飲茶(やむちゃ)をするというのは、点心(ディサム)を食べながらお茶を飲むことです。一般に朝から午後3時くらいまでが飲茶です。それ以降は午茶(はむちゃ)といって、午後のお茶になり、その時間帯に飲茶サービスをする店はありますが、限られています。夕食の時間に飲茶サービスのある店はほとんどありません。
飲茶では、まずお茶を選びます。日本人だと見破られると一般になぜかジャスミン茶をもってきます。どうも香港では日本人はジャスミン茶が好きというイメージがあるようです。ここは意地でも、違うお茶を頼みましょう。広東語はわからなくても最初に聞かれることはお茶のことなので、席に着いて最初に店の人から聞かれた文章の中に「ちゃあ」のようなことばが入っていれば、すかさず「てっくんやん」とか「ぽーれい」または「そーめい」などと言ってみてください。
香港では飲茶に限らずレストランでも急須が2つ出てくる場合が多いです。ひとつはお茶の急須。もうひとつはお湯が入っています。お茶の急須がなくなったらそこに、お湯を自分で足したり、時間がたって濃くなりすぎたお茶を薄めるのにも便利です。お湯がなくなったら急須のふたをひっくり返しておけばお湯を変えてくれます。「ンゴイ、ガーソイ!(すいません、水足してください)」と言ってもお湯を足してくれます。
お茶の種類
普洱(ぽーれい)雲南省産発酵の進んだ黒色のお茶
鉄観音(てっくんやん)潮州オリジンの香り豊かなお茶、功夫茶のオリジンはもともとこれ
壽眉(そーめい)とか水仙(そいしん)も風味豊かで飲みやすい
普菊(ごっぼう)ぽーれいときと菊茶のブレンド 菊茶はクセがありますがなれると結構おいしいです。
点心
つぎに、点心を選びます。一覧表に数量を自分で記入するところが一般的です。香港人にあなたの最も好きな点心はなに?と聞くと、かえってくるのは、蝦餃(はーがお:えびむしぎょうざ)、焼売(しゅうまい)、珍珠鶏(ぢゃんちゅーがい:ちまき)等です。その辺ははずさないで選びましょう。
広東料理店の場合、飲茶の時間帯でも普通グランドメニューからも注文できますから、点心メニューとグランドメニューをうまく組み合わせて注文するのがお勧めです。たとえば、グランドメニューからスープと野菜炒めとチャーハンを頼んで、あと点心を頼むなど。