カメラ機材紹介(4)〜レンズ/CANON EF100mm/f2.8 MACRO
ライブや取材では使うことはありませんが、便利で手放せないのがマクロレンズです。写真は「空間や時間を切り取る芸術」なんて言われていますが、マクロレンズこそ、そんな写真が撮れるレンズではないでしょうか。
CANON EF100mm/f2.8 MACRO
CANONの現行マクロレンズ「EF100mm F2.8Lマクロ IS USM」より2世代前に当たり、調べたところ30年前の1990年に発売された古いレンズです。昔はデザイン業務も多かったので、地紋(デザインテクスチャー)や、ちょっとした小物の物撮り目的で購入。本当は同レンズの50mmの方が欲しかったのですが、新古品として安売りされていた理由で100mmにしました。
このレンズはレンズ単体で等倍撮影が行えるので、レンズ先5cmぐらいまでグイグイと被写体に寄ることができます。ファインダー内はふだんとは違った光景が広がるので、それだけでも単純に楽しいです。「接写」の場合、被写体の選び方も変わってくることでしょう。ズームアップしたおもしろさを想像しながら風景を見ると、いままでの被写体選びとは違った視点に気づかされます。作品づくりに行き詰まっている時など、マクロレンズに持ち替えることで新たな発想が生まれてくるかもしれませんね。
接写の基本は三脚を使うのが定石ではありますが、珍しい植物や昆虫を撮りたいのであれば、一脚か手持ちでフットワークを生かした方が良いと思いました。EF100mm/f2.8 MACROは大きさの割にズッシリとした重さ。手持ちで撮る際は、本体よりもレンズを持つような感覚で構えるのが良いと思います。古いレンズなのでオートフォーカスはモッタリした感じです。接写となるとピント範囲がとても狭いので、手持ちだと呼吸するだけでピンがズレることもしばしば。私の場合、マニュアルフォーカスでピントを微調整しながら何枚か撮影することにしています。
いかにも接写らしい撮り方で3点撮影してみました。庭に飛んできたハナアブ(トリミングしてます)、ビオラの花、木の幹のクローズアップです。
100mm単焦点の中望遠レンズとしてスナップなどに使ってもいいと思います。作例5点ほどご紹介します。
EF100mm/f2.8 MACROは30年前のレンズなので、中古市場に出回る数も少ないかもしれませんが、中古価格は2〜3万円程度のようなので、マクロレンズに挑戦してみたい方は探してみてはいかがでしょうか。