『片道きゃっちぼーる』の歌詞が大好きという話

今月の怪文書。

「アニソンを想って Advent Calendar 2024」の9日目の記事です。

私はMOSAIC.WAVの『片道きゃっちぼーる』という曲の歌詞が大好きです。2007年にやっていた『ぽてまよ』というアニメのオープニングでした。

今でこそ「Gacha Pop」と呼ばれるカテゴリがあるんですが、当時は電波ソングに内包されていた曲で、MOSAIC.WAV的に言えばAKIBA-POPな曲です。

この曲は歌詞がとても好きで、コミュニケーションはよくキャッチボールに例えられますが、この曲では「片道」なんですよ。うまくいかないなーってオタクなみなさんもわかってくれると思いますが、そんな気持ちが言葉遊びとともに語られていまして、それはもうそうだよな、となるわけです。

詳しくは音楽的にも歌詞考察的にも、もっと詳しく書いてくれている人がいるのでこっち読んでもらえば良いかと思います。

作者もこんな話をしており「わかるわかる。」おじさんです。

個人的には特にCメロの以下の歌詞が大好きです。

誰かが言った言葉は 風に乗せたとたんに いくつかの意味はもう失って 転がってゆく 転がってゆく

片道きゃっちぼーる MOSAIC.WAV 柏森 進

壊れるほど愛しても1/3も伝わらないし、言葉は風に乗せたとたんに意味をいくつか失います。
けれど、人と生きていく以上、伝えないわけにはいかないです。そして、失ったうえで別の意味を巻き込んで転がっていくことを意識しないといけない、そんなことを考えさせてくれます。

で、この曲なんですが、(前に紹介したブログを先に読んでたらわかる通り)伝わらないコミュニケーションを許容していくんですよ。

伝わらない言葉が伝わらないことを素直に認めて、なおコミュニケーションを取っていく前向きな曲で、この歌詞をいつも心に刻んでいます。

他人は他人のバックグラウンドがあり、価値観があり、進みたい道があります。ナラティブってやつですね。そんな中で、仮に一方通行でも「おはよう」とコミュニケーションを取っていこうと、そう思える曲で、とても大好きという話でした。

たぶん全部は伝わらないけど、たぶん全部は受け取れないけど、それでも言葉にして、何かを届けられたらと思っています。

ライブバージョンならサブスクで聞けるのでぜひ。

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