オーバーマン キングゲイナー
香川県のゲーム条例で盛り上がっている昨今、思い出すのは2002年に放送された「オーバーマン キングゲイナー」だ。ガンダムで有名な富野監督の一作であり、唯一DVDを揃えたアニメでもある。どんな作品だったか思い出してみる。盛大にネタバレします。
あらすじ
世界的な環境破壊で人間が住める地域が厳格に世界政府に管理されている世界。政府の管理から逃げ出し、新天地・父祖の地を目指すエクソダス運動が人々を駆り立てていた。主人公の少年ゲイナー・サンガは両親が殺されて以来引きこもってゲーム漬けの日々を送りついには「ゲームチャンプ」になっていたがある日エクソダス請負人”ゲイン”に連れ出されエクソダスの旅に出ることになる。
世界設定はハード?なのだが基本的には明るくて楽しい作品。人も死なないし。エルガイムの前半のノリ。
物語の冒頭では、絶賛現実逃避中でゲーム漬けの主人公が無理矢理に世界に放り出される展開になる。途中、オーバーマンというロボットに乗って逃げる際にロボットに”キングゲイナー”という名前をつけるのでタイトルが”オーバーマンキングゲイナー”なのだが、主人公はゲームチャンプこと”キング”だけあって戦闘に強い。
リアルに放り出されて人間的な成長を繰り返しながら、ゲームで培った戦闘勘と豊かな発想を生かして次々と危機を乗り越えていくんである。
キングゲイナー・オーバー
後半、圧倒的な能力を持つ"オーバーデビル"によって主人公たちはこっぴどくやられる展開になる。戦力差をひっくり返すために主人公のゲイナーが選択するのはゲームによる特訓で、オンライン対戦の猛特訓で一皮剥けたゲイナーがオーバーデビルを倒すという展開になる。
今にして思うと
- 主人公はゲーマー
- 通信対戦のe スポーツのような環境がある
- 閉塞した管理社会から新天地を目指す人々(エクソダス)
- ゲームで特訓して現実を変える
ということで2002年の放送なんだっけ?という内容だ。ゲームが実は実戦のシミュレータで主人公がスカウトされる、みたいな話はあったと思うが(メガレンジャーとか)、後半のゲームで特訓して現実を乗り越えるというのはこの作品の独特なところかと思う。サマーウォーズも2009年だし。
もちろんこの時代にもゲーム批判はあったのだけど、「たとえゲームでも限界を突破すれば世界を変えることもある、なんでもいいから君の好きなことを極めたまえ」という監督の子供達への前向きなメッセージを感じる(と、ライナーノーツにもあった気がする)。
そう言えばFF11やPSOでオンラインのチームを学んだ気もするなぁ。
難しいことを考えずに楽しむのが正しい作品なのでこんなこと語っても仕方ないが、子供達の長い春休みにゲイナー達の活躍を見せてもいいかもしれない、とか思うのでした。
うちのはまだ食い付かない年齢な気がするけども。