劇団 短距離男道ミサイル39発目 改参公演 「みちのく超人伝説Ⅱ奥州藤原篇『黄金黎明伝TSUNEKIYO X The Golden Dawn』-Episode 0- 千年後のあなたへ」福島公演


初めての福島公演観劇


 劇団 短距離男道ミサイルと言う劇団名では最後の公演だったのでとても楽しみにいていたけれど、仙台公演にどうしても行くことができなかった。BNNで興味を持ってくれた友人がぜひ今度も誘って欲しいと言ってくれていたので、いわき公演誘ったら来てくれた。感謝。
前評判を見る限りでは、一生分のケツを浴びるらしい。 私はミサイルなんてケツ浴びるもんなので何も問題ないものの、あまりケツを浴びないBNNしか知らない友人がどう思うか不安ではあったけれど、怖気づかれたら困るので、ケツをどれくらい浴びるか伝えず連れて行くこととした。
福島公演の私が行った回は、客席の伸び代が大分多かった。仙台公演のギュウギュウな10-BOXしか知らない私には衝撃的だった。客が少数精鋭な分、信じられないくらい積極的に話しかけてくる。小濱さんに至っては、1人1人の客席まで聞き、ミサイルは初めてか?汚いドリフと真面目な話が半々くらいの作品だと説明して回っている。友人はこの丁寧さとファンサービスにガッチリと心を掴まれてしまった。帰りに、小濱さんが格好良かった話を友人から延々と聞かされることになるのだった。

始まりからタイコルコールまで

 暗転から薄らと柱の男達の姿が明らかとなり、中尊寺の供養願文を読んでいく。厳かな始まりにドキドキしていたけれど、パッと明るくなって、アイドルみたいなOH SHU! FUJIWARA 4 MENが自己紹介を始める。コミカルながらも、藤原四代の歴史がかなり分かりやすく入ってくる。
大事MANブラザーズバンドのそれが大事を熱唱からのタイトルコール。これだけで3000円払って帰ってもいいくらいの満足感だった。すごいエンターテイメントを観た。生きてて良かったし、生きようと思った。

愛しいケツ達

 本編が始まり、当たり前のように側近はケツだ。馬はちゃんと馬の頭だと思ったけど、ケツしか見えない乗り方をする。ケーキだって、敵だって味方だって、全部ケツ。不思議なことに下品な感じがしない。ケツには魂も感情も表情も宿っている。誰1人として同じケツはなく、ケツが1人の人間として成立していた。似たような名前が多く出演していて混乱しそうになったけれど、役者の顔が出ずにただただケツしか出ないので、情報量が多くなりすぎず観やすかった。昔からケツは沢山出ているが、年々ケツの使い道が増えてくるミサイル。ケツの可能性がいかに無限大であったか思い知らされた。今まで過小評価してごめんね。自分のケツの無限大の可能性を信じて、慈しんでいこうと思う。

可愛すぎるカズ子

 カズ子がずっと可愛い。凛としたカズ子も、イチャイチャしているカズ子も、結婚式で泣きそうなカズ子も全部可愛い。ブラコンにならざるを得ないくらい可愛い。友人が途中まで本当に女性だと勘違いしていたくらい可愛い。
子どもを抱き、空を見上げ、また子どもを見るだけの演技で、母の優しさと強さを強く感じて泣きそうになった。美しかった。カズ子。

新人ミサイルも良すぎる

 新人ミサイルのせこさんと山口さんも本当に良かった。せこさんがずっとチャーミングかと思いきや、威厳もあって格好良い。癖になるし、せこさんが舞台に登場すると嬉しくなる。山口さんもミサイルにこれまでいなかったのが不思議なくらい馴染んでいる。茶屋が大好きだった。義YEAH!のYEAH!の抑揚のつけかたが本当に良くって、悲痛なYEAH!も、父の考えに納得できないもYEAH!も最高だった。

観て良かった

 華々しく歌い踊る第一幕も、重厚なドラマが繰り広げられる第2幕も本当に良かった。今回は内容が難しかったので、休憩を挟んでくれたおかげてより集中して見ることができて良かった。
 大きな御影石のようなステージも枯山水のような床も美しかった。あんなん絶対格好良いに決まっている武器も沢山見ることが出来て心躍ったし、繊細な照明も、格好良いけれどケツが出しやすい洗練された衣装も全部良かった。本当に見て良かった。全編観てから、録画したそれが大事を改めて観るとどうしようもなく泣けてきた。
 ミサイルじゃなくても、どんな名前でも今後もずっと最高に決まっている。次の公演も本当に楽しみだ。
 台本は本当に買って欲しい。ト書きでしか得られない良さもあるので。最後のシーンは本当に読んで欲しい。

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