王子様は笑う、オタクも笑う
ネタバレ注意‼️⚠️ツアーの内容やパンフレットの内容に一部触れてる箇所があります‼️
寺島拓篤さんの個人ライブツアー、 TAKUMA TERASHIMA LIVE TOUR 2024 -ELEMENTS-の大阪公演に参加してきました。
なぜかというと、今回のツアーは寺島さんの声優業20周年ということで 寺島さんが今まで演じられてきたキャラクターの楽曲をいくつか「寺島拓篤」としてカバーするという趣向があり、その中の楽曲の一つとして神クズ☆アイドルより『HAPPINESS for ALL』が選ばれたからです。
火、水、光、土、風のエレメントに関連する楽曲を公演ごとにチョイスする上で、Cgrass-瀬戸内ヒカルは一応海系アイドルなので水担当を仰せつかったということですね!よかったー、なんか海にしといて。
そして楽曲のカバーのみならず、東京・大阪・名古屋の各公演で違ったサプライズとしてキャラクター達から寺島さんに対して何らかの…何かがある…ということで、 なんと瀬戸内ヒカルは「突如ツアー会場に召喚され、寺島さんと会話する」というサプライズがありました!
(野暮なことを言いますが、要するに寺島さんが新録で瀬戸内を演じてくださって、その声と寺島さんが会話してくださった…ということですね。)
その掛け合いを寺島さんもライブで仰っていた通り原作者として監修させていただいたので、
絶対に現地で見たい!と思い、担当さんと大阪に駆けつけたというわけです。
今回のツアーの企画は正直青天の霹靂と言いますか、そんなことある!?と思いました。
初めにお話をいただいた時は、な、何を言っているんだろう…??と混乱しながら脚本をチェックするばかりだったのですが、素直に「なんて上手い二次創作だ…!」と感じたのを覚えています。
というか、原作のこことここの話の隙間の瀬戸内…という設定が明確だったので、 相当二次創作に長けているというか才能がある人が書いている脚本だ!と。
ちなみに瀬戸内が一十木音也さんのことを「まるで男アサヒちゃんじゃないかー!」と発言していたのですが、「男アサヒちゃん」という概念もちゃんと根拠?出典?があります。(神クズ3巻の特装版で、神崎タタミ先生の寄稿作品に出てくる)
つまり、原作者的には「この脚本を書いた人って、なんでこんなにしっかり神クズを読んでるんだろう…?アニメ化の範囲(概ね2巻まで)のあとの時間軸で、アンソロジーネタも拾うっていうのはもう普通にファンのやることだと思うんだが…誰が、なぜそこまで読み込んでいるんだろう……」と困惑するような出来だったのです。
ありがたいことにツアーのパンフレットにもコメントさせていただいたため、先に内容を確認させていただいたのですが、そこで「あの脚本は寺島本人が書いている」ということを知り、もう死ぬほどビックリしました。
私は普段神クズの二次創作は私が1番うまい!!ということを吹聴しているのですが、(原作者が書いたらそれは公式じゃん!😂と思うかもしれませんが、私にとって神クズの公式とはゼロサムに掲載されるものとコミックスに収録されるものだけです)、
「寺島拓篤オールキャラクロスオーバー二次では負けた…」と思わざるを得ませんでした。敗北感。
普通の人間は瀬戸内に一十木音也さんについて「まるで男アサヒちゃんじゃないかー!!!」と言わせて、寺島拓篤さん本人にそれを突っ込ませようとは思わないため。やる夫スレでもこんなことしないだろ。
(パンフレットには脚本制作についての寺島さんのご感想や、各キャラクターの選出理由も詳しく書かれておりますのでぜひご覧ください!)
同時に、寺島さんの演じてこられたキャラクター一人一人に真剣に向き合われる姿勢の迫力に感動というか、瀬戸内ヒカルという人間にここまで付き合ってくださってなんていい人なんだ…と感動したのです。
こんなことを作者本人が言うのも何ですが、アイマス・ダイナミックコード・うたプリ・アクエリオンと錚々たる作品のキャラクターが今回のツアーで選ばれた中で(この作品達と肩を並べると知ったのもパンフを読んだ時だったのですが…)、か、神クズって…。
別に自作と瀬戸内に対して卑下をするわけじゃないですし、支えてくださっているファンの方々のおかげで神クズの今がある!という点については疑いようのない事実です。そこは原作者として胸を張って言えます。
しかし…しかしですよ…!? 私は作者でもありますが普通に市井のオタクですから、原作者という意識を無くすと「そ、そこに神クズなんだ。」とは…思っちゃうよねえ!?!?
