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このデッキについてですが、まずこの緑単エルフ中隊というアーキタイプは色々な派生があります。「激情の共感者」から「孔蹄のビヒモス」をサーチしてくるタイプや、「鉄葉のチャンピオン」や「養育者、マーウィン」を採用して全体強化を受けつつワントップを育てていくタイプ、他にも色々な味付けをされているタイプがあります。

その中で僕が構築した緑単エルフ中隊は、「集合した中隊」からのロードにステータスを全振りしたオールドファッションのようなタイプです。一つ一つは小粒ですが「エルフの大ドルイド」「エルフの部族呼び」を4枚ずつと「傲慢な完全者」を3枚の合計ロード11枚体制になっており、全て集合した中隊から呼ぶことができます。余剰マナの使い道は「アロサウルス飼い」「エルフの戦練者」「エルフの部族呼び」「レンジャー・クラス」に使用できるため、マナフラッドの心配はまずありません。エルフの大ドルイドと夢の円環のドルイドがもたらしてくれる莫大なマナを利用して、絶対に何かアクションが取れるようなデッキになっています。

そして違和感を覚えた兄貴達もおられると思いますが、このデッキには除去を一枚も積んでいません。デッキの特性上「手札を一枚消費して相手クリーチャーを除去るくらいだったら自軍を強化して轢き殺したほうがリターンが高い」という結論に至ったからです。この理論には懐疑的な兄貴もおられると思いますが、勝率74%という数字を信じてください。(威圧

リストラ候補

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この中でリストラ候補は「ヤスペラの歩哨」と「レンジャー・クラス」の二枚です。まずヤスペラに関してですが、彼の到達に命を救われたことは何度もあります。しかし、本命の動き「2ターン目に大ドルイドを出す」ことができません。2ターン目に3マナを出すことはできるのですが、それは既にキャストした2マナのクリーチャーをタップして残り1マナ使えるよというだけであって、疑似的に3マナを出しているだけです。ヤスペラ→ラノエル+あろさん→ドゥイネンor戦練者+大ドルイド→大ドルイドタップであろさん起動+バンザイタックで4ターンキルも狙えたりはするのですが、かなり限定的な動きになってしまうため割と疑問の残る採用になっています。もし環境に東屋のエルフがいた場合は間違いなくそちらを採用していると思います。

次に「レンジャー・クラス」について。これはLv3目的で採用しているのですが、思っていたよりもクリーチャーがめくれません。レンジャークラスのファームは相手が明らかに全除去をパなしてきそうな色の場合や、本当にそれしかやる事がない場合で十分です。この手のカードは「ボーラスの城塞」や「実験の狂乱」でライブラリーから次から次へとキャストしていく様を思い浮かべた人も多いと思いますが、あれは「ライブラリーからの土地キャストが1枚まで許されている」「クリーチャー以外のキャストも許されている」ためにあれだけめくれるのであって、レンジャークラスはクリーチャー以外のカードがトップに来た瞬間あっさりと止まります。Lv1で出てくる狼トークンも、Lv2の一体だけ強化もこのデッキとはあまり嚙み合いません。決して悪くはないのですが、噛み合っているかと言われればYESではないのです。神の怒りを食らう前提でファームしていたレンジャークラスのLv3に命を救われたことは何度もありますが、それ以上にレンジャークラスのせいで序盤の足が止まり、殺しきれずに終わってしまったゲームが多かった印象です。

この二枚に関しては真夜中の狩り以降で新戦力との入れ替えを期待していますが、残念ながらイニストラードはエルフの存在しない次元なので、採用するのであればおそらくインスタントやソーサリーになるかと思います。

これからの見通し

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これから「イニストラード・真夜中の狩り」「イニストラード・深紅の契り」「2000年後のサイバーパンク神河」がリリースされる予定ですがなんとびっくり。イニストラード次元と神河次元はどちらもエルフが存在しない次元です!つまり、この3つのエキスパンションではエルフの新戦力が入ってこないという確定通告なわけです。(神河は2000年経ってどこからかエルフが流れ着いている可能性がなくはないかも)これは緑単エルフ中隊にとっては大打撃です。

ただ、今の緑単エルフ中隊はおそらく半年以上やり過ごせるだけの粒は揃っているアーキタイプです。それだけ一粒一粒がシンプルに強い。逆に言うと無駄なワイルドを使用する必要がないということにもなるので、興味のある方はこの機会に組んでみてはいかがでしょうか?

おまけ

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おそらく今月~来月中に「混沌の辛苦」は禁止になると思います。

「混沌の辛苦を利用した続唱ティボルトと、増え過ぎたコントロールデッキのせいで環境のアーキタイプに多様性が欠如している」

「早ければ3ターン目に撃てる混沌の辛苦から確定でティボルトの計略が撃てる、しかも混ぜ物が入ってないので大当り確率が異常に高い」

「撃たれる前に殺すか、全部打ち消すか、他に道はない状況になっている」

「混沌の辛苦さえ禁止してしまえば、ティボルトの計略自体はたいして害悪ではない」

「0マナを打ち消すタイプのティボガチャの勝率はせいぜい40%前後なので不快指数は高いものの放置していいレベル」

これが理由です。つまり環境を滅茶苦茶にしているのは「ティボルトの計略」というよりかは「混沌の辛苦」なんです。不快指数は高いものの「ティボルトの計略」自体は、実はそこまで害のないかわいいカードなんですよね。ほんっっっと続唱は悪さしかしねぇなぁ!!!

真夜中の狩りがリリースされるとまた環境が激変すると思います。残り数日ですが、その前に緑単エルフ中隊でミシックに到達しましょう!

ご武運を!

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