オレの好きな映画ベスト10
映画を沢山観た人が面白い映画を撮れるワケじゃない。
映画を沢山観た人が薦める映画が必ずしも面白いワケじゃない。
映画には自分を投影する部分があったり、またその逆でスーパーヒーローを見て爽快感を味わったり。その時にもよるし自分の歩んできた人生にもよるし、自分の歩んできてない人生にもよる。
映画館に行きたかった。
小さい時、まだ幼稚園にも行ってなかった頃、夏休みだか冬休みだか親父の実家の富山に家族で行った時、オレの姉と兄と従兄弟の子たちは商店街の映画館にジョーズを観に行った。オレも行きたいと言ったが、母親に「二郎は小さいけぇダメじゃ」と言われた。
オレは観たかった。
映画館でジョーズが観たかった。
本気で観たかった。
泣いてゴネたが結局オレだけ映画館には行けなかった。
屋根のついたアーケードの薄暗い古びた商店街。
未でも泣いて観たいとお願いしたことを憶えている。
小2の時、『E.T.』が観たくて観たくてしょうがなかった。
母親に頼んだが、ダメだと言われた。
観たくて観たくてお願いしたけどダメだった。
もうチビじゃないから泣かなかったけど、泣きたいくらい悔しかった。
小4の時、看護師学校生の姉と中学生の兄と3人で『ネバーエンディング・ストーリー』を観に行った。
ワクワクした。
とても面白かった。
本当にワクワクした。
白い竜が飛び出してきたときのあの爽快感。
未でも鮮明に思い出す。
倉敷のスカラ座かセンシュー座。
スカラ座とセンシュー座は隣同士。
倉敷はこの2つの映画館と東映の映画館とあとはエロ映画館しかなかったから映画は総て2本立てか3本立て。1枚のチケットで3本の映画が観れる。
東京に来て映画はチケット1枚で1作品、しかも入れ替え制と知ってびっくりした。
『ネバーエンディングストーリー』の同時上映は『少年ケニヤ』だった。
『少年ケニヤ』のドデカいカエルが出てくるシーンもよく憶えてるし、渡辺典子さんが歌う主題歌もよく憶えている。
映画館楽しかった。
ワクワクして家に帰った。
映画館楽しかった。
小4の夏休み、キン肉マンの映画が観たくて「お母さんキン肉マンの映画観に行きてぇ」と言った。
「どこでやりょん?」
「東映」
と言ったら1人で観に行ってきていいということになった。
姉が9コ上、兄が5コ上の末っ子だから放任主義というか、勝手にスーパーとか、遠くの友達の家に遊びに行ってよかった。
映画だけ何故かダメだったけど何故か急に解禁になった。
朝ごはん食べ終わってからずっとソワソワしていて映画館が開く少し前に着く様にチャリンコ漕いで映画館に行った。家からチャリンコで20分くらい。
映画館の前で同級生の友達の家族が乗る車と遭遇してそいつのお母さんから「二郎くんひとり?こんな遠くまで来ちゃおえんが。何しとん?早よ帰り」と少し怒られ、東映の映画館を過ぎて少し天満屋の方へ行き、車が進んで居なくなったのを確認してUターンして東映の前にチャリンコを停めて当日券を買って中に入った。
初めて1人で来た映画館。
昭和の古びた映画館。
好きな席に座って映画が始まるのを待つ。
ワクワクした。
『東映まんがまつり』
キン肉マン以外憶えてないけど超絶に好きだったキン肉マンの映画を観れて大満足だった。
親父とは1度だけ一緒に映画を観に行ったことがあった。
『南極物語』
小学生の時。
今調べたらオレが小3の時だった。
唯一親父とふたりで観に行った。
オレが初めて映画館で映画を観たのは幼稚園卒業した春休み、『ドラえもん のび太と恐竜』だったのかな。兄貴と観たと思う。その時兄貴はまだ小5だから母親も居たのかな?憶えてない。
それよりも富山で『ジョーズ』を観に行けなかったことの方がよく憶えてる。歪んだ映画の幼少体験の記憶だ。
小5、小6の頃は観たい映画があったら1人でスカラ座センシュー座、東映に映画を観に行った。
チェッカーズが好きだったから『CHECKERS IN TAN TAN たぬき』も『チェッカーズSONG FOR U.S.A.』も観に行った。カッコ良かった。
『SONG FOR U.S.A.』の同時上映は『プルシアンブルーの肖像』だった。安全地帯も大人気だったしカッコ良かった。これマコ(現 那須川天心トレーナー中村正彦)と観に行った様な気がする。
とんねるず主演の『そろばんずく』も勿論観に行った。『おニャン子・ザ・ムービー 危機イッパツ!』と2本立てだった。
「オレもとんねるずのそろばんずく観てぇ」と言いながら明らかにおニャン子目当てだった誰かと行った気がする。
中2の頃、学校居てもかったりぃから武山って奴と学校抜けてスカラ座かセンシュー座に『ダイハード』を観に行った。面白かった。
2本立ての『レッド・スコルピオン』は途中で「帰るか?」と言って、なかはらにお好み焼きを食いに行った。石田もいたような気がする。あのコウモリが口に入った石田だ。
中学の頃は倉敷でやってない映画は電車に乗って岡山まで観に行ってた。長渕剛『オルゴール』とか南野陽子さんの映画とか。
『ビーバップ・ハイスクール』も面白かった。
喧嘩上等の気分でいきがりながら咥えタバコで帰った。
東京に住み始めてからも映画館には何度も行ったけど、子供の頃に地元倉敷で観た映画体験の方が断然憶えてる。
あの日の空の色まで憶えてる。
オレが小さい頃、親に映画館に行く事を許可して貰えなかったからオレは娘が「みたい」と言った映画は全部映画館で観せてきた。
娘は2才の時から映画館で映画を観ている。途中で泣いたり飽きたり寝たりしたことはなく、2才の時から映画館で映画を観る集中力と体力があった。
2才の時に「スターウォーズみたい」と言うので大丈夫かな?と思いながら観に行ったが、最後まで観ていた。
帰りに「スターウォーズどうだった?」って聞いたら「スターウォーズかわいかった」と言っていた。
家族3人でもよく行ったし、離婚してからはいつも娘と2人で映画館に映画を観に行っている。
『怪盗グルー』とか『トイ・ストーリー4』とか、娘が隣でクスクス笑ったり、よしっ!と小さな声でガッツポーズしたりするのを見てオレはしあわせだった。
ウケ過ぎた時はオレの袖を引っ張ったりしていた。
キャラメルとバター半々のポップコーンとドリンク2つのペアセットを買っていつも観ている。
娘は現在11才。幼稚園の頃はドーナッツ屋さん、この前まではYouTuberさんになりたいと言っていたが、最近は「私ピクサーに入って映像の仕事したい」と言っている。
中学になったら娘も友達と映画を観に行くだろう。そのあとは彼氏と行くだろう。だからオレが娘と一緒に映画館に行くのはあと数回だな。
娘が小さい時から沢山一緒に映画観に行けてオレも良かったよ。
映画はいつかまた思い出すから。
あの日のヒーローは色褪せない。
子供に沢山映画を観せてあげてください。
それがきっと子供たちの宝物になるはずだから。
ここからはオレの好きな映画を発表します。
頭の中を覗かれる様で恥ずかしいです。
ここから先、小麦粉高騰に尽き100円だけ頂きます。すみません。
オレの厳選したお薦め映画を紹介します。
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