でも今回神クズに、瀬戸内ヒカルにこの役目を任せてくださるんだ、そしてこの脚本を書かれたんだなあ…という驚きと感動がありました。
だって、今回は寺島さんの個人ツアーですから、寺島さんのファンの方が来るツアーなんですよ。
寺島さんが出るアニメだ、見よー!と思って2022年当時にアニメの神クズを見てくれた方もいると思いますし、今回楽曲をカバーするということで急いでアニメを見てきてくれたファンの方もいらっしゃると思います。時間ないけどとりあえず楽曲だけでも…!とHAPPINESS for ALLを予習してきてくれた方も。
つまり大半の方にとっては瀬戸内というキャラクターを楽曲2曲分、アニメ1クール分(原作2巻まで)だけでも知ってもらえていれば、相当御の字な訳です。
そういう状況になるだろう中で、あえて原作7巻まで読んでいないとよくわからないであろうネタ、特装版3巻のネタを入れた脚本を他でもない寺島さんが書かれるというのは……。 瀬戸内ヒカルというキャラクターに、人間に最大限向き合って下さったんだなあ、と思います。
メディアミックスの際にこのキャラは声優の◯◯さんがいい!こういう声のイメージ!と明確なビジョンを持っている原作者さんも多いと思うのですが、私はそんなに声優さんに明るくないこともあり。
収録をリモートで聴きながら「へえ、こういう声でこんな感じで喋ってたんだなあ〜コイツ…」と声優さん達に教えていただくような感覚でした。
アニメ放映後は「ここのセリフって声優さんが喋るとするとどんな感じだろう?」と脳内で生成することもできるようにはなりましたが、とはいえ声優さんが実際に吹き込まれていた声には及ばないわけです。
アニメや舞台は、たくさんの人が一つのプロジェクトのためにわっと集まって、それぞれの役割を果たし、パッと散ってまた次のプロジェクトに進んでいくの繰り返しです。
オタク的にはキャストさんが一つの役について、私の好きな作品好きなキャラに携わったことをずっと覚えていてくれると嬉しいよねー!と思いますが、原作者的にはあの時一瞬でも携わってくれて心底有難(マジアザ)っした、これからもご活躍ください…!〜完〜という感じで……。
だからこそ、アニメ後の時間軸の瀬戸内を寺島さんが演じてくださるというのは衝撃でした。 瀬戸内って、2巻の後もずっと寺島さんの声で喋ってるんだなあ〜…って…。
そして寺島さんもアニメの範囲の外でも瀬戸内の声は自分だと認識してらっしゃるんだなあ…と。
なんか変かもしれませんがとにかくそこにビックリして、絶対に7巻の頃の瀬戸内に会いたいなあ!と思い、 大阪公演に行かせていただくことにしました。
大阪公演に行くことにしてから、担当さんと「フラスタ出したくねー!?」という話になりました。
実は私はアニメ化の話が出た頃から、いつか担当さんと連名でフラスタを出してみたい!という夢があったのですが、確か座間のイベントではそういうフラスタとかを受け付けていなかったのです。
寺島さんがなぜか与えてくれた千載一遇のチャンス!ということで、張り切ってイラストを作成させてもらいました。
神クズをあんま知らなくとも、フラスタを見た寺島さんファンの方が、あ!こいつてらしーのグッズ持ってる!と楽しんでくれたら嬉しいな〜という願いを込めてちまちま模写しました。こういう作業は結構かなり好きです。
吉野と仁淀の連名にしたのは、今回瀬戸内をステージに連れて行って頂けるということで、 フラスタを見た瀬戸内に「お、お前ぇ…………」という気持ちになって欲しかったからです。
当日までにちょっとだけでも勉強しておかなきゃ…!と思って原稿中はELEMENTSとLAYERINGを聴いていました。あいのうたが特に好きです。
本当に余談なのですが私はいつも作業配信をニコ生でやっており、そこではニコニコで許諾された楽曲を流しています。
寺島さんのアルバムは許諾楽曲なので本当に助かりました! ビビッドナイトフィーバーの「ニコニコにしたーい」でリスナーが「えっ!?ニコニコにしたい!?」と過剰反応する謎ミームも生まれました。
振り付けは微妙にしか覚えられませんでした…。
ライブ当日、担当さんと現地集合しましたがめちゃくちゃ綺麗なホールで驚きました!
