なろう作家が大腸内視鏡検査を受けた話

 こんにちは、Hkといいます。
 機会があり大腸内視鏡検査を受けることになったので、体験をまとめることにしました。
 お若い方はご存知ないかと思いますが、大腸内視鏡検査というのはお腹の中を空っぽにして、下から内視鏡を入れて検査するというものです。
 すなわち、本レポはシモに関わる描写(詳細描写は出来るだけ避けますが)がメインとなっております。
 苦手な方はブラバで。


 …………いいですね、始めますよ?

1. 検査のきっかけ

 さて、読んで下さっている方、ありがとうございます。
 まずは当方のスペックを。

 ・仕事に追われる子持ち女
 ・異世界恋愛ジャンルメインで読んだり書いたりしているなろう作家
 ・痛みに弱い、粉薬が飲めない
 ・ビールが好き

 きっかけは、わずかに下血したことであった。
 ある日の夜、小用を足そうとしたら出血したのだ。
 私は「ははーん、知ってる」とピンときた。痔である。
 まだうら若き学生時代に切れ痔を経験したことがあり、産後もそのケがあった。そのため、ずっと痔主であるという自覚がある。
 とはいえ、念のため痔であることを確認するために出産した病院を受診した。

「痔はないですね」

 えっ。
 パリッとした感じの女医が言う。綺麗ですね、と。ありがとうございます。

「ただ、一度大腸内視鏡検査を受けておいた方がいいと思います」

 えっ。
 出血の原因が分からないのと、それが排便時ではなかったこと、さらに普段からわりとお腹が緩めなので検査を受けた方がいいと。

 え〜〜〜〜〜、やだやだやだやだ!!!!
 絶対やだ〜〜〜〜〜!!!!

 なぜ嫌かと言うと、大腸内視鏡検査というのは非常に大変だと聞いたことがあったからである。
 90を超えた祖母が、この検査をとんでもなく憂鬱な気持ちで、ぐずぐずしながら受けたと聞いた。戦前生まれの気丈な祖母のメンタルを破壊するのだ。私のようなネットに浸かった弱者に耐えられるはずがない。
 しかしながら、女医はテキパキと紹介状を書いた。
 「念のためですから、ね」と言われ、しぶしぶ検査を受けることになったのである。


 早速紹介状を手に、内視鏡専門病院を予約した。
 女医も指定できるというが、もはや恥じらいの気持ちはないので最短日程を予約する。
 それから鎮痛剤ありも選択できると。
 私は基本的にどこかが痛くなるということが無い頑丈な人間なので、逆に痛みに弱い。当然ながら二度の出産も無痛分娩であった。
 麻酔なく下から管を入れて正気を保っていられるはずがない。迷うことなく鎮痛剤ありを選択した。

 予約も済み、始めの受診から五日後が内視鏡検査となった。
 もし悪い病気だったらどうしよう。まだ子どもたちも小さいのに……と不安が私を襲う。
 ひたすら「下血」「がん」「初期症状」「内視鏡検査」で検索をかける。
 こわいこわいこわいむりむりむりむり……

 が、ふと気付いた。
 ──体験をレポにまとめちゃえばいいじゃん。

 一応、作家である。なんでも経験して創作の糧にすればいいのだ。書こう。
 ということで、私のメンタル維持のために、このうんこのようなうんこの話を書いている次第です。
 お付き合い頂きありがとうございます。

2.検査までのこと

 大腸内視鏡検査といえば、なんといっても事前準備=下剤摂取である。
 前日からの出来事を記す。

①前日
 検査前日は普通に仕事であった。
 病院で検査食なるものを勧められ、三食購入して食べる。
 普段、冷食を詰めた弁当かコンビニのサンドイッチ等を仕事しながらかっ喰らっている私が謎のレトルト食品を温めて食べていたものの、職場の誰にも突っ込まれなかった(寂しい)。
 想定外だったのは、検査食以外にも食べる必要が生じてしまったことだ。
 仕事柄、様々な調味料や食べ物を食べる必要があり、この日はラーメンとサバ缶と炊き込みご飯を食べた。検査食の意味とは……。ま、別に多少食べても明日の朝には全て出るであろう。
 夜は処方された下剤を2錠飲んでぐっすり寝た。


