
瓶ビール 〜 夢破れて #1
「夢って何だか僕にもよくわからないんだけど・・・。
まあ、自己実現ですよね。あと・・・僕が思うに夢というのは、今の自分からなりたい自分になっているかどうか、ということが無意識に行われているわけですよ。
だから、夢はいつも手に入らない。
ある程度夢に近づいたら、次の夢へと設定を変えているんでしょうね・・・・」
# 岡康道さんからいろんなことを教わりました
---------------------------------------------------------
はじめて夢を描いたのはいつなんだろう。
夢を描くきっかけって何だったんだろう。
そしてその夢は達成できたのか。。。
ちょうど4年前にそんなことを振り返った自分がいた。
今年も同じような自分が存在している。
---------------------------------------------------------
親戚一同がおばあちゃんちに集まり、
畳が敷き詰められた二間続きの客間で語り合う。
客間の前には広縁があり、その窓をあけると山水をひいた池があり、
鯉が泳いでいた。
客間では伯父が上座に座り、その右前の席に父が座っていた。
あぐらをかいた父の膝の上が僕の特等席だった
テーブルの上には伯母や母たちが用意してくれた食事や飲み物おかれている。
そして麒麟の絵がかいてある瓶に入った飲みものが
父の目の前にある小さなコップにそそがれた。
乾杯のあとは、
僕は伯父や年の離れた従兄たちにうながされ
ニ杯目の飲みものに口をちょっとだけつけてみた。
”苦っ、お父さんたちはこんな苦いのを飲んでるの?”
---------------------------------------------------------
あのときの風景は今でも忘れることができない。
【BGM】
# RING # 平井堅
果たしてあんな日はもう一度僕の前にやって来るのだろうか。。。
つづく