いつも大阪に来る時は友人と会ったり舞台を見たりするくらいで新大阪〜梅田間をウロチョロリしてるだけなので、知らない場所に連れて行ってくれてありがたい。
フラスタもバッチリ届いており嬉しかったです。お花屋さん、ありがとう…!!
まずライブが始まってから感動したのはファンの皆さんの統率力というか、雰囲気の温かさというか…。
学校で生徒に大人気の教員のような寺島さんのMCにはーい!!と元気にレスポンスする姿、心が温かくなりました。
あとアルバムのあらすじ説明で「世界からエネルギーが失われちゃったんです!」と言われた後にえ゛え゛ーーーー!??!と返してるのがかなりキンプリ応援上映すぎて、昨日私がバルト9でやってた(前日キンドラを見に行っていた)ことと変わらん。と思ってウケました。みんなノリがいい…!
私はアイドル漫画を描いている身でありながらアイドルとかアーティストとかを推したことがないので、こういったライブの経験もあまりないのですが……
手を振りかぶってのノリも楽しいし、 リングライトも好きな色を灯したりエレメントのテーマに合わせたものを灯したり、それが会場の照明と合わさって美しい光景を生み出していたりと寺島さんとファンの方が協力して作り上げているライブだなあ、とひしひしと感じました。
一十木さんのパートは私は何をするのか一切知らなかったので普通に爆笑してました。
謎の悪魔が現れてとりあえずギターをかき鳴らそうとする音也さん、かなり作画がボーボボとかジャガーさんだと思う……。
普通に聴いてましたが、音也との掛け合いがものすごく自然で、さらっと聴かせてもらってるけどものすごいスキルだ…これが声優業20年の力なんだ…。
ていうか春ちゃんさんとの匂わせ(大好きな人が作った歌〜)でみんなフゥーッ!💕ってなったと思うんですが、これってもう当然音也と春歌さんを知ってるからフゥーッ!💕ってなるわけで…。
そう考えるとやっぱこの後の神クズパートってみんなどれだけついてきて下さるのだろう…という一抹の不安もありました。笑
そうして瀬戸内が異世界より召喚され(え?)てステージに現れたわけですが、
なんかもうめっちゃ笑ってしまいました。
瀬戸内来てて素直にワロタwwwwwwww
普通になんかもう、自分の漫画のキャラが声優さんと喋ってたらワロタになるしかなくて………………。
寺島さんが喋ってるのにステージの照明がスーッと消えてって瀬戸内だけ照らされて瀬戸内だけが心の声を喋ってる光景、これって寺島さんのライブなのに……と思ったら面白くて…。てらしー見せてー!!
「ハハ…疲れてるんだな……俺は…」がマジで顔タテ線作画声すぎて、
表示されている立ち絵は一切変わっていないのに絵が見えました。
顔タテ線って……萌え〜…!!
声だけ聞いて絵を幻視して萌えてるの、一体なんなんだ。
しかもその絵ってたぶん自分の作画だし。一体私の感情って今どうなってるんですか?