②検査当日

 5時半起きで下剤を作る。粉薬の入った袋に水を入れて溶解し、トータル1800ml。
 ここからが本番だ。家を出るまでに、下剤を飲んで腹の中を空っぽにせねばならない。
 とはいえ、家を出るまでに4時間ある。
 のんびり小説でも書けるっしょ、せっかくの休みだし満喫しなきゃ♪ ……と思っていたが甘かった。
 体が全力でアウトプット(物理)している中で、なにも文章を考えられない。圧倒的インプット不足。
 仕方ないので仕事をした。元気じゃないと小説って書けないですよね……。
 
 下剤自体はスポーツドリンクのような味で、飲みづらくはない。飲まなければいけない量は確かに多くて最後の400mlくらいはきつかったが、比較的スムーズに飲めた。
 お腹が痛くなるわけでもなかったので、飲んで出すだけ。私という人体がただ「管」になっている気分だった。ビビっていたわりに楽だった。
 ただ、家族が在宅の場合にはわちゃわちゃして無理だっただろう。我が家はさっさと出勤+登園してくれたので助かった。

 最も恐れていたのは、病院に行くまでに催さないかということである。電車内で惨事を起こすのは人としての名誉に関わる。
 だが、これも問題なかった。下剤を飲み始めて1時間ほどで戦争(トイレ)が始まるので、飲み終わって1時間後には戦争は収まるはずだと思い、家を出る1時間半前には下剤を飲み切った。計算通り、家を出る前には体は落ち着いた。
 腹の中は空っぽである。だが体重が変わらなかったのはなぜなのだ。

3.検査

 予定より早めに着いて、流れ作業のように準備が始まった。
 お尻に穴の空いたパンツを履き、超ダサ検査着をまとい、心の準備もできぬまま、鎮痛剤の針を打たれる。
 そのままオペ室みたいなところに連れていかれ、薬を入れられ…………。



 気付いたらベットで寝ていた。

 すごい。全く記憶がない。すごい。眠い。
 体感的には一瞬だったが、時計を見たら45分が過ぎていた。鎮痛剤すごい。しばらくベットでぼんやりした。

 結果として、小さなポリープを取ったと説明された。あと、やっぱり痔主だった。綺麗ですねって言われたのに……。

「1週間くらいは消化の良いもの食べて、運動は控えてくださいね。あと禁酒」

 えっ……、えっ!!!???
 禁酒!?

 うわあ〜〜もう〜〜!! 検査終わったら飲もうと思ってたのに〜〜!!

 とまあ、行動制限はついたものの、私の内視鏡検査は無事に終わった。ポリープは病理検査に回すらしいが、良性だろうとのこと。
 麻酔でふらふらしながら処方された薬をもらって帰宅し、お粥を食べて昼寝した。一日休み取っててよかった……。

4.終わりに

 検査前に様々な体験レポも見て、ビビり散らかしていた内視鏡検査だったが、拍子抜けするほどあっさり終わった。
 もちろん、下剤を飲めないとか、下剤を飲んだ後の戦争が大変とか、麻酔が効きづらいとか、個人差は大いにあると思う。
 また、私の場合はポリープも除去できたので、見つかってよかったなぁとほっとした(ポリープは大きくなるとがん化する懸念)。

 まだまだ美味しいものも食べたいし、たくさん小説も書きたいし読みたいし、遊びにも行きたいので、健康には気をつけたいと思います。

 ここまで読んでくださった方も、お身体には気をつけて!いつもと違う体の症状が出たら受診しましょうね!

 ありがとうございました、では!

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