細かい脚本については書けませんが、瀬戸内が俺は疲れてるんだ…ハハ…になって自分の思考に閉じこもっている間は寺島さんが瀬戸内に話しかけていた内容を一切聞いていないので、その時横にいる(けど寺島さんにも会場の我々にも見えないし聞こえない)アサヒちゃんが代わりに聞いてくれてた…という流れなんですが、
まあ寺島さんの前なので長々とアサヒと会話するというわけでもなく…。
そもそもあそこにアサヒがいた!と瞬時に理解できた人(原作までカバー勢)って何人くらい…いるんだ…!?と思うんですが、わからなくても別に違和感のない脚本で、巧みな構成だったと思います。
なんか、ヘタしたらあの場で1番喜んでいたのは私と担当さんじゃないのか…?笑
その後瀬戸内が寺島さんにアサヒの凄さについて語るわけですが、アサヒはそれを横にいて聞いているわけで、アサヒちゃん良かったなあ、嬉しいよね……となんかすごくじ〜ん…としてしまいました。
アサヒちゃん今どんな顔してるんだろうなあ、見てえ〜…。
そして、アサヒ(瀬戸内は過労から見た幻覚だと思っているが…)が横にいても、聞かれていると思ってもあんなに真っ直ぐアサヒさんはすごいんです!と言える瀬戸内ってすごい真剣でいいやつなんだなあ〜……と。
脚本監修したからどういうやり取りをするか知ってるのに、寺島さんの演技によって瀬戸内という人間について私はまだ全然わかっていなかったのかもしれない…と思わされたというか…。
今回のツアーに向けてアニメを履修してきて下さった方にはなんであの場にアサヒがいて、瀬戸内と会話しているのかさっぱりだと思うのですが、ぜひ寺島さんの言った通り7巻あたりまで読んでその謎を解き明かしてみてください!
てかなんでライブで原作コミックスの布教までしてくれるのですか?
オタク…?なのですか?(オタクだと思いますが……)
ビビッドナイトフィーバーはうろ覚えでしたが、踊れて良かったです。
相棒のマイクスタンドは初見だったのでふーん相棒なのか…と思っていたら発光し出したので激しい相棒だなあ〜とビックリした。
全体を通して本当に寺島さんはいいことしか言っていなくて…。
光属性の人間すぎる…。
こんな方を応援していたらファンの方も誇らしいだろうし、寺島さんにみんなが自分のファンで良かった!って言ってもらえる自分であり続けたい、と思えるだろうなあ…としみじみしました。
私は日頃から言っている通りオタクという概念が大好きなので、ついついフロアの皆さんを見ている時間が長かったのですが……皆さんが、寺島さんが幸せそうで、この空間を味わせていただいたことが重ね重ね嬉しかったしありがたかったです。
担当さんも「日頃客に暴言を吐く芸人のトークを聞いているので、こんなにいいことばかりMCで言ってくれる人がいるなんて…」と感激していて、一体普段どういうお笑いを見てるんだ。と思いました。
ライブの後飲んで帰りましょうね!!と前々から決めていたのでもう完全に飲んで帰るモードになっていた我々だったのですが、公演直後の寺島さんに一瞬ご挨拶させていただくことになり、マジで大汗かきました。
あのさ、普通になんか……のこのこライブに来たオタクのつもりだったっつーか… 担当さんも私もお会いできるという可能性を一片たりとも考えていなかったので手土産すら買っていなくて……
しかも私アフレコ現場で寺島さんってお会いしてなくて、座間でもほぼ遠くから見ているだけだったのでもうなんか……キモいことしか言えなくて……
俺…情けないよ!!!!!!!!!!!!!!!!!! うわあああーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!! ライブに来たオタクだもん俺ら…!!!!!!!!!!!!!!!!
あんなに大満足のソロライブを終えた後だというのになんか寺島さんはその場で輝きを放っており…ヒカリハナッており…カリスマ性だ…大人気声優だ…と思いました。
でも私と担当さんのやり取りを見て確か「すげぇ!レポマン通りだ!」と仰っていて、そこは神クズ一般読者とおんなじなんだ。とも思いました。
オタク…?なのですか…?(寺島さんはオタクです。)
ありがたいけどわあー!ツイッターとか漫画とおんなじだー!って言われる人間てやばいよな。マンガ人間か?
ということで本当に貴重な機会をいただき、素晴らしいライブを堪能させていただきました。
普通声優さんに自分の漫画のキャラクターを演じてもらうにはお金を払うしかないと思うのですが、 なぜかよくわからないけど声優さん本人が原作を読み込んで脚本を書いてライブで披露している…という「?????」すぎる光景を眺めながら、重ね重ね寺島さんの恐るべきクリエイティブ精神、ファンの方への愛情、そしてオタクとして、声優としての情熱に平伏させていただいたなあ…という思いでいっぱいです。
パンフレットにも書かせていただきましたが、改めて、寺島さん、そして寺島さんと共に20周年という節目を迎えられたファンの皆さん、おめでとうございます!
あまりにいい曲だったので深海よりを買いました。